番組審議会報告とはProgram council report

「番組審議会」とは、放送法という法律で定められた審議機関のこと。
テレビ局が放送する番組の充実・向上と適正をめざして審議するために設置されています。
讀賣テレビ放送番組審議会 委員は、さまざまな分野の有識者10名で構成されており、
原則として審議会を月1回開催しています。
あなたが知っている番組について話し合っていることもありますので、
ぜひ一度読んでみてください。
いつもとは違った視点でテレビを見るようになれるかもしれません。

※読売テレビの番組は、放送基準にもとづいて製作しています

第600回H31.3.8

3月の番組審議会は8日(金)に読売テレビ本社で開催され、
2月3日(日)15時00分~16時25分放送
『吉田羊、プラハ・ウィーンへ ヨーロッパに嫁いだなでしこ物語』の
視聴と審議が行われました。
さらに2月に視聴者の皆さまから寄せられた声の紹介が行われました。

□視聴番組
 2月3日(日)15時00分~16時25分
『吉田羊、プラハ・ウィーンへ ヨーロッパに嫁いだなでしこ物語』

□出席委員
 川島康生 馬淵かの子 勝田泰久 金剛育子 林千代 阪口祐康 北前雅人 足達新

審議対象だった『吉田羊、プラハ・ウィーンへ ヨーロッパに嫁いだなでしこ物語』
に対して、委員の皆さまから寄せられた主なご意見は以下のとおりです。

「クーデンホーフ光子さんという知られざる女性にスポットを当てた非常に興味深い番組だった。ひとりの女性の人生を浮かび上がらせた質の高い番組だった」
「夫に先立たれ、子供たちの教育に情熱を傾ける。しかし最後は、その子供たちにも疎まれてしまう。現代にも通じる女性の一生が描かれ、共感できた」
「リポーターの吉田羊さんの落ち着いて素直なリポートぶりが際立った」

リポーターの吉田羊さんへの称賛は、多く寄せられました。

番組側からは、「なにぶんにも正確な資料が少なく、光子さんの生涯のどこにスポットを当てるか苦慮した」という報告もありました。
またさらに「プラハやウィーン取材の部分と光子さんの生涯を紹介する部分とのバランスも難しかった」という番組側からの説明には以下のような意見が……

「プラハの街ガイド的な部分、観光番組のような部分が長く、主人公の光子さんがなかなか登場しないなと思いました」

一方で、

「観光番組なのか光子さんの生涯なのか……という感想は確かに持ちましたが、見ていくうちに引き込まれていきました」
「視聴者を引き付けるという意味では、美しいプラハやウィーンの街の映像は大きな効果があったと思います」
「バランスの取り方の問題は、いろいろご意見はあるし、私自身も、もうちょっと短くてよかったかなという気はしますけれども、それは仕方がなかったかと思います」

という意見もありました。

今から百年前のヨーロッパが主題となった番組です。
次のような点も指摘されました。

「光子さんが身を置いた歴史的背景、オーストリア=ハンガリー帝国の世界的な位置づけやハプスブルグ家の支配などについても、もっと丁寧に説明してほしかった。光子さんの夫についても、どんな人物かがよくわからなかった」
「光子さんはヨーロッパの地で第一次世界大戦を経て、第二次世界大戦も経験したはず。そのときの光子さんを描けていれば、番組の密度はもっと上がったはず」

さらには、

「ナレーションで『今から〇〇年前』という言い方より、『明治〇年』『大正・昭和〇年』といったほうが、我々にとっては時代背景がよく理解できたのではないか」

といった点についての指摘も。

総じて、『知られざる日本人』を紹介する番組として評価する意見をいただきました。

「光子さんの子供も、世界に影響を与えるような立派な人間に成長しました。そういう人間を育て上げた日本人の女性の強さを感じました。日本人ということをやっぱり誇りに思うような気持ちにもなりました」
「こういう知られざる人物を発掘するような番組は、ぜひ続けていただきたいと思います。『こんな人がいたのか』と勇気をもらう、あるいは感動をもらう、そんな番組の制作に力を入れていただきたい」

『吉田羊、プラハ・ウィーンへ ヨーロッパに嫁いだなでしこ物語』 について、
出席委員からの主な意見をご紹介しました。

第599回H31.2.8

2月の番組審議会は8日(金)に帝国ホテル大阪で開催され、
毎週月曜~金曜日 朝 放送『朝生ワイド す・またん!』の
視聴と審議が行われました。
さらに昨年12月から今年1月にかけて
視聴者の皆さまから寄せられた声の紹介が行われました。

□視聴番組
毎週月~金曜日 朝5時20分~おおむね7時30分ころ 放送
『朝生ワイド す・またん!』

□出席委員
 川島康生 馬淵かの子 勝田泰久 金剛育子 林千代 阪口祐康 佐古和枝 藤野可織 足達新

審議対象だった『朝生ワイド す・またん!』に対して、
委員の皆さまから寄せられた主なご意見をご紹介します。

「朝の情報番組は、ニュース・天気など求められる話題は決まっているので
内容は各局、似かよってくる。
そのなかにあって『す・またん』は、出演者の巧みな話術、
掛け合いの面白さで際立っていると思いました」

「硬派のニュースだけではなく、食や旅や芸能の話題もとりまぜており、
ひきつけられる」
「辛坊治郎さんとともにニュース解説を担当するようになった野村明大さんも、
森たけしアナとのやりとりが堂に入ってきた」

出演者のコンビネーションの良さが画面からも伝わっているようです。
おおむね好評だったなかで出た注文・苦言をご紹介します。

「『ZIP!』との切り替えがあるので、重複する話題があり、
ときどき『あれ?』と思わされます」

これについては、「最近は気にならなくなりました」という意見も出されました。

出演者のコンビネーションの良さが好評だったいっぽうで、
こんな意見も出されました。

「スタジオが盛り上がりすぎたときに、
出演者が同時にワーッとしゃべったりすると、聞き取りにくいです。
やっぱりもっと視聴者を意識した、
落ち着いた雰囲気でやってほしいと感じました」
「朝の忙しい時間帯での放送なので、音だけ聞きながら、が多いです。
 内輪でワーワーとなると何を言っているのかよくわからなくなります」

「内輪で盛り上がっているのはいかがなものかという点については、
出演しておられる方には、よくお考えになっていただきたい」

さらには

「年配者を意識した時間帯では、話すスピードを緩くして、
声のトーンもちょっと下げるなどの配慮があればうれしい」

という意見も多く聞かれました。

さらにこんな意見も……

「(海外の10代の女性アスリートの話題で)
 そのくらいの年齢の方に対して妙な視線を向けたところには、
 とても驚かされました。
 たとえばスポーツ選手に対しては、10代の美少女であっても
 スポーツ選手としての敬意を払ってほしいと思います」

「『す・またん』からは離れますが、外国人のスターが来日したりするとき、
『スタジオの出演者の中でどの人と付き合いたいですか?』などという
質問がでたりします。
会ったこともない人を、容姿とか年齢や性的な魅力だけで選ぶという質問で、
聞かれた方はみな、びっくりされているように見えます。
世界の常識に合わせて、常識をアップデートして行っていただきたいと思います」

以上のような注文・苦言はありましたが、
関西の朝の情報番組としての個性は、十分に評価されていました。

「関西ローカルの良さを生かして、質は高いけれど高くは見せない
今のテイストで是非つづけてほしいと思います」

『朝生ワイド す・またん!』 について、
出席委員からの主な意見をご紹介しました。

第598回H30.12.14

12月の番組審議会は14日(金)に帝国ホテル大阪で開催され、
株式会社ウェザーニューズ 高森美枝氏と同社牧田令氏による講演
『気象災害の傾向とytvウェザールームの役割』が行われました。
近年の気象災害の特徴とともに、番組と天気スタッフとの連携の実際について解説。
委員からは、これからの気象情報に望む点についてなどの意見や質問が出されました。

さらに11月に視聴者から寄せられた声の紹介が行われました。

□講演
『気象災害の傾向とytvウェザールームの役割』
株式会社ウェザーニューズ 
放送気象運営グループ 高森美枝氏
同            
ytvウェザールーム   牧田 令氏

□出席委員
 川島康生 馬淵かの子 勝田泰久 金剛育子 林千代 阪口祐康 佐古和枝 北前雅人 藤野可織 足達新

気象情報・災害情報に関して
委員の皆さまから寄せられた主なご意見・ご質問は以下のとおりです。

「最近の天気予報は、ほんとうによく当たるようになったと思います」

気象・災害情報によって不用意な外出を控えたりすることで、
昔だったら被害にあっていたケースも
避けられるようになっていると思います。

近年増加しているゲリラ豪雨について、
ウエザーニューズからは、こんなコメントが……

「30分後のゲリラ豪雨の捕捉率は、今では90%です」

これに対して、委員からはこんな意見が……

細かい地域を対象としたピンポイント予想や災害情報など、
気象情報の重要性はこれからもますます高まってくるでしょう。
また気象そのものだけではなく、
鉄道の運休情報など付随する交通情報や
花粉など健康情報も大いに期待されます。

また委員から、数々の質問が寄せられました。

「民間の気象予報会社と気象庁との役割のすみわけは?」

気象庁は注意報・警報に代表される防災に主眼を置いています。
対して、読売テレビも情報の提供を受けている民間の気象予想会社は、
ピンポイントの局地予報など
より細やかな予報へのフットワークが特徴です。

「ベースとなるデータは?」

アメダスが稼働した1976年以降のものです。
『平年』という場合には過去30年の平均を想定しています。
近年では『平年並み』を超える異常気象が
毎年のように続いている状態が続いています。

「同じデータを用いていると、放送局間での差別化ができないのでは?」

データが同じでも伝え方・ビジュアルで独自性が出るよう
番組サイドをサポートしています。
データをもとに、放送のなかでどのように伝えていくかが
勝負どころだと考えています。


気象情報・災害情報 について、
出席委員からの主な意見や質問と回答をご紹介しました。

第597回H30.11.9

11月の番組審議会は9日(金)に読売テレビ本社で開催され、
10月21日(日)に放送された『八方・陣内・方正の黄金列伝!』の
視聴と審議が行われました。
続いて再免許交付報告、番組種別報告、
さらに10月に視聴者から寄せられた声の紹介が行われました。

□視聴番組
10月21日(日)16時25分~17時30分 放送
『八方・陣内・方正の黄金列伝!』
 ゲスト 立川志らく

□出席委員
 川島康生 馬淵かの子 勝田泰久 金剛育子 林千代 阪口祐康 北前雅人 藤野可織 足達新

審議対象だった『八方・陣内・方正の黄金列伝!』に対して委員の皆さまから寄せられた主なご意見は以下のとおりです。

「ゲストの立川志らくさん、この番組でファンが増えたのでは……」

立川志らくさんは最近テレビでよく見るタレントですが、
どんな人物なのかは知りませんでした。
辛口で辛辣なコメントをする人で、
正直、あまり良い印象は抱いていなかったのですが、
今回の番組で人柄がよくわかり、印象が変わりました。
ファンが増えたのではないでしょうか。

さらに、トークの内容については……

「故・立川談志さんへの敬愛の情に貫かれたトークでしたね」

人生の浮き沈みをグラフとしてみせる演出が面白かったです。
メリハリがついて、効果的でした。
番組全体を通して、志らくさんの師匠の故・談志さんに対する敬愛の念が
非常によく伝わってきました。

またMC陣についても……

「非常に好感が持てました」

ゲストいじりや茶化しで笑いをとるトークが多いなか、
ゲストの話をしっかりと聞こうという
MC陣内智則さんの態度には、非常に好感がもてました。
このスタンスは、これからも是非キープして行ってほしいです。

「三人MCで……」

月亭八方さんと月亭方正さん、
あまりしゃべらないし、役割がちょっとわからない……とも思いましたが、
見ていくうちに、ほんわかとした雰囲気が心地よくなりました。
三人のMC陣によってつくられた雰囲気によって、
ゲストからの話が上手に引き出されるのですね。

「タレントや芸能人以外のゲストも……」

これまでのゲストのラインナップを見ると、
タレントや芸人さんが多いようですが、
こういう雰囲気のトークだったら、
もっと様々な分野の人をゲストに迎えた回も見たいですね。
なかなかむつかしいでしょうが、
そう思わされたほど良い番組でした。

一方、こんな注文も……

「気になって気になって……」

テーブルの上の料理。 収録ロケーションの関係で並べられているとのことですが、
最後まで手をつけられないままで置かれている点が非常に気になりました。
(ほかの委員から「私も同感でした」の声あり)
収録後に皆さんでいただいているとの話ですが、
さすがにずっと手付かずな点は気になりました。


『八方・陣内・方正の黄金列伝!』 について、
出席委員からの主な意見をご紹介しました。

第596回H30.10.12

10月の番組審議会は12日(金)に読売テレビ本社で開催され、
夕方のニュース番組『かんさい情報ネット ten.』の出演者でもある高岡達之解説委員が、
自ら取材構成し出演しているコーナー『タカオカ目線』を例に、ひとつのテーマを放送する
までの工夫や留意点などを説明しました。
続いて、台風24号近畿接近にともなう報道・編成体制や9月に視聴者から寄せられた声の
紹介が行われました。

□テーマ
『タカオカ目線』の作り方
 『かんさい情報ネット ten.』 第1部 月・火のコーナー
 『タカオカ目線』制作の裏側を解説。

□出席委員
 川島康生、馬淵かの子、勝田泰久、金剛育子、林千代、阪口祐康、佐古和枝、北前雅人、足達新

□番組に関する意見要旨

・放送を見る限りではもっと即興的、『出たとこ勝負』的なコーナーと思っていたが、
周到な準備や計算のもと制作されていると知り、なるほどと思わされた。

・緊急性はないが重要と思われる話題をわかりやすく解説してくれる。
また主婦の関心をひくような切り口・構成・語り口で、
見て「得をした」と思わされる情報を得られるコーナーと思う。

・出演者のシャープでテンポのよい語り口で引きこまれる。
このテンポのよさが持ち味のコーナーとも思うが、
特に高齢の視聴者にとっては早口すぎるのではないか。

・歯切れのよいコーナーだけに、視聴者が自分なりに考えるいとまがないまま
進行している気がする。
スタジオのコメンテーターを活かしつつ、社会的に意見が分かれたり様々な見方がある
テーマの場合には、視聴者に考えさせ、問題の多様性を浮き彫りにするようなやり方を
心がけてほしい。

第595回H30.9.14

9月の番組審議会は14日(金)に帝国ホテル大阪で開催され、
8月26日(日)11時27分から放送された
『24時間テレビ41 愛は地球を救う 人生を変えてくれた人 in 関西』の
視聴と審議が行われました。
続いて、台風21号や北海道胆振東部地震関連対応の報告、、
さらには7月と8月に寄せられた視聴者からの声の紹介が行われました。

□視聴・審議番組
24時間テレビ41 愛は地球を救う
『人生を変えてくれた人 in 関西』

8月26日(日)11時27分から放送 60分枠
関西ローカル 視聴率 13.5%

□出席委員
川島康生、馬淵かの子、勝田泰久、金剛育子、林千代、阪口祐康、佐古和枝、北前雅人、足達新

□番組に関する意見要旨

・「多様性」がキーワードとなっている現代社会で、このような番組の継続は重要な使命だ。
障害者、性的少数者、外国人など多様な人たちと向き合う社会のありかたは、
『24時間テレビ』だけでなく日々のいろいろな番組で問い続けていってほしい。

・盲目のドラム少年と母親、パラリンピックを目指すアスリートたちとその家族の姿に感銘を受けた。
アスリートが卓越した技術や強靭な身体を獲得するに至るプロセスを描いてほしかった。

・番組には感銘を受けたが、一方で、登場していた人たちは稀有な例ではないかと思われる。
稀有な例だからこそ健常者が感銘させられるという面もあるが、大多数の障害者が見たい番組、
障害者のための番組作りも必要ではないか。

・『24時間テレビ』は長時間にわたるので、いつ・どんな内容が放送されるのかがわかりにくい。
一考してほしい。

第594回H30.7.13

7月の番組審議会は13日(金)に読売テレビ本社で開催され、
7月1日(日)25時35分から放送されたNNNドキュメント'18
『マルキの闇 兵庫県警連続自殺の真相は…』の視聴と審議が行われました。
続いて、6月に発生した大阪北部地震や7月に西日本各地を襲った大雨に際しての編成対応・報道体制の報告、
さらには6月に寄せられた視聴者からの声の紹介が行われました。
なお今回から、読売新聞大阪本社取締役編集局長の足達新氏が委員に加わりました。
(今回は欠席)

□視聴・審議番組
NNNドキュメント'18
『マルキの闇 兵庫県警連続自殺の真相は…』

7月1日(日)25時35分から放送 30分枠 全国ネット
視聴率 関西2.6%(14)3位  関東1.4%(10)3位

□出席委員
川島康生、馬淵かの子、金剛育子、勝田泰久、林千代、阪口祐康、佐古和枝、北前雅人、藤野可織

□番組に関する意見要旨

・兵庫県警で若い警察官が相次いで自殺した問題を扱った勇気あるドキュメンタリーで、
遺族となった父親の憤りやもどかしさを共有させられた。

・遺族が望む資料も開示しない警察の姿をみると、何のための組織防衛なのかと思う。
若い警察官の自殺の真の原因は何なのか。非常に高い壁が相手だが、取材を通じて問題提起をしていってほしい。

・個人が組織の犠牲になるという構図は警察だけに限らぬもの。
様々な組織で起こっている問題だろう。
巨大な組織を相手にする遺族の姿を追うことで世論を喚起するのは、メディアの使命だと思う。

・30分という短い枠のなかで、巨大組織の問題、父親の憤り、裁判の難しさなどがうまくまとめられており、
良い構成だった。

第593回H30.6.6

6月の番組審議会は6日(水)に読売テレビ本社で開催され、
毎週土曜日放送「ウェークアップ!ぷらす」の視聴と審議が行われました。
続いて、5月に寄せられた視聴者からの声の報告が行われました。

□視聴・審議番組
「ウェークアップ!ぷらす」
 毎週土曜日 8時から放送

□出席委員
川島康生、馬淵かの子、勝田泰久、林千代、北前雅人、藤野可織、田口晃也
*阪口祐康委員は書面にて意見

□番組に関する意見要旨

・一週間の主なニュースをスピード感をもって総括してくれる非常に良質な番組。
視聴者にわかりやすく伝えることを徹底し、説明も丁寧で明快だ。

・MCの辛坊治郎さんがフットワークよく全体を進行している。

・地味でパンチ不足という意見もあるが、騒がしい過剰な演出を排した番組で、
視聴者に利するところは大きいと思う。

・MCの主張が明快な一方で、コメンテーターの意見がそろいすぎている印象がある。
もう少し多様な意見が出ればよい。

・この番組に限らないが、効果音やBGMに配慮がほしいと思われたところもあった。
また字幕スーパーの書体に違和感を覚えたところがあった。

第592回H30.5.11

5月の番組審議会は11日(金)に読売テレビ本社で開催され、
毎週土曜日放送「発見!仰天!!プレミアもん!!! 土曜はダメよ!」の視聴と審議が行われました。
続いて、2017年10月から2018年3月の番組種別と、4月に寄せられた視聴者からの声の報告が行われました。

□視聴・審議番組
「発見!仰天!!プレミアもん!!! 土曜はダメよ!」
毎週土曜日 16時から放送(放送時刻の変更あり)
関西ローカル 2017年度平均視聴率 7.5%(20)①

□出席委員
川島康生、馬淵かの子、勝田泰久、金剛育子、林千代、佐古和枝、藤野可織、田口晃也

□番組に関する意見要旨

・素人の出演者の面白さが生きた関西らしいバラエティー番組。
『小枝不動産』で信じがたい間取りの物件を本気で作り売る人たちの姿、
『クイズ!赤の他人は誰だ!?』の家族たちのみごとな連帯感と演技など、素人パワーを感じさせる。
またシリアスな展開にもなりうる題材でも、あくまで笑いをベースに仕立てているところも関西らしい。

・スタジオ出演者のトークが騒がしく感じられる部分もあった。
また演出上で同じ言葉が繰り返されるところは煩わしかった。

・容姿や年齢をいじることで笑いをとったりしない点は大いに好感がもてる。
こうした姿勢はこれからも続けていってほしい。

・『赤の他人は誰だ』についてだが、家族の形態は多様化している。
世の中にはいろいろな形の家族があるなかで、『赤の他人』という表現は血縁だけを重視している気がする。

*『赤の他人は誰だ』について番組サイドからは席上、「委員のご意見によって、家族の形の多様性について改めて意識させられました。血縁のない者が混じった“家族”が、スタジオ出演者をだましてやろうと力を合わせる姿が眼目のコーナーです。コーナーでは家族それぞれの役割やきずなが表現されているはずです」とのコメントがされています。

第591回H30.4.13

今年度最初の番組審議会は4月13日(金)に帝国ホテル大阪で開催されました。
今年度は新たに勝田泰久氏が委員に加わりました。
また委員長には川島康生氏、副委員長には馬淵かの子氏と勝田泰久氏が就任されました。
続いて2月23日(金)に放送されたドラマ『天才を育てた女房 世界が認めた数学者と妻の愛』の視聴と審議が行われたほか、3月に寄せられた視聴者の声の概要報告や4月改編の説明、また民放連が開催した『番組審議会の運営に関する全社会議』の報告が行われました。

『天才を育てた女房』は、文化勲章を受けた数学者・岡潔さんを支えた妻を主人公とした物語で、天海祐希さんと佐々木蔵之介さんが、強いきずなで結ばれた夫婦を熱演しています。

□出席委員
川島康生、馬淵かの子、勝田泰久、金剛育子、林千代、阪口祐康、佐古和枝、北前雅人、藤野可織、田口晃也

□委員の発言要旨

・とことんまで夫を信じて支えてゆく妻のピュアな姿に感動した。夫を叱咤しリードしていく強い妻の姿や、夫婦間のユーモラスなやりとりはまさに関西的。主演のふたりはもとより、脇も含めキャスティングの素晴らしさが際立っていた。音楽も過剰ではなく、最後まで引き込まれた。

・理解されない夫を妻が支える、という構図は実話ベースゆえだと思うが、逆の形もあるはずと思う。ドラマを見た小さな女の子が、女性は男性を支えるものだと思い込んでしまうとしたら残念だ。

・「スミレはスミレ」など印象的なセリフの数々が生きていた。

・主人公のような『変人』を受け入れる余地が、現代ではより狭まっているのではないかと思わされた。

  • 2018年度讀賣テレビ放送番組審議会 委員
  • 委員長    川島康生   国立循環器病研究センター   名誉総長
  • 副委員長    馬淵かの子   兵庫県水泳連盟   顧問   元オリンピック日本代表
  • 副委員長    勝田泰久   大阪経済大学前理事長
  • 委員    金剛育子   能楽「金剛流」宗家夫人
  • 委員    林  千代   脚本家
  • 委員    阪口祐康   弁護士
  • 委員    佐古和枝   関西外国語大学教授
  • 委員    北前雅人   大阪ガス株式会社   顧問
  • 委員    藤野可織   小説家
  • 委員    足達新   読売新聞大阪本社   取締役編集局長