第483回 番組審議会議事録

1.開催年月日
平成19年6月8日(金)
2.開催場所 読売テレビ役員会議室
3.委員の出席 委員総数 10名
出席委員数 10名
出席委員の氏名 熊谷信昭、秋山喜久、金剛育子、林 千代、馬淵かの子、阪口祐康、佐古和枝、川島康生、吉岡征四郎、河内鏡太郎
会社側出席者 ・土井共成 (代表取締役会長)
・髙田孝治 (代表取締役社長)
・丸山和男 (代表取締役専務)
 編成・コンテンツ・制作スポーツ・東京制作・
 報道担当
・越智常雄 (専務取締役)
 内部統制・コンプライアンス・総務・労務・事業担当
・吉野俊太郎(取締役報道局長)
・久保哲郎 (執行役員コンプライアンス推進室長)
・位寄雅雄 (執行役員編成局長)
・村上博保 (執行役員制作スポーツ局長)
・梅田尚哉 (制作スポーツ局エグゼクテイブプロデューサー)
・松下泰紀 (コンプライアンス推進室視聴者センター部長)
事務局 新谷 弘 (コンプライアンス推進室次長兼番組審議会事務局長)
・菱田千佳 (コンプライアンス推進室番組審議会事務局)
・森本泰輔 (コンプライアンス推進室考査著作権部 兼法務コンプライアンス部)
4.審議の概要
番組視聴
「大阪ほんわかテレビ」
放送日時 平成19年5月27日(日)午後10時30分~11時30分
放送エリア 関西ローカル
 6月度の番組審議会は6月8日(金)に、読売テレビ本社で開催された。
審議会では、5月27日に放送したバラエティ番組「大阪ほんわかテレビ」を視聴して合評が行われた。
委員からは「ほんわかという番組のコンセプト通りの内容で、安心して見られる健全な娯楽番組だ」、「どこから見ても楽しめる楽しい番組だ」といった意見が相次いだ。また、「日曜の夜の時間帯では珍しいローカル枠なのでこれからも大阪らしい番組作りを続けて欲しい」との声もあった。
 一方で、「コメディの部分と他のコーナーとのギャップが大きすぎて違和感がある」といった指摘もあった。
 このあと、5月に読売テレビに寄せられた視聴者からの意見や抗議、苦情などについて概要を報告した。
 出席は、熊谷信昭、川島康生、秋山喜久、馬淵かの子、金剛育子、林 千代、阪口祐康、吉岡征四郎、河内鏡太郎、佐古和枝の各委員と読売テレビからは、土井会長、髙田社長以下13名。
5.審議内容 別掲の通り
6.審議会の意見に対して取った措置
特記事項なし(議事録は関係部署に配布)
7.審議会の答申・意見の公表
●6月12日(火)付け読売新聞夕刊に議事の概要を掲載。
●7月14日(土)午前5時14分から放送の「声~あなたと読売テレビ~」の中で議事の内容を放送。
●本社コンプライアンス推進室に閲覧用として議事録を備え置く。
●インターネット読売テレビホームページ「テレビの門・話し合ったもん」で議事録を公表。(http://www.ytv.co.jp)
●社内LANにて全ユーザー(全社員および関連スタッフ)に議事録を配信。
8.配布資料 ●報告概要
●2007年5月に寄せられた視聴者からの意見・苦情
9.送付資料 ●民放連機関誌「月刊民放」
●民放連機関紙「民間放送」

【審議内容】

社側
 おはようございます。6月の番組審議会を始めさせていただきたいと思います。
 まず、委員の方々のご出席の状況ですが、先月に続きまして、今月も10人の委員の方々、皆さんご出席をいただいております。本当にありがとうございます。私ども読売テレビ側は、いつものメンバー全員揃っておりますので、よろしくお願いいたします。
 きょうは『大阪ほんわかテレビ』という番組をご視聴いただいて、ご審議をいただきたいと思います。もう今年で15年目に入ります長寿番組でございます。毎週日曜日の夜の10時半から11時半まで放送しておりまして、もうすっかり日曜夜の読売テレビの看板番組ということで定着している番組でございます。
 早速ですが、この番組のプロデュースを担当しております制作スポーツ局の梅田から、番組の概要等についてご説明をさせていただきます。

社側
 制作スポーツ局プロデューサーの梅田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。『大阪ほんわかテレビ』は1993年6月にスタートいたしました。今年の6月で、ちょうど15年目に突入したというタイミングになります。
 スタート当初から大阪のローカル番組として、大阪の日曜の夜の顔になりたいなということで、キーワードとしては「ほんわか」、ほんわかとした空気の中で、楽しいコーナーを展開したい、情報をお伝えしていきたいということで、出演者のタレントの皆さんが、ある町の住人という設定の中で、お芝居を展開する中で、情報を提供していくというような構成になっております。
 いろんなコーナーがあるんですけれども、少しそれぞれのコーナーを説明させていただきます。「情報喫茶店」というコーナーがございます。これは桂 南光さんが扮するマスター役の方が、情報の提示人となって、大阪を中心とした、いろんな各地の面白い、ヒト、モノ、あるいは最新情報、あるときはグッズであったりというものを数多く紹介していこうというコーナーになっております。
 「話のネタ」、これは笑福亭仁鶴さんが、このコーナーだけ仁鶴さんがカツラを取りまして、本来の落語家の姿に戻って情報を提供していきます。この「話のネタ」というコーナーの意味合いとしましては、視聴者の方が、あした誰かに話をするときのネタになるような、ちょっとした裏話みたいなものを提示するということをコンセプトに、毎回、最新情報といいますよりは、少し物事の裏側であったりというものを提示していくというコーナーになっております。
 あと「昼ごはんでっせ~」、これは昼ご飯、ランチに絞ったグルメ情報コーナーです。いろんな番組でグルメ情報というのはあるかと思うんですが、この番組の特色としましては、一般の視聴者の方に、試食人ということでレポーター役をやっていただいております。お2人とか3人、これは友達同士であったり、ご夫婦であったり、親子であったりというような一般の方だけでレポートをしていただくというところを特色としたグルメコーナーです。
 さらに「ほんわか調査団」「私のお願い聞いて」「シネマパラダイス」という映画コーナー等々、毎週の番組の中で数多入れて、さらに隔週なんですけれどもコメディーのコーナー、これは「ほんわか駅前物語」というタイトルをつけております。隔週で、こういうコーナーも盛り込んだ、寄せ鍋のような、いろんな具材を一緒にして、トータルとして「ほんわか鍋」といいますか、大阪らしい空気感のホッとした笑いを織り込みながら、少し役に立つような情報を視聴者の方に提示していきたいなということで続けております。
 丸14年が終わりまして、視聴者の方にも、おかげさまで受け入れられていただいていると思っております。昨年度、2006年度、一番近い年度でも、平均視聴率が14.4%を記録いたしました。これは、この時間帯としては及第点以上の数字ではないかなと思っております。
 この番組の中の歴史におきましても、この数字というのは最高の数字でございまして、長寿番組だからということで、だんだんジリ貧になっているという状況ではなくて、やや上がりながら今を迎えているという状況かなと自負しております。
 ちょうど、この14年の歴史の中で幾つかリニューアルを繰り返してきました。ちょうど、この5月に若干のリニューアルを加えたところでございます。仁鶴さんをはじめとした出演者の皆さんの役どころが、5月から少し新しいカツラになり、新しい衣装になり、新しい役名になりという形で再スタートを切ったところです。
 再スタートを切りました最新の視聴率におきましても6月3日、15.6%という数字を上げさせていただきました。リニューアルは順調に進んでいるのかなというふうに自負しております。どうぞ、よろしくお願いいたします。

社側
 きょうご覧いただきますのは5月27日、日曜日に放送した分のダイジェストでございます。この番組、6年前にも一度、この審議会にかけさせていただいておりますが、今の説明にもありましたように、内容もだんだん変化をしてきておりますので、改めまして今回ご覧いただきたいと思います。それではダイジェストをご覧ください。

<VTR視聴>

社側
 先ほど説明がありましたように、コメディーが隔週である、その回なんですが、ダイジェストにする関係で、そのコメディーのところを、ちょっと割愛させていただきました。それでは委員長、よろしくお願いいたします。

委員長
 どうもありがとうございました。これ見ていてほんわかとした気分になって楽しめる。そういう面のほかに、私どものように時間を決めてテレビの前に座るということが、なかなかできない者にとっては、いつ何時からスイッチを入れて途中から見ても、それなりに楽しめるところがあって、連続ものや何かだと、前回、前々回、見てないと分からないし、ドラマみたいなものでも、途中からじゃ面白くないんで、そういう意味でもどこから見ても、それなりに楽しめるという、そういういい面も我々にとってはありますんですよ。委員、何かございますか。

委員
 私も、これ今まで見たことない番組なんですけれども、見てみて、やっぱり最初に言われたようにコンセプトである、ほんわかというムードは確かに出ているなと、ちょっときょうは出てきませんでしたけど、洞窟に入っていくところがあったと思うんですけれども、あれも、ワーとか、ギャーとかいうような感じじゃなくて、のほほんと何か入っていって、中で2人で世間話をしたりとか、何か思わぬところから「おーい」とか言って出てきたりとか、そういうのも非常に、意識的に多分そういうふうにつくられているんだろうと思うんですけれども、非常にほんわかというムードは出ていたなというふうに思います。
 それと、ちょっとうちの事務所の人間にも聞いてみたんですけれども、一番最後の、この『昼ごはんでっせ~』というのは絶対見るというのが何人かおりまして、これだけは時間が分かっているんで絶対見ると。「見ても、近くにあるわけじゃないから食べに行かれへんやん」と、こう言うたんですけれども、やっぱり、それはそれで何か、「こんなおいしいところがあるんやというのを見るだけでも、何かちょっと得した気分になるんだ」というようなコメントを何人かが言っておりました。
 そういうのを聞きながら考えてみたんですけど、確かに日曜の夜で、翌日から月曜、仕事に行くという中では、どっちかいうたら、のんびり見られる、ホワッとできるというのが、ある意味いいのかなというのを感じました。簡単ですけど、以上です。

委員
 私も、今回、初めてビデオを拝見いたしまして、全体の印象としては、今おっしゃられたように大阪らしい、いかにも関西の持ち味を生かされた、そういう番組だなと思いました。
 最近、こういうバラエティ番組ですが、いろいろ暴力的なとか、問題がある中で、そういう心配が全然なく見れて、健全といいますか、そういう感じがして、本当それこそ、まさに今おっしゃったように、ほんわかとした感じで、全体としては安心して見られる番組で、先ほどからお話がありました時間帯が日曜日の夜になりますので、あしたから仕事という中で、寝ながらでもというか、ちょっとくつろぎながら、それで自分の好きなところだけ見て、あとは退屈になったら消せるような、そういう気楽に見られる番組。
 これがまた特集ですとか、いろいろなことになると目がさえてしまって、ずっと起きて最後まで見ないとという、そういう趣旨の番組ではなくて、好きなところだけ見られて、それで先ほどの中に造船業のいろいろなお話とか、ああいうのも、こういう番組でないと、なかなか一般では見られない情報が入ったりしますので、そういう意味でも、くつろげる番組というか、やっぱり長寿を保ってきただけの、そういう意味があるのかなというふうに思います。
 きょうはなかったですけど、お笑いのコメディーなんかもあったりして、ちょっと面白かったりで、その部分だけ見たりとかもありますし、すごく関西ならではの上質な笑いというのを、もっと提供していただけたらなというふうに思いました。簡単ですけど以上です。

委員
 私も、通しでは、あんまり見たことはないんですけど、時々、部分的には拝見させていただいていた番組です。オープニングの喫茶店の雰囲気なんか、すごく本当に大阪らしくて、ほんわかした雰囲気が出ていると思って好ましく思っています。
 「情報喫茶店」とか「話のネタ」とか、ああいういろんな分野で頑張っておられる方々のお話というのは、やはりすごく引き込まれますし、いろんな情報が入っていて、人気番組だなということは、とてもよく実感できました。
 ただ、前半のいろんな人たちの活躍ぶりというのに、ついつい引き込まれて見させていただいたんですが、そこからコメディーのギャップがちょっと大きくて、何か全然違う番組みたいな気もしてしまう。
 確かに「話のネタ」と、最初と最後は仁鶴さん出てこられるんですけども、これだけのレギュラーの人たちが、何か印象が薄くなってしまって、はまり込んで見てしまっていると、何かちょっとコメディーにすぐ、こっちが切り替われなかったりというところがあって寄せ鍋みたいだという、確かに、その楽しさというのは、すごく分かるんですけれども、何か時々、私だけかもしれませんけど、そのギャップというのを、ちょっと感じました。
 それからスタートから、ああいうカツラをつけたり、ああいう扮装をしている必要があるのかなというようなこととか、この人たちの話というのが、もうちょっと入ってもいいのかなと思ったり、そんな気もしましたが、今回だけかもしれません。いつもは見てないので、よく分からないんですけど、今回ちょっと、そういうところを感じました。

委員
 これは15年続いたという長寿番組だけあって、非常に面白い番組だと思います。あまり見たことないですけど、時々11時半ぐらいに見ることはありますけども、それで、これはプロの世界ですけど、誰に何を伝えるかという、何をという中で、ほんわかとした、要するに娯楽番組的に、こうやっていくという意味では非常に成功しているというふうに思います。
 ただ、変えることが、その視聴率にプラスかマイナスか、ちょっと分かりませんけど、もうちょっと教育性というか、日常性というふうなものを入れるということも可能なんじゃないかなと。そうすることがいいかどうか、これはプロとして判断していただかないかんと思いますが、スーパーウーマンにしてみても、とても皆さん、真似のできないものですわな、ラリーだとか、スーパーダイビングですか、そうじゃなくて、もうちょっと身近なところで、スーパーウーマンがいると思うんですが、ここにいらっしゃる先生方みたいに。その辺の日常性を持たせたスーパーウーマン的なものを、とらえてみるというのも、ひとつ面白いんじゃないかなというふうに思います。
 それから造船のほうでも、非常に新しい造船技術の難しさとか、こういうふうなことで、これは非常に面白いと思いますけど、そういったところで技術の伝承性の難しさだとか、あるいは、つくる喜びですか、そんなふうなので、喜びというのは若干出ていると思いますけど、そういった意味で、若い人にとっても、皆さんにとってみても、なかなかこれは大変な仕事で、こういったものに、これからみんな挑戦していかないかんなというふうな日常性を持たせると、また違った意味での番組になってくるんじゃないかなというふうに思いますんで、ただ、それが視聴率をよくするのか、悪くするのか、ちょっと我々にはよく分かりません。
 ほんわかということで、楽しく見られればいいよと、日曜日の夜だからということであれば、現状でいいと思いますけど、いろいろ工夫の仕方があるんじゃないかなというふうに思いますので、3年後、5年後のリニューアルをやるときに、何かそんなことを考えられたらどうかなというふうに感じました。

委員
 もう15年目に入るということですが、私は非常に申しわけなかったんですが、今回、見たのが初めてでありまして、見た印象を一言で申し上げますと、非常に親しみやすく、庶民的な健全な娯楽番組かなというのが全体の印象であります。
 先ほど寄せ鍋ということをおっしゃられて、いろいろな人の紹介とか、ランチの紹介とか、そういう情報の紹介やコメディーで構成されているわけですけども、そのつくり方が非常に、何というんですか、視聴者との距離感が非常に近いといいますか、何というか我々の日常の世界と非常につながっているような、そういう印象を私は持ちまして、親しみやすいというのは、その辺が親しみやすいという印象になっているんだろうというふうに思います。
 若い人に感想を、ちょっと聞いてみたんですが、情報コーナーは非常に人気があります。ただコメディーは「ちょっとおとなしいんじゃないか」というような感じの「少し面白くない」ということを言っている人もおりました。
 ただ最近のように、ドタバタしたバラエティーなんかを見なれていますと、ちょっとおとなしく見えるのかなと思いますし、先ほど委員がおっしゃいましたけども、日曜日の夜で、これから、あしたの仕事に備えて寝ようかというときに、あんまりギラギラしたやつよりも、やっぱり基本路線のほんわか路線のほうがいいんではないかというふうに思うわけであります。
 もう1点だけ、ちょっと申し上げますと、日曜日の夜のテレビ番組というのは、新聞のテレビ欄でザッと並べますと、大河ドラマとか、映画とか、それから何か動物ものだとか、バラエティーだとか、いろいろなものが並んでいるわけですけども、関西ローカルというのはあんまりないような気がいたします。ちょっと正確には分かりませんけども。
 ですから、ぜひここは、この関西ローカルの番組の存在感を今後もずっと示していただけたらなというふうにも思いました。

委員
 以前、この審議会で『ほんわかテレビ』をやったときと、現在と比べてみると、出ていらっしゃる方も、ほとんど変わってなくて、以前よりは、ちょっとレベルが上がっているのかな、レベルという言い方はいけませんけど上がっているのかなと思いました。コテコテではなくて、いい意味の、それこそほんわかした大阪のごった煮で、とても楽しめるし、いいと思いました。
 初期のころに森アナウンサーが、アナウンサーとして、ちょっと違和感を感じたこともあったんですけど、今回、非常にお笑いタレントさんに交じっても違和感がなかった、「吉本の出だろう」と言われても「ああ、そうか」とうなづけるぐらい、さっぱりといたしました。
 やっぱり時代とともに内容とか、それが、ちょっと久しぶりに見たときに、今回リニューアルされたと聞きましたけれども、微妙に変わっていって、大阪の笑いのレベル、健全な笑い、そういうものも、かなり意識して上げていただいているようには思って、何かちょっと嬉しかったんですけれども、視聴者が知りたいと思う欲望を十分満足させてくれる内容で、とても楽しめましたけれども、一つ、造船の後のコメントの中で「男たちの力が結集されて」というのがあったときに、今ほとんどの職場の中で、土木現場でもそうですけれども、女性が進出しています。スーパーウーマンのコーナーがありました。ここでは女性は働いてないんですか、非常にそこでムッと感じたんですけど。

社側
 私自身が、そこに取材に行ったもんじゃないんで確認はしておりませんが、女性がいらっしゃらないなんてことはあり得ないと思います。

委員
 スーパーウーマンを出していただけたら非常によかったかなと思いました。以上です。

委員
 今の時代、逆にこれだけ毒のない、血の臭いのしない番組をつくるということは、大変難しいことかなというふうな気がいたしました。15年間にわたって、これだけの人物を次から次へ発掘するという作業も大変なことだと思いましたし、現実に私たち新聞記者として紙面をつくっている中で、もう少し明るく楽しい、ほんわかとした話はないんだろうかというようなことを、よく言われます。
 一方で、血なまぐさいというのが現実ではあるんですけれども、少しでも、そういうような人たちの声に応えなければということで、「ほのぼの」というページをつくってみました。サブタイトルは「このページに悲しいニュースはありません」という、こういうコンセプトでつくってきました。
 結構これも長寿になりまして、今で6年です。いつやめようかと思いながら、ずっと継続しておりますけれども、ある程度、メディアに対する読者、あるいは視聴者の見方の根っこに、そういうものを求めているという現実があると思いますので、日曜日の夜の高い視聴率というのは、おそらくそういうものを反映されたものではないかと思います。
 それと、もう一つは、グルメに関してなんですけれども、これもお店を探すのが大変だと思います。オムライスで有名な北極星をちょっとネットで叩いてみますと、過去にオムライスが登場した番組一覧というのが出てきまして、読売テレビさんだけでも、平成11年から18年で7回出てきているんです。こういう、やっかいな企業もあるということをお含みおきで、ぜひグルメ番組をつくってください。以上です。

委員
 私は、これを、きのう実はギリギリで見たんですけど、何か毒にも薬にもならないなと第1印象はそうでしたよ。ですから肩が凝らなくて、ゆっくりと、あんまり印象がきつくて寝られないようなこともなかったし、刺激的なこともなかったから、そんな番組かなと一応思って、きょうは出てきたんですけれども、もう1回、きょう見ましたら、どうもグルメの場面で、すっごいマグロが山ほど乗っていて、私あれは、もう寝る前にむかつきました。いや、私はマグロは好きなんですけどね。あの中トロが200グラム、上に乗っかっているの、「あんなの食べる人いるのかしら」とか、それにちょっとむかついて何か胸が悪くなったんです。
 それと何か湯葉の料理がありましたね。湯葉が乗っかっている。「うわ、あれもいらんわ」と、おなかすいているときは、おいしそうに見えるけど、私たちは、もう寝る前ですから、あれ、もし見られたら、ちょっと気分が悪いんじゃないかなと、さわやかな感じはしないで、何か口の中が気持ちが悪くなって寝るんじゃないかなと、まずそれを感じたんです。
 それから、あとスーパーウーマン、たくさん出てきて、3人出てきまして、その中に水泳の方、私、あの方をちょっと知っているんですけど、あの方の話なんかも、「やっぱりスーパーやな」という感じをすごく受けましたし、皆さん興味を持って、ご覧になっていると思いますけど、私は、あの中で、もう一つのコーナーで、造船の場面が一番印象に残りまして、細かい部分を組み立てる、「ああ本当、大型プラモデルなんや」とか、すごく、そういうのが印象に残って、感動したのがあのコーナーなんです。
 だから、ただ、ぼんやりと見ていても、何か、そんな感じが、ちょこちょことありますので。それと、もう一つ、パッとあの番組を見たときに、「あれ何で寛平さんが、あんなカツラをかぶっているのやろうか」とか、何で、みんな何か女になっていましたよね。初めて見たとき、すごく違和感があって、「何で、あの人たちは、あの格好で出てくるのかな」と、後から、だんだん、そのドラマが展開したときに初めて「ああ、なるほど」と思ったんですけど、初めて見た人はびっくりすると思いますわね、あれね、あのカツラ。
 それとドラマが、ちょっと何か、安っぽい感じの、あんまり何というか、おけいこもしてなくて、ぶっつけ本番でやっているんじゃないか。もちろん玄人の芸人さんやから、やるのはそこそこ、やりはるのですけれども、もうちょっと段取りよくやってもらわないと、特に、あの「中川家」の人がとちったり、何か変な筋回しがあったような気がします。きょうはドラマはなかったんですけど。
 やっぱり「何であんなカツラ、金髪なの」とか思うんですけども、そういう違和感のあるような投書なり、ないですか、好評ですか、あのカツラは。

社側
 そうですね。それに関しては、特に問い合わせ等は……。

委員
 何か変えられたんですって。前は、もっと違うカツラやったんですか、寛平さんのカツラは。

社側
 寛平さんのカツラに関してですか、寛平さんに関しては、実は今回のリニューアルでは変えていませんので、もう長く。

委員
 ずっと、あの頭で。

社側
 はい、「寛ばあちゃん」という名前で、実は、それだけは逆に非常に好評なものですから、今回のリニューアル対象から外したというのが現状です。

委員
 あまり見ていませんので、何か無責任なことばっかり言うてしまいましたけど、あれを初めて見た、私の感想は以上です。

委員
 委員は、この時間は大体寝ておられるんでしょうが。

委員
 見たのは初めてでございます。

委員長
 何かご意見、ご感想ございましたら。

委員
 私は送っていただいたのを見せていただきまして、そして、きょう、ここで見せていただいて非常に不思議な感じをしております。「この番組、こんなええ番組やったかな」と。
 委員がおっしゃったように、私も一番最初見て「この格好は何じゃ、これは」と。私、かなりはっきり言いますので申しわけないですけど、「こんな番組は、私、最後まで見られるかな」という気が最初はいたしました。「どうしてあんなカツラをかぶって、どうしてあんな変な格好をして出てこないといけないの」というのが第1の感じですね。一番私の好きではないタイプの番組だなと思って、恐る恐る見ておりました。ということで最後まで決していい印象ではございませんでした。
 ところが、きょうここへ来て見させていただきますと、「なかなかええ番組やな」と、委員が、おっしゃいましたけど、もうちょっと教育的にできないかというふうなお話ですけど、ネタそのものは、ある程度は教育的ですよね。新しい情報を伝えてくれてますし、「こんなええ番組やったかな」と思って聞いておりましたら、最後に「コメディーの部分を、きょうは抜いてある」とおっしゃいましたですね。あっ、それで私には違和感がなかったのかなという、そういうふうに思いました。
 ですから、どうですかね。本当にドタバタに類する、ほかのよりも、まだいいんだというご意見ですけども、私なんかにとっては、やっぱりこの何ですか、カツラも含めて、こういう奇をてらうような、そういうドタバタ的な要素というのを除いたら、委員が、おっしゃいましたように、視聴率はかえって下がるのかもしれませんけれども、少なくとも私たちには、もうちょっと見やすい番組になるなと。それが御社にとって本当にいいのかどうかは分かりませんけれども。
 私、漫才はあんまり好きやないんですけども、落語は決して嫌いではないんですね。それで、この間、繁昌亭へ行って、一日聞かせていただいてきたんですけども、やはり、ああいうところで語られている落語家の話というのは、かなり洗練されて、インターンみたいな、レジデントみたいな若い落語家もたくさんいましたけども、一生懸命になって、あそこは本番としてやっていますよね。
 この番組へ出てきているときの落語家は本当に、おっしゃいましたように、けいこも何もなしで、その場で、ぶっつけ本番で、ですから、かなりその人たちの持っている芸術性というのは落ちているんではないかなという気がいたしまして、もうちょっと洗練された、そういうバラエティーにならないかなという、そうすると、もっと人気が出るんではないかなと、そんな気がいたしました。

委員長
 私が最初に申し上げましたように、どんな途中から見ても、まあまあそれなりに見られるというメリットはあるんですけど、それは逆に言いますと、委員もおっしゃったように、毒にも薬にもならないというか、惜しげもなくテレビを消すこともできるし、ほかに回すこともできる。そういう気安さといえばいいですけれども、そんな面もあるわけですね。
 ですから、この視聴率が、これだけ高いというのは、一体どういう人が見ておられるのか。それから、もう決まってこの時間のこの番組のファンがいて、見る人がいるのか、その辺の視聴率の中身が、どういうふうに分析しておられるのか、ちょっと興味があるんですよ。年齢層とか、女性か男性かとか、職業ですとか、この視聴率、特に年間平均視聴率という数値が出ていますけども、一般に視聴者の中身ですね。そういうものは調べておられるんですか。
 人気番組で続いているというのは、私みたいに、あちこちチャンネルを回していて、読売テレビさんの番組だということも気づかず、ちょっと見てみるということもありますんでね。そういう分析はできるんですか。

社側
 もう何年かになるんですが、いわゆる世帯視聴率以外に個人視聴率という、いわゆる世代別の視聴率というのも今データ化されております。それも、もう分間視聴率で、何時何分、何分、何分という分間で、子どもはどこで上がって、下がってというのが、子どもという4歳から12歳というカテゴリー、13歳から19歳というカテゴリー、それから20歳から34歳というカテゴリー、これは男女に分かれています。35歳から49歳というカテゴリー、これも男女で分かれて、あとは50歳以上の方、これも男女で分かれてという、そういうような8個のカテゴリーに分けて、どういう層が見ていただいているか、しかも、どのタイミングで上がったり下がったりするのかというのが、すべて分かるようになっております。

委員長
 それはモニターを依頼するときに、そういうふうに細かくお願いするわけですか、どうして自動的に分かるんですか。

社側
 ビデオリサーチの基本的な調査の今カテゴリーに入っていまして、その世帯でお願いしたときに、そういう個人視聴をちゃんと取る取り方システムを組んでいるんです。もう全時間帯でそうなります。

委員長
 お願いして。

社側
 家族構成を最初に調べて、今はもっと厳しくなっているんですけれども、スイッチオンをして見ているときに、子どもが見ていればスイッチを押す。

委員長
 子どもが見ているかというのは、誰がどうやって。

社側
 自分でやっていただくんです。それが、もっと今どんどん進化して。

委員長
 お願いするときに、子どもさんが見るときは、これを押してくれということで。

社側
 そうです。

委員長
 間違っていたら分からないですね。

社側
 誤差はあります。

社側
 それで、この『大阪ほんわかテレビ』に関しては、10時半からということで、子ども、いわゆる小学生以下という方は少ないです。それ以上、中学生以上というところでいきますと非常に幅広い方が隔たりなく見ていただいております。男性、女性でいえば、あえていえば女性のほうが、より多く見ていただいております。
 ただ、そこは男性に嫌われているというような数値にはなっておりません。若い方から年配の方に至るまで、非常に万遍なく見ていただいているという典型的なファミリー視聴のデータとして出ております。

委員長
 ほかに何か、追加のご意見とか、ご感想はございませんか。
 何か追加の補足のご説明とか何か、ございますか。

社側
 いえ、特にございません。

委員長
 そうですか。では、どうもありがとうございました。それでは、ありがとうございました。

社側
 それでは5月に視聴者の皆さま方から寄せられましたご意見について、担当からご報告させていただきます。

社側
 5月に視聴者からいただきました意見・苦情についてご報告申し上げます。
 まず、総数は6,757件ということで、この中で最も多く寄せられた意見というのは、実は先月もご紹介しましたように、やはり巨人戦が少なくなったというものが実は一番多うございました。特に今月に入ってからは交流戦も始まっておりますので、ドームでの巨人戦を東京でやっているのに阪神戦に差し替えているというようなこともありまして、本当に新聞欄をご覧になっていても巨人の試合が非常に少なくなっているというのが今年の特徴ですので、やはりそういったことに対するご意見をたくさんいただきました。
 それから一番上の『スッキリ!!』という番組では、教育再生委員会の義家弘介氏というゲストを呼んで、せっかくいいお話をしているのに、司会者サイドが非常に態度が悪かったという意味でのお叱りの抗議をいただいております。
 それから二つ目。中国のハルピンのサファリパーク、これは牛やニワトリなどを生きたままトラに食べさせるというようなシーンを売り物にしているサファリパーク式の動物園の映像をニュースで流しておりました。特に、ちょっとニュース自体の尺が短かったので、3回も4回も、リピートして流していたりしたものですから、非常に日本人に対しては、違和感があって、気分が悪くなったというようなことで、わざわざこういう映像を流す必要があるのだろうかということで、以前はフェレットというイタチのペットみたいなものをインターネットで虐待しているというニュースが出たときに、その映像を流したときも同じような反応がありました。
 ですから、やはり動物愛護というような意味も含めて国民性の問題だと思いますが、こういったことに対する批判が、かなり寄せられました。
 それから最後、『情報ライブ ミヤネ屋』では、同性愛者の方が、それをカミングアウトして立候補しているという特集を組んだんですけれども、これに関しては、「よく勇気を持って出られたことに対して感激しました」とか、「よく報道していただきました」というような形で、こういうニュースには珍しく、かなり賛同なり、賞賛の意見をいただきました。
 それから問い合わせの多かった番組に関しては、料理のレシピという形のものが寄せられました。以上でございます。

社側
 きょうの審議会は、これで終了させていただきます。
 次回は、7月13日の金曜日に同じこの場所で開催をさせていただきます。きょうは本当にありがとうございました。


  • 平成19年度読売テレビ番組審議会委員
  • 委員長    熊谷信昭   兵庫県立大学名誉学長、大阪大学名誉教授
  • 副委員長    馬淵かの子   兵庫県水泳連盟   顧問   元オリンピック日本代表
  • 副委員長    川島康生   国立循環器病研究センター   名誉総長
  • 委員    秋山喜久   関西電力株式会社  顧問
  • 委員    金剛育子   能楽「金剛流」宗家夫人
  • 委員    林  千代   脚本家
  • 委員    阪口祐康   弁護士
  • 委員    佐古和枝   関西外国語大学教授
  • 委員    北前雅人   大阪ガス株式会社   代表取締役副社長執行役員
  • 委員    谷  高志   読売新聞大阪本社   専務取締役編集担当