番組審議会報告とはProgram council report

「番組審議会」とは、放送法という法律で定められた審議機関のこと。
テレビ局が放送する番組の充実・向上と適正をめざして審議するために設置されています。
読売テレビ番組審議会は、さまざまな分野の有識者10名で構成されており、
原則として審議会を月1回開催しています。
あなたが知っている番組について話し合っていることもありますので、
ぜひ一度読んでみてください。
いつもとは違った視点でテレビを見るようになれるかもしれません。

※読売テレビの番組は、放送基準にもとづいて製作しています

第571回H28.4.8

4月の番組審議会は8日(金)に大阪市内で行われ、3月23日(水)の午後9時から11時まで、全国ネットで放送した 家族の奇跡スペシャルドラマ「ぼくのいのち」を視聴し審議しました。また会議では、今年3月に届いた視聴者の皆様の「声」の概要を報告しました。

□審議番組
家族の奇跡スペシャルドラマ「ぼくのいのち」
放送日:2016年3月23日(水) 午後9時~午後11時
全国ネット

□出席委員
熊谷信昭、川島康生、馬淵かの子、林 千代、阪口祐康、佐古和枝、北前雅人、谷 髙志、藤野可織(新任)

□委員の発言要旨
・モデルになった家族の話を丁寧に取材しドラマ化したとのことだが、家族の笑顔が印象的で、制作者の思いが十分に伝わる良いドラマだった。

・実際に重い病気と闘う子供たちとその親の姿を知っているので、ハッピーエンドに救われるものの、このようなドラマを見るのは辛い。同じ病気の子を持つ視聴者もいることを知っておいてほしい。

・良いテーマと、良い出来栄えのドラマだったが、生体肝移植の費用が1000万円必要と言う話が、あっさり解決しており疑問が残った。

・母親役の木村佳乃さんと子役の横山進君の演技が素晴らしく、また自分の経験も重なって、何度見ても同じところで涙してしまう感動的なドラマだった。

・「この子なくしてこのドラマなし」と言い切れるくらい子役の演技が素晴らしく、また医療現場がリアルに描かれるなど、ドラマの作りも大変よかったが、視聴率が思ったほど伸びなかったのが不思議だ。

・夫婦の葛藤が繰り返し描かれるが、少し単調で感情移入できなかった。不要なエピソードがある反面、必要なエピソードが描かれていなかった。

・こういうドラマは、背景となった医療情報を知りたいという人もいると思う。難しい医療用語を上手く説明していたところもあるので、実話ベースのドラマだけに、実際の情報やデータをもっと入れてほしかった。

・医療ドラマはあまり見ないが、このドラマは事実ベースで大変よかった。ただ、母親が自分の肝臓の一部を提供することの大変さが、描かれていなかったのが残念だった。

・最後に高校生に成長した実際のお子さんの映像がでてきて良かった。ドラマでは、あまりに良い子に描かれ過ぎていて、かえってリアル感が無いように思えた。

第570回H28.3.11

3月の番組審議会は11日(金)に読売テレビ本社で行われ、2月7日(日)の午後3時から4時半まで、全国ネットで放送した「キューバが愛した日本人 ~向井理、最後の楽園へ~」を視聴し審議しました。また会議では、最後に、今年2月に届いた視聴者の皆様の「声」の概要を報告しました。

□審議番組
「キューバが愛した日本人 ~向井理、最後の楽園へ~」
  放送日:2016年2月7日(日) 午後3時~午後4時30分
  全国ネット

□出席委員
熊谷信昭、川島康生、馬淵かの子、林 千代、阪口祐康、佐古和枝、谷 高志

□委員の発言要旨
・キューバの美しい映像を見せながら竹内憲治氏の足跡を追うという展開は分かるが、比重がキューバの紹介にかかり過ぎ。竹内氏のエピソードも一言で済ませているところが多く、事実をもっと詳しく知りたいと思った。

・竹内憲治という人がいたこと、気質や勤勉さや技術力など、世界に誇れる日本人の美徳を見た気がして、留学をしたがらない今の若い人たちにも知ってほしいと思った。

・戦時中、キューバでは収監された日本人の家族を現地の人たちが助けていたことなど、知らないこともあり、総じて良い番組だと思ったが、肝心の竹内氏の話がなかなか出てこないのが残念だった。

・竹内憲治氏のことを初めて知った。一人の日本の若者がキューバでどのような波乱万丈の人生を送るのか大変興味があったが、どのような農業技術を伝え残したのか、具体的なことがよくわからなかった。

・ドローンで撮ったキューバの美しい映像や、再現ドラマ、的確なナレーションに音楽など、大変見やすく構成された良い番組だと思った。また現地の人が竹内氏の家族を助ける話などが、戦争の悲惨さを別の形で表現していてよかった。

・外国遠征に行くと、よく現地の日本人から当時の苦労話を聞くが、まさのその典型のような苦労話だったが、やっぱり番組を見終わってキューバに行きたくなった。

・企画書を読んで大変期待して見たが、肝心の竹内氏の波乱万丈の人生が全く表現されてなかった。アメリカ留学を目指していたのに、なぜキューバに留まったのかなど、疑問ばかりが残った。

・字幕の時間が短くて、全部読む前に消えてしまう。もう少し長くした方が良いと思う。

第569回H28.2.12

2月の番組審議会は12日(金)に大阪市内で行われ、1月に2週にわたり放送した「名探偵コナン 放送20年記念スペシャル コナンと海老蔵歌舞伎十八番ミステリー」を視聴し審議しました。またこれに先立ち、「読売テレビ放送基準の一部改正」について番組審議委員会に諮問し、改正して差し支えない旨の答申を得ました。会議では、最後に、昨年12月と今年1月に届いた視聴者の皆様の「声」の概要を報告しました。

□審議番組
「名探偵コナン 放送20年記念スペシャル コナンと海老蔵歌舞伎十八番ミステリー」
  放送日:2016年1月  9日(土) 午後5時30分~6時30分
      2016年1月16日(土) 午後5時30分~6時30分
  全国ネット

□出席委員
熊谷信昭、川島康生、馬淵かの子、金剛育子、林 千代、北前雅人、阪口祐康、佐古和枝、谷 高志

□委員の発言要旨
・子どもと一緒にいつも見ている番組なので楽しみにしていた。20年も続いているだけのことがあって、さすがに面白かった。

・今回初めて見たが、ハラハラドキドキする場面もあり、またスマホやGPSなど現代的な演出もあり、予備知識がなくても、楽しめる番組だった。

・アニメで歌舞伎を扱うという試みに加え、市川海老蔵本人が声優として登場するなど、大変贅沢な作りで、次回もまた見たくなった。

・20周年ということなら、コナン誕生の経緯など、過去の話も入れた方が、新しい視聴者の獲得につながるのではないかと思った。

・大ファンで以前はよく見ていたが、最近見なくなった。なぜかと考えたら、放送時間が変わったのと、一話完結でなくなったことが大きいと分かった。

・市川海老蔵本人を使うなど、目の付け所がすごいと思った。また歌舞伎の音を大変効果的に使用しており、非常にハイレベルなアニメだった。反面、集中しないとストーリーが追えず、子供さんには難しかったのではないかと思った。

・20年来のファンには、歌舞伎とのコラボが新鮮だったが、犯人が途中で分かってしまい、結末が安易だと思った。

・アニメで歌舞伎を扱うという着想はいいが、説明が余りなく、視聴ターゲット的にはそれでいいのかどうか若干の疑問も残った。

第568回H27.12.11

12月の番組審議会は11日(金)に大阪市内で行われ、読売テレビ報道局の春川正明解説委員長が、「大阪から発信する重要性と解説委員の役割」について報告し、委員と意見の交換を行いました。また11月に寄せられた視聴者の皆様の「声」の概要を報告しました。

□スピーカー
読売テレビ報道局 春川正明解説委員長

□出席委員
熊谷信昭、川島康生、馬淵かの子、金剛育子、林千代、北前雅人、阪口祐康、佐古和枝、谷高志

□スピーカーの発言要旨と委員の意見交換の内容
・東京一極集中が進む中、大阪から全国に向けニュース・情報番組を週に11時間以上放送する読売テレビでは、解説委員の役割が重要。出演者の発言の明らかな間違いを正し、番組として発言のバランスをとることを最も心がけている。

・政治や経済を解説するのは、大変だろうと思うが、中高生にも分かるような解説を今後もお願いしたい。

・東京一極集中というが、政治と経済の中心なので、人と金が集まるのはある意味当然。大阪は文化、芸術、学術の中心としての情報をもっと発信すべきではないか。

・解説委員の仕事が何なのかやっと分かった。また東京では専門性、大阪ではオールマイティーと、求められる役割が違うことも初めて知った。

・大阪からの情報発信には、東京に次ぐ第二の都市としてではなく、すべての地方の代表としての目線があっていいと思う。

・東京の型にはまった番組ではく、自由に発言できる番組の中での解説委員の仕事は、大変難しく、また素晴らしいと思う。これからも地方の代表であって欲しい。

・大阪発の番組は、東京と同じものを作っても仕方がない。その意味で「情報ライブミヤネ屋」は毒があってテンポがよく、その大阪らしさが、全国で受け入れられていると思う。

第567回H27.11.13

11月の番組審議会は13日(金)に読売テレビ本社で行われ、11月1日(日)の午後4時30分からの1時間、関西ローカルで放送した「笑撃!あるあるナイアール3」を視聴し審議しました。また今年度上半期に放送した番組種別と、10月に寄せられた視聴者の皆様の声の概要を報告しました。

□審議番組
「笑撃!あるあるナイアール3」
2015年11月1日(日)16時30分~17時30分
関西ローカル

□番組内容
「刑事の取り調べにカツ丼が出る」「医者は両手を掲げて手術室に入る」など、実際には経験したことないのに、なぜかみんなの記憶にある、そんな事柄の真偽やルーツを探るバラエティ番組の第3弾。

□出席委員
熊谷信昭、馬淵かの子、川島康生、金剛育子、林千代、阪口祐康、北前雅人、佐古和枝、谷高志

□委員の発言要旨
・時代劇をテレビで見ていた世代の自分には、「峰打ち」の真相など、大変面白かった。反面、「峰打ち」を知らない今の若い人たちに、受け入れられるのか心配に思った。

・いろんな雑学を知ったり、取材カメラに近所の子供たちがぞろぞろついてくるなど、大阪らしい面白さもあって楽しい番組だったが、司会者の一人がずっと怒っているのが気になった。

・「峰打ち」や「忍者装束」など、通説が実は間違っていたなど、意外性があって楽しい番組だった。次回は健康に関する通説を検証してみたら面白いだろうと思った。

・前半の時代劇の話は面白かったが、後半の雑学ネタは、数が多すぎて何も印象に残らなかった。

・「婚約指輪の相場は月給の3倍」の真相など、そんな理由があったのかと感心することもあったが、「ジャイアンを探せ」や「ラグビー選手に薬缶の水」の話は、何が言いたいのかよくわからなかった。

・知的好奇心を刺激するという狙い通り、無邪気に笑える番組だったが、後半の雑学ネタが盛りだくさん過ぎる。もっと内容を絞って、一つか二つを深く掘り下げる方がいいと思う。

・バラエティ番組なのに知らないことを教えてもらえて、大変得した気分になったが、後半が間延びしている。1時間かけるより、30分番組とした方がいいように思う。

第566回H27.10.9

10月の番組審議会は9日(金)に読売テレビ本社で行われ、9月2日(日)の午後7時からの2時間、全国ネットで放送した「Iwataniスペシャル 鳥人間コンテスト2015」を視聴し審議しました。
また9月に寄せられた視聴者の皆様の声の報告を行いました

□審議番組
「Iwataniスペシャル 鳥人間コンテスト2015」
2015年9月2日(水)19時00分~20時54分
全国ネット

□出席委員
熊谷信昭、馬淵かの子、川島康生、林千代、阪口祐康、北前雅人、谷高志

□委員の発言要旨
・美しい山並みを背景に白い飛行機が浮かんでいる映像が美しく印象的だった。また若い人の情熱に溢れた、熱くて、よい番組だった。

・山場でいつもタレントの表情を見せるのが気になる。タレントより応援している仲間を見せる方が、真に迫った緊張感があってよいと思う。

・限界まで自分を追い込む若者の姿に感動した。またこの40年近い間に、飛行機の技術がどんどん進んできたのが分かって、素晴らしいことだと思った。

・安全には万全の配慮で臨んで、今後もこの番組を続けてほしい。

・毎回多くのタレントが出ているが、今回はタレントを余り全面に出さない演出で、非常に好感が持てた。

・いろんなドラマが盛り込まれた面白い番組だった。頑張るオヤジ3人組の飛行機があっという間に落ちてしまい、茫然とする姿に、思わず「来年も頑張れ!」とエールを送ってしまった。

・1年準備してワンチャンスに賭ける鳥人間たちの姿が文句なしに面白い。多くの時間と労力をかけた番組だと思う。

・コックピットの映像があったり、ドローンで追尾したり、映像的にも毎年進化しているのが分かる。飛行機の進化もすばらしいが、今年はどういう改良を加えたのかを説明すると、もっと興味深くなると思う。

・タレントの一言に、立命館大学の学生がリベンジを誓って競技に臨む話を長々とするのは、番組のよい緊張感を削いでいると思う。

・技術的な創意工夫、人間の体力、チームワークがポイントになっていて、いろんな面から楽しめる番組だった。

第565回H27.9.11

9月の番組審議会は11日(金)に読売テレビ本社で行われ、8月16日(日)の午前6時30分から、関西ローカルで放送した「あすリート スペシャル つなげミライへ! 2015君が創る近畿総体」を視聴し審議しました。
また7月と8月に寄せられた視聴者の皆様の声の報告を行いました。

□審議番組
「あすリート スペシャル つなげミライへ! 2015君が創る近畿総体」
2015年8月16日(日)午前6時30分~7時00分
関西ローカル

□番組説明
関西から世界に羽ばたこうとするスーパーアスリートを発掘・紹介する目的で、毎週土曜日に放送するミニ番組「あすリート」のスペシャル版。2020年の東京オリンピックの主役となるだろう高校生スーパーアスリートにスポットを当て、この夏に行われた高校総体を徹底取材した。

□出席委員
熊谷信昭、川島康生、金剛育子、林千代、佐古和枝、阪口祐康、北前雅人、谷高志

□委員の発言要旨
・スポーツ好きには楽しめる番組だった。ただ金の卵を探せというコンセプトは分かるが、何を見せて、どういう印象を残そうとしているのかが不明だと思った。

・若き高校生アスリートの姿が爽やかだった。30分でいろいろな競技を見せてもらい、コンセプト通り、宝石の原石を見た思いがした。東京オリンピックでの活躍が楽しみ。

・才能があり、エリート教育を受けたスーパーアスリートたちと、私たち「凡人」との接点が見つけられなかった。彼らの「人」としての側面をもっと描くべきだと思った。

・いろんな競技を詰め込んだスポーツニュース的な番組構成では、あまり印象に残るものがない。また逆に、バレーと柔道はドキュメンタリー風に長めに取り上げたが、その理由付けがよく分からなかった。

・スポーツに打ち込む少年少女の真剣な眼差しに感動した。特に全部一本勝ちする柔道の阿部選手は本当に凄いと思った。できれば一本技を全部スローで見たかった。

・一流選手を映像で見せられると、やはり凄いと実感する。また高校生の脆さ、危うさも表現されていて、よい番組だと思ったが、30分では短い。

・明日を担う選手たちを紹介する番組に「あすリート」というタイトルは、とてもよくできていると思った。反面カタカナの「ミライ」は分かり難いと思う。

第564回H27.7.10

7月の番組審議会は10日(金)に大阪市内で行われ、5月24日(日)の深夜0時55分から全国で放送した、NNNドキュメント'15「おうち診療所」を視聴し、審議しました。
また6月に寄せられた視聴者の皆様の声の報告を行いました。

□審議番組
NNNドキュメント'15「おうち診療所 ~がんと闘うこどもたちの願い~」
2015年5月24日(日)24時55分~25時25分
全国ネット

□番組説明
全国で初めて神戸にできた、小児がんと闘う子供たちとその家族の為の専門施設「チャイルド・ケモ・ハウス」を追いかけたドキュメンタリー

□出席委員
熊谷信昭、川島康生、馬淵かの子、林千代、佐古和枝、阪口祐康、北前雅人、谷高志

□委員の発言要旨
・明るく生きると免疫力が高まってガンによいと言われるが、まさにそれを実践する施設があることを初めて知った。資金的に厳しい環境の中、患者とその家族の立場になって、よくここまで頑張ってこられたものだと感心した。

・どんな世界でも、新しい取り組みを行うことには難しさがあるが、支援する企業や個人があるのというのは、日本が豊かで恵まれた国である証しだと思う。そしてついに国を動かすところまで行ったのだから、本当に良い施設であり、また良い番組だったと思う。

・個人が作った大変すばらしい医療施設だが、本来は社会として取り組むべき問題だと思う。収入の9割が寄付とのことだが、どのように運営しているのか、これまでにどのような障害を乗り越えてきたのかが分からなかった。

・大変良い番組ではあったが、子供の希望、家族の絆、医者の思いを表現するには、30分では短すぎる。詰め込み過ぎの感があり、それぞれが希薄で中途半端になってしまったのが残念。

・2年間追いかけた取材が素晴らしく、子供さんも家族もカメラを全く意識せず、日常の本当の姿が映っていた。大変良い番組だったので、もっと事前PRするべきだったと思う。

・子供さんの表情が素晴らしく、また切ない。亡くなったお子さんも、視聴者の心の中で生き続けると思う。そんな気持ちになる良い番組だった。

・この取材によって小児医療の発展が実現したことに敬意を表する。この医療が善意によってなされていることに感銘を受けるが、全国的な広がりにするにはどうすべきか、今後の取材にも期待したい。

第563回H27.6.5

6月の番組審議会は5日(金)に読売テレビ本社で行われ、コンプライアンス推進室から「読売テレビのコンプライアンス向上の取り組みと、最近のBPOの動向」について報告し、委員の意見を聞いた。また5月に寄せられた視聴者の声の報告を行った。

□報告内容
「読売テレビのコンプライアンス向上の取り組みと、最近のBPOの動向」
報告者:コンプライアンス推進室 川村好弘

□出席委員
熊谷信昭、川島康生、馬淵かの子、秋山喜久、金剛育子、林 千代、阪口祐康、北前雅人、佐古和枝

□委員の発言要旨
・さまざまな工夫をこらし、社内研修に努めていることは分かったが、年に二回の全社研修の参加者が344人では少なすぎる。全員に出席を義務付けるなどの努力が必要。

・パソコンで見る啓発動画も、誰が見て誰が見てないのかのデータを取って、全員に徹底した方がよいと思う。

・番組制作スタッフを対象にした研修では、「良い・悪い」の判断よりも、グレーゾーンの案件の情報をいち早く伝えることが重要だと思う。

・日々コンプライアンス向上の努力をされていることは分かるが、誰か一人にでも問題があると、全体が同じような目でみられてしまうのがテレビ。何か問題が起こったら、一早く周知して、再発防止に努めることが何より重要だと思う。

・つくづくテレビの仕事は難しいと思う。公平は大事だが、下手すると単なる情報の羅列になってしまい、かえって視聴者は判断できなくなることもあると感じた。

・BPOは個別の番組への対応ばかりで、理念にもある「言論の自由を守る」というような大局的な活動は何もしていないように思う。

・今のテレビ局は多重構造で番組を制作せざるを得ない。それだけにあるべき姿を追求し続けることが大切。隅々まで目を光らせ、全員の意識を高めていく努力を怠らないでほしい。

・笑い声云々よりも、IS(イスラミックステート)の残虐な映像を番組の提供バックに使うことが理解できない。

第562回H27.5.15

5月の番組審議会は15日(金)に読売テレビ本社で行われ、5月1日(金)に関西地区で放送した「大阪ほんわかテレビ」を視聴し審議しました。また2014年度下半期の番組種別報告と4月に寄せられた視聴者の声の報告を行いました。

□審議番組
「大阪ほんわかテレビ」
2015年5月1日(金) 午後7時00分~7時56分 放送
関西ローカル

□出席委員
熊谷信昭、川島康生、馬淵かの子、秋山喜久、金剛育子、林 千代、阪口祐康、北前雅人

□委員の発言要旨
・子供幹部制度を取り入れた15人家族の話は大変面白かった。昔は上の子が下の子の面倒を見るのは当たり前だったが、少子化が進んだ現代では1人の子を、沢山の大人で世話する時代になった。そんな中で13人の子供を育てている親もたいしたものだが、家族が助け合って暮らしている姿が素晴らしいと思った。

・日曜夜の定番番組が金曜の午後7時に移ってどうなのかと思って見たが、少し詰め込み過ぎの感じがした。しかし他局の番組に比べると、家族みんなで楽しめる内容で、もう少し慣れれば定着すると思った。

・金曜日の午後7時と言えば、主婦は大変忙しい時間だが、どこからでも楽しめる番組構成になっており、上手く作られていると思った。笑いもどぎつさのない健全な笑いで、いい番組だと思った。

・娘を親の好みに変身させるコーナーは、普通は娘が承諾するはずがない。テレビならではだと思う。15人家族には驚いたが、少子化の時代にいろいろと考えさせられる内容だった。

・電話で告白のコーナーはどうやってあの人を見つけるのか不思議に思ったが、取材の苦労を聞いて納得した。

・22年続く長寿番組とのことだが、時間が移動してもその「ほんわか」の趣旨に合った内容だと思った。ただ娘を親の好みに変身させるのは、娘が本当には喜んでおらず、母親の自己満足に終わっていたのが気になった。

・明日から仕事の日曜夜と、明日から休みの金曜午後7時では、見る方の気持ちも違うと思う。金曜7時に見ていた私の子供たちは、娘を母親好みに変身させるコーナーに猛反発していた。日曜の夜なら、家族全員が親目線で見れたかもしれないが、金曜の視聴者は子供目線なのかも知れない。
  • 平成27年度読売テレビ番組審議会委員
  • 委員長    熊谷信昭   兵庫県立大学名誉学長、大阪大学名誉教授
  • 副委員長    馬淵かの子   兵庫県水泳連盟   顧問   元オリンピック日本代表
  • 副委員長    川島康生   国立循環器病研究センター   名誉総長
  • 委員    金剛育子   能楽「金剛流」宗家夫人
  • 委員    林  千代   脚本家
  • 委員    阪口祐康   弁護士
  • 委員    佐古和枝   関西外国語大学教授
  • 委員    北前雅人   大阪ガス株式会社   顧問
  • 委員    谷  高志   読売新聞大阪本社   専務取締役編集担当