第473回 番組審議会議事録

1.開催年月日
平成18年6月9日(金)
2.開催場所 読売テレビ役員会議室
3.委員の出席 委員総数 10名
出席委員数 8名
出席委員の氏名 熊谷信昭、秋山喜久、林 千代、馬淵かの子、
阪口祐康、老川祥一、川島康生、吉岡征四郎
欠席委員の氏名 金剛育子、佐古和枝
会社側出席者 土井共成 (代表取締役会長)
髙田孝治 (代表取締役社長)
丸山和男 (代表取締役専務)
編成・制作スポーツ・東京制作・事業担当
越智常雄 (専務取締役)
総務・労務・報道担当
吉野俊太郎(上席執行役員報道局長)
久保哲郎 (執行役員コンプライアンス推進室長)
位寄雅雄 (編成局長)
村上博保 (制作スポーツ局長)
山内隆行 (報道局プロデューサー)
松下泰紀 (コンプライアンス推進室視聴者センター部長)
事務局 新谷 弘 (コンプライアンス推進室次長兼番組審議会事務局長)
菱田千佳 (コンプライアンス推進室番組審議会事務局)
森本泰輔 (コンプライアンス推進室考査著作権部
兼法務コンプライアンス部)
4.審議の概要 番組視聴
「ウェークアップ!ぷらす」
放送日時 平成18年4月22日(土) 午前8時~9時25分
放送エリア 全国ネット
 6月度の番組審議会は6月9日(金)に、読売テレビ本社会議室で開催され、4月22日の午前8時から放送した報道情報番組「ウェークアップ!ぷらす」を視聴して合評が行われた。
 委員からは、特に当日の第二名神高速道路をテーマにした特集コーナーについて、第二名神高速不要論の急先鋒である評論家の意見だけがクローズアップされており一方的な番組づくりではないのかという指摘があった。
 また他の委員からも「こうした取り上げ方をするときにはとりわけ司会者のバランス感覚が大事なのではないか」といった意見が出された。
 また、番組全体に関しては「在阪局では珍しい全国ネットの報道番組であり今後も、この姿勢を続けて欲しい」との意見が出されていた。
 この後、5月に寄せられた視聴者からの意見や抗議、苦情などについて概要を報告した。
 出席は、熊谷信昭、川島康生、林 千代、馬淵かの子、老川祥一、阪口祐康、秋山喜久、吉岡征四郎の各委員と読売テレビからは土井会長、髙田社長以下12名。
5.審議内容 別掲の通り
6.審議会の意見に対して取った措置
特記事項なし(議事録は関係部署に配布)
7.審議会の答申・意見の公表
●6月22日(木)付け読売新聞夕刊に議事の概要を掲載。
●7月9日(土)午前5時14分から放送の「声~あなたとよみうりテレビ~」の中で議事の内容を放送。
●本社審査室に閲覧用として議事録を備え置く。
●インターネット読売テレビホームページ「テレビの門・話し合ったもん」で議事録を公表。(http://www.ytv.co.jp)
●社内LANにて全ユーザー(全社員および関連スタッフ)に議事録を配信。
8.配布資料 ●視聴番組 概要
●2006年5月に寄せられた視聴者からの意見・苦情
9.送付資料 ●民放連機関誌「月刊民放」
●民放連機関紙「民間放送」

【審議内容】
 おはようございます。それでは6月の番組審議会を始めさせていただきたいと思います。
 はじめに読売テレビから少しご報告をさせていただきます。6月に人事異動と組織改正がございまして、この番組審議会に関係のあるところだけご紹介をさせていただきます。
 報道局長が交代をいたしました。これまで森岡が出席をしておりましたが、6月から吉野が新しく報道局長に就任いたしましたのでご紹介をいたします。吉野でございます。

社側
 この番組審議会、初めての出席になりますけれども、報道局長の吉野でございます。6月1日着任ということで、まだ10日程度ということでございます。若干、心許ない部分はございますけれども、基本的には報道の客観性、それと常識、それと危機管理と、この辺を柱として業務を推進してまいりたいと思います。引き続き、ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

社側
 それから私ども、この番組審議会の事務局を担当しております部署が、これまで「審査室」という名前だったんですが、6月1日から「コンプライアンス推進室」という名前に名称が変更になりまして、事務局も少し代わりましたので、ご紹介だけさせていただきます。
 それでは早速、きょうの審議に入らせていただきたいと思います。
 まず、委員の出欠の状況ですが、金剛委員と佐古委員のお二人が、所用で欠席をされておりますので、ご了承いただきたいと思います。
 きょうご審議いただく番組ですが、4月22日、土曜日に放送しました報道番組『ウェークアップ!ぷらす』という番組です。
 ご案内のように先月、5月の番組審議会で、委員長からご提案がありまして、「審議の対象の番組を委員からの提案でも受け付けるようにしてはどうか」ということで、皆さまのご了承をいただきました。
 ちょうど、それと相前後する感じで、委員から「この番組を取り上げてほしい」というご提案がございましたので、きょうは、その委員提案の第1回として、この番組を審議をしていただきたいと思います。委員からは、この番組の中の特集部分について、特に「各委員のご意見を聞きたい」というご提案でございました。
 では、まず、この番組のプロデュースを担当しております報道局の山内のほうから番組の概要と、それから、その特集を、その日どうして取り上げたのかというあたりについて簡単にご説明をさせていただきます。

社側
 おはようございます。報道局チーフプロデューサーの山内です。
 私どもの『ウェークアップ!ぷらす』なんですが、現在番組開始以来16年目に入っております。『ウェークアップ!ぷらす』として辛坊をキャスターに加えて再スタートして1年余りが経過いたしまして、お陰様で、この1年間、順調に推移、成長をしてきております。
 私、1年前にも、この辛坊『ウェークアップ!ぷらす』がスタートする際に、こちらに来させていただいてお話をさせていただきました。
 そのときに二つ申し上げました。一つは、辛坊色を打ち出していきたいということと、もう一つは、関西ならではの目線、東京キー局には気づかない切り口、見落としている問題点、そういったものに真正面から取り組んでいきたいと、向き合っていきたいというふうに申しまして、そういった意味で、この道路改革というテーマは、我々にしかできないことではないかなというふうに思っています。
 といいますのも、その問題となっている、議論となっているような道路が関東エリアにはございませんで、どちらかといいますと、東京キー局は総じて、この道路改革は「もう終わってしまった」というような立場で、あまり関心を払ってきておりません。
 ならば我々が、やっぱり正面から向き合っていこうというふうな思いで、特に幸か不幸かシンボル化されてしまっております、この第2名神の問題、これが我々のエリアの中にある。まさにお膝元にあるんだと、これが本当にプラスになっていくのか、マイナスになってしまうのか、それはしっかりと見届けようと、そういった思いで、これまでずっと番組の中で節目に応じて、さまざまな角度、切り口から継続的に取り上げてきております。
 西日本高速道路会社の石田会長や道路調査会長の石原議員なんかに生出演いただいて、道路への抱負、思いを語っていただいたこともございます。
 そういった中で、今回、4月の放送では、賛否はあるんですけど、道路改革のパイオニアといわれております猪瀬氏の目を通す形で、この第2名神の実情、計画、なかなかこの道路の問題というのは映像的に表現が難しいということもありまして、猪瀬さんの目と口を通す形で問題を提起して、視聴者とともに考えていきたいと、そういった思いから、この4月22日の特集は企画いたしました。どうかよろしくお願いいたします。

社側
 ということで早速ですが、今回は番組の中から、その第2名神の特集の部分をダイジェストしましたので、それをご覧いただきたいと思います。

<VTR視聴>

社側
 ありがとうございました。では委員長にお渡ししますので、よろしくお願いいたします。

委員長
 先月、今年度最初の番組審議会がございまして、その最後に私から、この読売テレビの番組審議会のあり方について、一つのご提案を申し上げたんです。
 それは、現在やっております局側からお出しいただいた番組を視聴させていただいて、それを中心に意見交換をし議論をするというやり方に加えまして、場合によっては、委員のほうから自分が見た番組の中から、「これについては、ひとつ委員の皆さんの意見を聞きたい、あるいは委員会での議論をしてはどうだろうか」というような番組がございましたら、ご提案をいただいて、それを採用させていただくような、そういうケースもあっていいのではないかということをご提案といいますか、ご相談したわけです。
 そういたしましたら委員の皆さん賛成されましたので、それでは、そういうご提案があった場合には、それを採用させていただくかどうかは、委員長、副委員長と社側との協議におまかせいただきましょうということで、これも委員の皆さま、ご了承くださったわけです。
 それで、たまたま、それと前後して委員から、今、視聴させていただいた番組について、「ひとつ番組審議会で皆さんの意見を聞きたい、議論をしてみたらどうだろうか」というご提案を頂戴いたしましたので、副委員長、局側とご相談をいたしまして、「これはひとつ、きょう、それを見せていただいて意見交換をしましょう」ということになった次第でございます。
 今、視聴した、この「『ウェークアップ!ぷらす』、第2名神は必要か、建設凍結は本当か」というような、これについては、先月、5月の番組審議会のときにも「視聴者からの意見・苦情」というものの中で、ちゃんと正直に書いておられまして、皆さま、お読みになったと思いますが、復習のつもりで申しますと、これについての視聴者からの意見・苦情ということで、「猪瀬直樹氏が『第2名神は必要ない』と話しているが、平日の昼間、1、2時間走って『ガラガラだから』といって、どうしてそんなことが言えるのか。早朝や夜間の危険な時間帯を調べるべきではないのか。『天王山トンネル付近も上下8車線になってスムーズに走れるようになった』と、キャスターも安易に同調して猪瀬氏の本などを紹介せずに、いつものようにガツンと言ってほしかった」と、こういう意見があったということを読売テレビ側も、視聴者からの声の一つとして、ちゃんと正直に我々にもお示しくださっているわけですが、そういう次第で、きょうは、この番組を中心に、いっぺん皆さんの意見を聞きたい、議論をしたいというご提案をくださいました委員から、まず、その趣旨等について、ご発言をお願いいたしたいと思います。

委員
 今の視聴者の意見に集約されておりますけども、我々は読売テレビというのは非常に公正で透明なテレビ局であり、また番組審議会も、そういうつもりでやってきたということの観点に立って、今の放送を批判的に見ますと、次のようになると思います。
 今テレビの中でも出ておりましたけども、問題になるのは、第2東名が草津まで入っておりまして、そこから先を、つくるか、つくらないかということが、今議論になっています。
 猪瀬さんは「京滋バイパスというのがあるから、もう2本あるじゃないか」と。ただ、これはあんまり役に立たない、国体用につくった道路で、もちろん高速規格にはなっていません。あんまり混んでいないのは事実だというふうに思います。
 ただ、今出てきました大山崎ですか、ここが「8車線だから、ガラガラではないか」ということについて、字幕にも出ていましたけど、13時に走っておられるんです。これは朝晩を除いては非常に交通量の少ないときで、これは当然、常識的にも1時というのは昼休みで、みんな休んでいて道がすいているというのは分かっているんで、7000台を超えると大渋滞が起こるということで、これ上下を合わせてやっていますから、ある意味では、あんまり正確ではないんですけれども、上り線は朝のうちが、下り線は夕方が混むということです。
 いずれにいたしましても、なぜ、わざわざ一番すいている時間帯を意図的に選んだのかというのは、やっぱり報道の姿勢としては、今、視聴者の方もおっしゃっていましたけども、その混んで困っているときというのも併せて映すということがいるんじゃないかということで、やや「いらない」ということを結論を先に持って、それに合わせた映像を映しているということで、やっぱり映像文化の、映像マスコミの、これ一番怖い点だと思うんですね。パッと映しますと、確かに「すいている」と皆さん思っちゃうんですけども、その裏のこのデータ、これは公表されているんで、調べれば当然分かるものですから、そういったものを調べた上で企画するということが必要じゃないかなと。
 今の地点は年間で359回、渋滞回数が起こっています。これは日本で800はある区間のうちの11番目に混んでいるという区域であります。これも公表されております。
 それから京滋バイパス、これも量の2番目に少ない14時という時間帯を選んでおられます。ただ、これはいわゆる混雑の、さっき出ていました7000台というような線をまだ超えていませんので「京滋バイパスはすいている」というのは事実だと思います。というのは、あんまり第2名神としての役に立ってないと、途中から途中までしか行かないんで、あんまり使う方がいないというのは、これは事実だと思います。
 ただ辛坊さんが言われたように、お盆の真ん中に走って「すいてますよ」と、こう言われても、これはちょっとどうなのかなというふうに、お盆というのは、始まりと終わりが込むんであって、真ん中に走って「すいている」と、こう言われてもどうかなというふうに思います。
 それから名神の渋滞状況について、あのテロップの中で1730回から920回に減って、どんどん減少傾向にあると、こういうお話ですけども、これは2003年の8月に京滋バイパスが通りましたんで、2003年が1730回の渋滞から953回のうちに、フルに効いた2004年は724回に落ちていますけども、交通量が非常に増えているんで、919回というふうに、2004年から2005年には増えているんで、2002年と2005年を比べると減少傾向にあるということですけども、実際の交通量から見ますと、今3割ずつぐらいに、年々渋滞が増えているということなんで、これは統計のマジックかと思いますけども、都合がいい統計だけを取ってきたんではないかなというふうに思います。
 それから「町の真ん中を道路が抜ける」ような放送、この下のほうに赤い線で書いてある、これが取材された個所ですけど、実際に通るのは上の太い赤い線のところであって、一部住宅にかかりますけども、ほとんど住宅地は通らないと。
 もちろん騒音その他があるから、住民の方々の反対というのは当然あるかと思いますけども、いかにも番組の中で、あの町を全部取っ払って、その跡を道路を通らせるんだというのは調査不足といいますか、あまりにも、ためにする放送ではないのかなというふうに思いましたので、この図は画面の中でも出てきていますね。町の中を別に通って、そこを地下を通すんだとか、全部家を取っ払うんだというのは、これは事実に反しているということだと思います。
 それから「地元が圧力をかけている」と、こういうふうなことを言っておられますけども、これは公式の場で、これは猪瀬さんも出ておられますけども、決して石田さんは「知事や経済界からの圧力があるとは思っていない」と「むしろ西日本高速道路会社が真っ先にやりたい工事だ」というふうなことで、「経済界その他も支援してくれ」ということで、西日本高速道路会社のほうが非常に熱心に必要性を感じておられる道路だということで、我々のほうも、もちろん必要だと思っていますけども、石田さんに「いらんものをつくれ」と、決して圧力をかけていないものだと、これは公式の場で言っておられますから間違いないことであります。
 それから、着工しないという文言は、「国土交通省の事務次官と官邸と自分とで確認したんだから」と、裏では、そういう取り引きがあったかもしれませんけど、これを公式の場で言うということは、国幹審の権威にもかかわることでありますし、もし聞いてよければ、総理と官房長官と、それから佐藤事務次官に聞いてもいいと思いますけど、必ず否定されると思います。
 さらに、この道路の建設は関経連が頼んでいるだけではなくて、経団連を除く各経済団体が「ぜひともやってくれ」と言っていますし、経団連は別の角度から「第2名神は必ずいるんだ」ということを言っております。
 それから太田知事だけではなくて、各知事も皆さん、「ぜひこれはつくってほしい」というお願いをしておられます。
 それで、これはやや我田引水的なところがあるかもしれませんけど経済効果、これは国土交通省の試算ですから若干水増しがあるかもしれませんけども、3兆円ぐらいの経済効果があると。それに対して6,800億円の投資であると、管理費、金利負担等入れましても1兆5,000億円で、「採算的には、この道は非常に合うんだ」ということで、「西日本としてはやりたい」というふうに言っておられます。
 それから、今、日本橋の上を高速道路が通っているんですけど、「あれ見苦しいな」と総理が言ったんで、それを地中化するという話が進んでいますけど、これ6,500億円かかります。これが経済効果、まあゼロと言ったらおかしいですけど、景観というものを、どう勘定するか非常に難しいところだと思いますけども、経済的には全く今ある道路が下に入るというだけで、第2名神のように大きな効果はない。
 むしろ東京、名古屋の方々が、西日本へ物資を運ぶためには、全部ここの第二名神のところに物流が集中してしまうんですね。
 そういった意味では、関西経済界というよりも、西日本なり、中部なり、東京経済界が、皆さんが「ぜひ、ここはこれからスムーズに流すために、渋滞をなくすためにやってもらいたい」と、こういうことで要望しておられます。
 そういった意味で、関西経済界が「1兆円を欲しいからやってくれ」というんじゃなくて、国家百年の計から見て物流を考えると、あるいは普段の、もしも阪神大震災、あるいは関東大震災が起こったときの救援物資を運ぶときのためにも、「ここはぜひとも2本いるんだ」ということです。
 第2京阪が3年後に開通して、その量を見た上で判断するということですけども、第2京阪が通りましても、門真までしか通りませんので、ほとんど西へ行く物流の回復にはならんと。むしろ門真から湾岸左岸線へ10キロつなげば多少ましになると思いますけど、これは計画道路にも今入っていませんので、その先をつなぐ。いずれにしましても、大阪市内を通って神戸へ行くよりは、茨木から外を通って西日本に物が流れていくほうがスムーズだろうということで、この第2名神というのは、みんなで必要だというふうに思っております。
 要は、この『ウェークアップ!ぷらす』は悪い番組ではないんだが、この特集の部分だけを取り上げますと、もうちょっと事実をよく調べてからやるということと、報道の姿勢として、必ず相手側の反論もちゃんと聞いてから放送をするということの姿勢がいるんではないのかなというふうに思っております。
 そういうことで皆さん、審議会のメンバーの方々のご意見を聞いて、どういう報道姿勢でいくべきかということを議論していただきたいと、こういうことでございます。

委員長
 ありがとうございました。今、委員から具体的なご意見を賜りました。
 委員、いいがでしょうか。

委員
 私は、この番組のつくり方そのものについての観点のみでお話しさせていただきます。道路が是か非かということになりますと、いろいろ視点も違うし、経済効果にしても、例えば本四架橋をつくるときに、瀬戸内海に4本も通して、これで四国は経済が活性化すると言っていたのが、逆に本州側の吸引効果になっちゃったりとか、こういうことがありますから、道路をつくることについての是非ということに立ち入りますと話が厄介になりますので、この番組のつくり方そのものについての意見だけ申し上げたいと思うんですが、私は、この部分だけじゃなくて一応全部拝見させていただいて、竹島問題とか、福知山線の問題とか、比較的、穏当なつくり方だなと思って見ていたんですが、この部分だけは、ちょっと違和感がありました。
 というのは、要するに、まず印象論だけなんですね。「ガラガラだな」というような目で見た印象、それで事実関係は一体どうなんだろうかと、今、委員からご説明があったような、そういう部分は私も前提に見ていて、そういうことがないと、ちょっと、ただ行ってみた、すいていたと、「これはいらないんじゃないか」と、こういうふうな話の持っていき方というのは、ちょっと一方的に過ぎるかなという感じがしました。
 もちろん現場を確認するというのは、これは報道の原点ですから大事なことなんだけど、現場で見えたことが、その裏にあるデータとか、事実関係、歴史的な事実、そういうものが一緒にないと、得てして結論を誤る可能性というのがありますんで、そういうことが一つありましたのと。
 「すいている、すいている、ガラガラだ」ということを非常に、それがいかにも悪いことのように言っているんだけども、道路は渋滞してなければいけないのかと、むしろ天王山なんかは非常に渋滞でみんなが困っていて、長い努力を重ねて、ようやくできて、ようやく、あそこが渋滞なしで通れるようになって、みんな喜んでいるんじゃないかなと私は思うんだけども、渋滞してないことが、あたかもいけないことであるかのような話の持っていき方になっているのは、ちょっと違和感を禁じ得なかったということです。
 それともう一つ、これは委員もおっしゃったことなんですが、一方では、猪瀬氏が説明し、それを辛坊氏が、さらに上回る調子で不要論をおっしゃっているんだけども、必要論というのは、太田さんと秋山さんのVTRの短いコメントだけなんです。
 それで猪瀬氏が、ああいうふうに言うんであれば、それに対して推進している人たちは、どういうふうに言っているのか、どういう根拠で言っているのかということが、やっぱりその場でないと、片一方はVTRで、それ以上のことは何も言えない。片一方は生で出演していたり、あるいは番組制作側と一緒になってしゃべっていると、こういうことだから、ちょっとこれは反論の機会が全然与えられてないというのが、推進派のほうから見たら、これはちょっと納得いかないんじゃないかなという印象を持って、そういう違和感を持って拝見をしていまして、それで、きょう、ここへ来て、プロデューサーの方から制作意図を伺って初めて分かった。
 そういう意味では、制作意図に非常に沿った番組になっているなと思うんですが、じゃあ、その制作意図に関してどうなんだろうかと、つまり「猪瀬さんの目を通して」、あるいは「目と口を通して番組をつくる」というふうにおっしゃった。これは僕は、ちょっと問題があるんじゃないかと、つまり猪瀬氏の立場イコール善、猪瀬氏に反する立場、すなわち彼の口から言えば、政治家とか、財界とか、イコール悪と、こういうつくり方になっちゃうと、これは僕はちょっと、だからああいう番組になったんだなということが初めて、きょう分かったんだけども、そのこと自体は、僕はちょっと公平を欠くんじゃないのかなという感じがしました。
 猪瀬氏は、それでもなおかつ、彼なりに勉強したことを伝えようと、道路をつくること自体が悪いんじゃなくて、無駄をなくするんだ。あるいは20兆円を10兆円にするんだとか、こういうことを言っているんだけど、逆に司会者のほうが、それを遮って「ガラガラだ、いらないんじゃないか」と、こっちのほうに、どんどん持っていこうとしているような、何かそういう意味で、「猪瀬氏の目と口を通じて」という前提に僕は問題があると思うと同時に、さらにそれを上回る格好で、一つの結論をつくり上げようとしているというような印象になってしまって、そういう意味で僕は、そこら辺が問題じゃないのかなと。
 ほかの、この道路以外のいろんなものをやっておられて、これは割と素直に見られたが、ここの部分だけ、ちょっと私、全体的に見ていて、ちょっと違和感を覚えて、その違和感の根源が、そういうところにあるとしたら、ご説明いただいたようなところだとすると、ちょっと番組の制作の仕方として問題があるんじゃないのかなという気がします。

委員
 私、この番組、実は前から、よく見てまして、非常に好きな番組でして、やっぱり、その理由は何かというふうに考えてみても、番組全体として落ち着いて、なるべくフラットな立場で見ようというふうにしている姿勢が私は感じられたと。また、甲乙両論ある場面でも、いわゆる激論型にならないような形で司会の方が、ある程度コントロールされておられたというのが、私の印象です。
 ここから先は私の邪推なのかも分かりませんが、道路の問題で多分、賛成、反対の方が同席されると、激論型になりかねないということを心配されて、今回は猪瀬さんのほうの主張を聞くという形にされたのかなというふうに私は思うたんですけれども、ただ、その場合は、一方的な話になるんで、司会の方のコントロールが非常に大事になると思うんですね。
 つまり司会の方が、ある程度、賛成論の意見を踏まえた上で、それに基づいて、もう一度疑問を投げかけるであるとかいう作業というのは、やはり番組全体の公平感を保つ意味では必要な作業になるんだろうと思うんです。
 それがあれば、先ほど委員が言われたような意見にはならなかったと思うんです。ただ今回の場合は、地元に住んでいる方だけで、そういう意見になったのかもわかりませんが、その猪瀬氏の意見に乗っかるような形になってしまったので、誰も必要論を言う人がいなくなってしまったという全体の流れになってしまったのかなというのが、だから、そこが私自身はちょっと違和感というか、今までの番組全体の流れからいうと、ちょっと違うように思うたんです。
 委員も言われたように、この番組のほかのつくりを見ていても、そんなつくりじゃなかって、今までのような感じやったんですが、ここだけがちょっと、そういう感じを私も受けました。
 もう一つ、ちょっと全体の流れとして思うたのは、今回はちょっとネタが多かったんですか。

社側
 このコーナー自体が全体に圧縮されて、もう少しゆっくり議論を舛添さんとかもいらっしゃったんで、そういう意見も聞ければ、もう少し全体でまとまったのかもしれないんですけども、いろいろなことを司会者が背負いながら、番組進行全体の残りの時間とかを勘案しながらつくってますので、ちょっと、その部分のフォローが足りなかったのかなというふうにはスタッフも、オンエアのあと感じてはおりましたけど。

委員
 私も前に見たときに、もうちょっと1個あたりについての議論が、ある程度あったように思うたんです。ほんで、ようよう考えたらちょっと、取り上げたネタというのが多かったのかなという気もちょっと感じてまして、その点をお聞きしたかったところなんです。

社側
 ちょうど、この日に、4月22日なんですが、岐阜の中津川で中2の女の子が殺されたのが見つかった事件が入って来たり、境港で竹島問題でぎくしゃくしていた、そういうタイミングで、そっちにちょっと急に時間を取られたということになって司会者が焦っていたのも事実かもしれません。

委員
 なるほど、分かりました。以上です。

委員
 私、この番組はオンタイムで見てまして、本当に単純に見て「ああ、ほんまや、こんなガラガラやって、いらんのと違うか」というような感じで、本当に素直に見てたんです。今私、ここへ来て初めて、これ見て考えたんですけど、この番組では「始めに結論ありき」というような感じで、ずうっと出てきてましたので、素直に見ていると本当に、その反論の余地もない、これは「こんなすいている道路はいらんわ」という感じが私は、ほんとにしましたので、私の考えていることは大体普通の、これ見ている人の半分以上、女の人なんか、そう思いますよね。あんまり運転したことない人なんかだったら、特に、そう思いますけれども。
 これはやっぱり、いろいろ物流のことだとか、時間帯のことだとか、はっきりここでデータが出ているんであれば、やっぱりこれは、ちゃんと、そういう人たちにも次の機会にでも、やっぱり反論させてあげる場面をつくってですね、さて、どうするかというのを、もういっぺんやったほうがいいんじゃないかなと、私はそう思います。

委員
 この番組自体は、高速道路の話が出てくる前を見てまして、まあまあいい番組かなと思って見ておったんですけども、高速道路のこの話になってくると、これはいかがなものかなという気が私もいたしました。
 というのは、やはり取材の仕方がフェアではないですね、どう考えても。私、これを見て感じたことは、どうしてあの番組の中に数値が全く出てこないのかなということです。道路がガラガラだというのは、それはガラガラのときに写せばガラガラに決まってますしね。
 それから、はっきり「これはいかん」と思ったのは、名神は4車線ではないかと、往復8車線もあるではないかという意見です。それ全国の人で、ご存じない方は、名神が2車線であったために苦労して3車線にして、3車線にできないところはトンネルを掘って4車線になったんだというふうなことをご存じない人が、みな見ているわけです。
 それで大阪には、そんないい道路が前からあるんだったら、もういいじゃないかという気分になるのは、それは当然だと思いますけど、あれはもう全くの、まあ汚く言えば「ペテン」ですね。あんな表現は許しておくべきではないと私は思いました。
 それと、やはり混んでから道路をつくる、それが道路行政ですかね、私はやはり混む前に道路をつくって、混んできてもいいようにすべきではないかと。中国へ行って、あの道路の立派なのを見たら、民家が建ち並ぶ前にちゃんと土地を獲得して、道路をつくるというのは、これは道路行政としてやるべきところだと私は思いますが、ただ、日本の今までの道路公団が、サービスエリアで稼いだ金を全部、子会社に蓄えさせて、ほおかぶりして赤字だ赤字だと騒いでいるような、こういう体質がいかんのであって、それを根本的に直すということは、もう大賛成なんですけれども、ただ必要な道路を、しかも東京から名古屋まで来て、名古屋から大阪の間だけつくらないという、こんな半端なことをして、本当にいいのかという気はいたします。
 やはり、もうちょっとフェアな姿勢で番組をつくっていただきたかったなという気がいたします。以上でございます。

委員
 先ほどから皆さん言われているようなことと同じなんですけれども、何か今回のは、猪瀬氏の「私の反対する理由」というような括りでつくられているので、やはり制作側も反対の立場に立ってらしたのか。もう一つは、渋滞だからつくる。渋滞がないから必要ないというところだけで議論しているように思ったんですけれども、もちろんデータも大事だとは思いますけれども、なぜ見ている側に、今回の場合は、例えば、関西経済の方たちとか、それから国とか、府知事とか各県知事の方たちで議論されているだけで、私たち庶民とかいうか国民は、そういうことは知らないで出来上がったものをポンと、つくるという形、与えられたものを利用するというような形で、国の施設を利用していると思うんですけれども、今回、唯一、今ある住宅街で反対しているというようなことがありましたけれども、その中で、それをつくることによって国民の生活が、どういうふうに潤っていくのかというようなことを取材していただいたらよかったかなと。
 それと、もう一つは、渋滞だから、渋滞でないからということを言うのであれば、やはり御堂筋を一番最初につくったときに「あんなバカでかいのをつくってどうなるねん」と、その当時言われたけれども、現在、それは非常に有効であり、なおかつ一方通行になっています。だから、50年先を見たときに、どうなるかということだと思います。それを考えた時には、今、少子化が進んでいて、これから50年先に日本の人口が例えば、6000万、7000万、6000万前後になっておるというところに何が必要か、それから、もう少し言うてみると、便利さと交換に環境保護というものも含めて、もうちょっと広い視野で議論していただいたら、もっとよく分かったんじゃないかというのが私の、この番組を見た意見です。

委員
 この特集の部分について、視聴者に対する伝え方という視点から感じたことを2点申し上げたいと思います。
 1点目は、既に多くの委員の方からも出てますけども、この番組の構成自体が、この高速道路不要論の急先鋒の人が登場してきて、ずっと必要性がないということを主張する構成になっていましたから、やはり、そうでない側の意見とか主張といったものを、どこかでやっぱり反映されるというような配慮がほしかったかなというのが1点目の正直な感想です。
 それから2点目ですけども、一般論として、こういった高速道路のような社会資本の有用性とか、あるいは優先順位、プライオリティー、こういったものを考える時には、なかなかこれは実は、そもそもそう簡単明快に一刀両断できるものとは限らない。そういう種類の問題ではないというふうに思います。
 先ほども、どなたかおっしゃってましたけれども、ある特定の時間軸の中の、ある瞬間の経済の合理性とか、あるいは、オール・オア・ナッシングみたいなことで、ずばっと決めるわけにいかないファクターというのは当然ありますので、今回の第2回国幹会議の意見ですか、番組の中で紹介された意見も、そういった状況を踏まえた意見として出されたのではないかというふうに私は感じましたけれども。
 だから、そういう複雑な状況であるものを、あまりに簡単に明快に一刀両断していいものかという感じは持ったわけです。既に、この番組には過去何回か報道されているというふうなことを私は知らなかったものですから、それと関連がついているのかもしれませんけれども、今回のこの番組を見ている限りでは、あまりにも何というんでしょうか、明快はいいかもしれないけど単純過ぎるんではないかと、だから視聴者に対しては、深層を掘り起こして全体像を伝えるという、そういう番組の狙いからすれば、少しそこが弱かったんではないかなという印象を持ちました。
 以上は、この特集についての意見ですけども、最後にもう1点申し上げるとすれば、この番組は私も初めて最初から最後まで通して見させていただきましたけれども、やっぱり在阪局の全国ネットの報道番組というのは非常に価値のある存在ではないかということを感じます。ほとんど一極集中の中で、この在阪局で全国ネットの報道番組を持っているというのは非常に素晴らしいことで、ぜひ、この路線は今後も引き続いて堅持していただければということを強く希望をいたしております。以上です。

委員長
 ありがとうございました。
 猪瀬さんが第2名神については徹底した反対論者だということは、もうみんな知っていることですから、この番組をおつくりになるときにも、山内さんを中心に十分そのことは承知の上で、従って出来るだけ偏らない番組にしないといけないということは十分お考えの上でおつくりになったと思います。
 しかし、出来た結果を拝見しますと、やはり反対論者の猪瀬さんの目を通した猪瀬さんの意見を主として強調するような結果になっているというふうに感じました。例えば、つくるべきだという側の意見として出てきたのは、地方自治体の首長と経済団体の代表だけなんです。例えば、一般市民の声ということについては、画面としては立て看板が2回ぐらい出てきましたし、反対する団体の集まりとか、あれ署名をしていたんでしょうか、そういう場面は少なくとも私の記憶では2回はあった。しかし、道路をつくってほしいという一般市民の声はゼロだったわけです。そういう意味で結果としては、いろいろ心配なさって公平性を保つように努力はされたと思いますけれども、印象としては、やはり第2名神をつくるのは無駄だという、そういう見方を見る人に強調するような、そういう結果にやっぱりなっていたと私は感じました。
 道路問題については、私は本当の素人でございますので、いわゆる一般市民としての意見しか申し上げられませんけども、そもそも「無駄な道路とは何か」と、無駄とは、どういうことを言うのかと、儲からない道路は無駄だというのか、道路は儲けるためにつくるものなのかという基本的な疑問が私にはずっとあります。
 今から20年ぐらい前にできたんでしょうか、中国縦貫道路、これができた時は、私も途中まで何回も遊びがてら夜なんか走ってみましたけれども、全く車の影もなかったんです。その後もずっと中国道というのは、車は本当にガラガラ、通る自動車はほとんどなかったんですが、しかし今では、お盆の時期とか、お正月の前後等は10キロ、20キロの大渋滞になるような、そういう状況です。
 ですから委員がおっしゃったように、混みだしてからつくるものなのかということも、そのとおりで、しかも時間帯、あるいは時期によって道路の渋滞状況、あるいはすいているかどうかというのは、みな変わるんだということも、やはり公平にかつ客観的に言う必要がある。
 私は50年以上前に、生まれて初めてアメリカへ行って生活しましたが、当時アメリカの高速道路網はほぼ完全に完成、全国、全土にわたって出来上がっていたと思います。その後新しく出来た高速道路というのは、ほとんどないと思うんですが、私の印象では、高速道路というのは、1、2時間走ってすれ違う車がほんの2、3台というのが高速道路だと思ってましたから、そういう印象からいうと、儲からない道路はつくるなと、渋滞しないような地域だったら道路は無駄だという意見には賛成できないんですね。
 山陰地方の人たちが深刻な声で言ってましたけれども、こんなところは道路をつくるな、高速道路をつくるのは無駄だと言われて、急病人が出ても救急車で施設の整った病院にすら行けないんだと、消防車の到着も非常に問題なんだ。しかし、東京周辺は車が多いから、こういうところは高速道路をつくれば儲かるし、つくるべきだけれども、つくっても儲からないようなところには道路はつくるべきではないと、そういう考え方でいいのかという非常に深刻な声も聞きました。
 やはり道路は儲けるためにつくるものではなくて、電気、水道、そして道路というのは、市民生活、社会活動を守るための国としての基本的な基幹設備だと、そのためには全力を尽くさないといけないと、今、儲かるかどうかということが判断の基準であってはいけないと、私は、そういうふうに道路については思います。
 ほかにどなたか追加のご意見ございませんか。それこそ両方の意見を明らかにするために反論に対する、また反論があってもいいので、どんどんおっしゃって下さい。

社側
 細かい話はあれなんですけれども、ちょっと情報の出し方が不十分だったかなというのは反省がございますが、ただ、猪瀬さんを意図的に、あの時間に持っていったのではなくて、スケジュールの都合で、あの時間帯でやったということを申し上げたいのと、ちなみに、あの日1日は渋滞はゼロでした。それは確認した上で、ああいう出し方をしたんですが、もう少し丁寧にフォローして、この日は渋滞ゼロで、かつ名神の渋滞の延べキロ数なんかも、京滋バイパスが開通した時には1万2000キロぐらいあったのが、去年は4160キロ、3分の1になっているという事実もあるんですが、そういうことも、ちょっと渋滞件数が減っているというスーパーだけ、ちらっと出たんですが、やっぱり不十分だったと思いますので、そうした裏付け、納得していただけるような事実も出しておくべきだったのかなというふうに反省しております。
 あと1点、推進論者を出すべきというのは重々私どもも思っております。この回も実は私ども西日本道路会社の石田会長とは、しっかりした関係を構築しておりまして、直前にも辛坊自ら、「ご出演下さい」ということはお願いしているんです。
 ただ、どうしても今は、その時期じゃないということで、今回、ご出演願えなかって、ちょっと偏ったような見え方になりましたが、これまで6回放送して、最初に申しましたとおり石田会長にはお話していただいたこともありますし、今後また時期がくればお話していただけるようなこともあるかと思いますので、この道路問題はしっかりと見続けていきたいなというふうに思っております。

委員長
 ありがとうございました。それじゃお返しします。

社側
 ありがとうございました。貴重なご意見をたくさんいただきました。本当にありがとうございます。
 それでは5月に私どもに寄せられました視聴者からの声につきまして、ご報告させていただきます。

社側
 5月に視聴者からいただきました声を報告させていただきます。
 件数は6465件でございました。これは大体平均的な数値でございます。ただし、問い合わせが通常であれば57%ぐらいあるんですが、今回は50%で、逆に意見、抗議というものが30%前後のものが、34%というふうに伸びております。この大きな原因というのは、この一つ目に書いております、やはり野球中継ということに対して、ここだけでも600件近い声が寄せられております。
 一つは、関西局が去年、阪神タイガースが優勝しましたために、去年から新たに始まりましたセ・パ交流戦というものを、割りと阪神戦を中心に追っかけるということがありまして、全国ネットでは巨人戦が放送されているにもかかわらず、阪神戦に差し替えるということが非常に多くなりまして、例えば、週末の土・日でも巨人が映ってないというようなことが多くなってきました。
 そんな中で5月の後半に読売テレビとしては初めての挑戦でございましたけれども、その交流戦の阪神戦を3夜連続で放送するという形がありまして、そこで巨人ファンからの抗議が、かなり殺到したということでございます。
 ただし、読売テレビとしては「全90試合のうち、例年どおり70試合は巨人戦を放送しております。ただ新たなカードとして出来てきた阪神戦というものに対して、その放送権を獲得しまして、そういうチャレンジを行いました」というような形で視聴者に説明しております。
 それから、もう1件は『MONDAY PARK』という深夜のアニメの放送の時間帯なんですけれども、ここで30分のアニメを3本かけているんですが、普段1本と2本という構成が、逆に2本と1本という形になって予定どおり見られなかったというようなものが、マニアの方から約40件ぐらい寄せられております。以上でございます。

社側
 これで6月の番組審議会を終わらせていただきます。

  • 平成18年度読売テレビ番組審議会委員
  • 委員長    熊谷信昭   兵庫県立大学名誉学長、大阪大学名誉教授
  • 副委員長    馬淵かの子   兵庫県水泳連盟   顧問   元オリンピック日本代表
  • 副委員長    川島康生   国立循環器病研究センター   名誉総長
  • 委員    秋山喜久   関西電力株式会社  顧問
  • 委員    金剛育子   能楽「金剛流」宗家夫人
  • 委員    林  千代   脚本家
  • 委員    阪口祐康   弁護士
  • 委員    佐古和枝   関西外国語大学教授
  • 委員    北前雅人   大阪ガス株式会社   代表取締役副社長執行役員
  • 委員    谷  高志   読売新聞大阪本社   専務取締役編集担当