第466回 番組審議会議事録

1.開催年月日
平成17年10月14日(金)
2.開催場所 読売テレビ 役員会議室
3.委員の出席 委員総数 10名
出席委員数 8名
出席委員の氏名 熊谷信昭、秋山喜久、馬渕かの子、阪口祐康、佐古和枝、老川祥一、川島康生、吉岡征四郎
欠席委員の氏名

金剛育子、林 千代

会社側出席者 土井共成(代表取締役会長)
髙田孝治(代表取締役社長)
丸山和男(代表取締役専務)
編成・制作スポーツ・東京制作・事業担当
越智常雄(専務取締役)
総務・労務・報道担当
久保哲郎(執行役員審査室長)
森岡啓人(執行役員報道局長)
位寄雅雄(編成局長)
村上博保(制作スポーツ局長)
松下泰紀(審査室視聴者センター部長)
石橋徹也(報道局)
事務局 新谷 弘(審査室次長兼番組審議会事務局長)
菱田千佳(審査室番組審議会事務局)
前田義信(審査室考査著作権部)
4.審議の概要 番組視聴
「ゲツキン!」
放送日時 毎週月曜~金曜
5:20~6:30(9月27日火曜日放送)
放送エリア 関西ローカル
 10月の番組審議会は10月14日(金)読売テレビ本社で行われ、9月から放送が始まった朝の報道情報番組「ゲツキン!」について審議した。
  委員からは「明るく、楽しく、判りやすく、という番組の趣旨は充分伝わってくる素直な作り方だ」といった意見が出された。
  また、番組が午前5時20分という早朝の時間帯であることを踏まえて、「この時間帯の番組としては、テンポが遅い」「出演者のテンションが高すぎて騒々しい感じがする」「全体として緊張感が足らない」といった具体的な指摘が相次いだ。
  さらに番組の後半にある芸能コーナーについて「それまでの番組の良さがなくなってしまう、違和感を感じる」といった意見も出された。
  この後、9月に寄せられた視聴者からの意見や抗議、苦情などについて概要を報告した。
  出席は、熊谷信昭、秋山喜久、馬淵かの子、阪口祐康、佐古和枝、老川祥一、川島康生、吉岡征四郎の各委員と読売テレビからは土井会長、髙田社長以下13名。
5.審議内容 下記の通り
6.審議会の意見に対して取った措置
特記事項なし(議事録は関係部署に配布)
7.審議会の答申・意見の公表
●10月27日(木)付け読売新聞夕刊に議事の概要を掲載。
●11月12日(土)午前5時25分から放送の「声~あなたとよみうりテレビ~」の中で議事の内容を放送。
●本社審査室に閲覧用として議事録を備え置く。
●インターネット読売テレビホームページ「テレビの門・話し合ったもん」で議事録を公表。(http://www.ytv.co.jp)
●社内LANにて全ユーザー(全社員および関連スタッフ)に議事録を配信。
8.配布資料 ●視聴番組 概要
●2005年9月に寄せられた視聴者からの意見・苦情
9.送付資料 ●民放連機関誌「月刊民放」
●民放連機関紙「民間放送」

【審議内容】
社側
 おはようございます。時間になりましたので10月の番組審議会を始めさせていただきます。委員の方々のご出席の状況ですけれども、金剛委員と林委員がご欠席でいらっしゃいます。
  今月は『ゲツキン!』という番組をご覧いただきたいと思います。タイトルのとおり、月曜日から金曜日までの平日の朝に放送しております番組で、9月1日からスタートをいたしました。ほぼ1か月ちょっとが経ったというような状況でございます。
  この番組を担当しております報道局の石橋のほうから企画意図等をご説明させていただきます。

社側
 石橋です。よろしくお願いいたします。朝の番組ですので、そんなに多く語ることはないのですが、基本的に、やっぱり明るく、楽しく、そして分かりやすくということをポイントに日夜頑張っております。多くの視聴者の皆さんに共感をもっていただく番組づくりということでございます。
 目標といたしましては、まずは長寿番組にしていきたい。読売テレビの朝を飾る長寿番組にしていきたい。そして、ここからアナウンサーの皆さんが、看板アナウンサーとして大きくなっていただきたいと、そういうふうに思っております。ひとつよろしくお願いいたします。以上です。

社側
 申し上げましたように9月1日から始まりまして、10月7日までの平均の視聴率が3.7%という数字になっています。毎日の番組なものですから、いわゆる視聴習慣で見ていただくような番組だと思っています。
 まだ、1か月ちょっとですので、どんな評価を視聴者の方からいただけるのかは、もう少し見てみないといけないのかなというふうには思っております。
 では早速ですが、20分の短縮版ですけれども、VTRをご覧いただきたいと思います。

<VTR視聴>

社側
 ご覧いただきましたように、朝のいわゆるニュース情報番組ですので、朝一番の情報、ニュース、お天気、それから話題を日替わりで提供していくという番組です。では委員長、よろしくお願いいたします。

委員長
 それではいかがですか、委員。ご覧になったことはありますか。

委員
 いや、まだ、この時間は私は寝ております。ビデオを送っていただきまして、見させていただきました。これ朝5時20分に見たらどうかな、ちょっと分からないんですけれども、私が見る限り、確かに意図である、明るく、楽しく、分かりやすい。これは確かに、そのとおりだなというふうに思います。
 ただ、私これ夜見たんですけれども、印象としまして、午前9時とか10時にやっていても、別に違和感ないような番組に思えたんです。朝5時20分から6時半という時間帯の特色というか、何かそこが、どこにあるのかなというのがちょっと分かりづらくて、そこのところは、時間帯を考えたら、ちょっと違和感といいますか、感じたところです。
 私は大体6時45分ぐらいに起きて、家内がちょっと先にテレビをつけているんですけれども、じゃあ何をやっているかというと、確かにテレビはつけているけれども見てなくて、ある意味、ラジオみたいな感じで使っている、画面を見てというのはあんまりありません。せいぜい私自身は天気予報ぐらいかなと、そういう意味で見ると、どちらかというと絵にまだ中心があるのかなという感じは受けました。

委員
 比較的、好感を持って拝見しました。こういうスタジオで、いろいろ掛け合いがあると、しばしば悪ふざけみたいなようなことがありがちなんですが、この番組は、そういうのはなくて非常に嫌味もないし、素直な気持ちで見ていられたという感じです。
 市長の退職金の問題なんかで、もうちょっと情報性があるといいかなと、というのは、2期目だけで退職金4,600万円、では1期目は幾らだったのかなと、みんな思うんじゃないかなと、そういう具体的な情報がチラッとあるだけで、相当見ている側にとって印象度が違うんじゃないかなという感じがしまして、そういう意味で、せっかくニュースを比較的まともに扱われるんであれば、もうちょっと情報性、中身を濃くしたらもっといいかなという感じがしました。
 それから一番僕がよかったなと思うのは、ホームビデオの撮影のコツです。ビデオを撮影する場合のポイント、コツをやっておられたんですが、僕は、あまり「こういう場合は、こうしたらいいよ」というような、手ほどきするような場面というのを、あんまりテレビで見たことがないんですが、これは非常に役に立って、若いお父さん、お母さんなんかは参考になったんじゃないかなと思います。
 この番組では、ビデオの撮り方でしたけど、ほかにも、もっとテレビ局が持っている、いろんな技術なんかで、視聴者にとって参考になる情報というのはいっぱいあるんじゃないかなと、そういうものをテレビを通じて、いろいろ示していくというのは、新しい魅力のある番組というか、コンテンツになるんじゃないかなという感じを持って拝見しました。
 ただ、今のビデオには出てきませんでしたけど、不思議に思ったのは、芸能人関係のコーナーになると途端にくだらなくなるんですね。離婚した相手が再婚するということになった。それについて感想を求めて、こんなことは僕は、全くの不必要な話で、答える側も答えようがないんじゃないかなと思いながら見ていたんですが、ああいうのは、なければ、この番組もっときれいにいったような気がするんですが、これを見ている方というのは大体年代的にはどういう方なんでしょうか。

社側
 年齢的には高いですね。

委員
 そうですか、私なんかもそうなのかもしれませんね。どうでもいいじゃないかと思うような、それ以外のところは非常に質のいい番組だなと思って見ていたんですけども、芸能人を取り上げるコーナーになると、何かちょっと今までどおりの番組になっちゃうなという感じがして、そこら辺が気になったところです。

委員
 朝早い番組というのは、私はラジオ代わりみたいにして、とにかくつけてはいるんですけれども、自分がバタバタしているというせいもあるかもしれませんけども、そういう時間帯だと思ってこの番組を見ると、何か一つの話題がちょっと時間が長過ぎるような、割とテンポよくトントントンと、いろんな話題が知りたいなという気持ちがあったりするもので、このビデオを拝見させていただいて、「まだ、この話が続くのかな」と思ったことが何か所かありました。
 それから元市長さんのことで、委員もおっしゃられましたけれども、ちょっと何か情緒的な形になっちゃったかなという気もします。3人の方が、ああいうふうにおっしゃると、元市長さんも、あまりいいことではないのかもしれないけども、あの意見だけが、ものすごく印象づけられてしまってというところが、ちょっと心配してしまいました。
 やっぱりテレビの影響ってすごく大きいと思うので、元市長さんのほうの何か言い分とか、あるいは「そうじゃない」みたいな意見もあるんじゃないかなという気もするんで、そのあたりをバランスをとってあげるということが、逆にテレビの役目かなと。それで両方の考え方を出して、判断するのは視聴者の方だということでいいんじゃないかなと。何かテレビで裁判されているみたいな、そんな印象でちょっと見ていました。あとは、とても楽しく拝見しました。以上です。

委員
 冒頭ご説明がありましたけど、明るく、楽しく、分かりやすく伝えたいという、そういう趣旨は、情報番組としては、よく成功しているといいますか、生きているという印象です。
 ただ、この番組自体は、いわゆる報道番組というんでしょうか、そういうカテゴリーに属する番組だと思いますけれども、報道番組という目で見ますと、若干物足りないなという印象も同時に少しありました。
 ウイークデーの早朝の番組ですから、新聞に例えれば朝刊というような感じになるんですけれども、全体の内容を見ますと、一般紙の内容より、ちょっとスポーツ紙、一般紙とスポーツ紙の中間ぐらいの感じの内容で、もうちょっと「新たな平日は全部この番組から始まります」と、そういう趣旨だとするならば、もう少し一般紙寄りでもいいんではないかなというのが率直な印象です。芸能・スポーツ・生活情報とニュースのバランスが、ちょっとどっちかというとニュースが少なめかなというのが1点目の印象です。
 それから、ちょうどこれ5時からNHKで『おはよう日本』というのをやっていまして、私どっちかというと、そっちを見ることのほうが多いんですけども、あの番組は全国ニュースがずうっと続きまして、6時半ぐらいまではローカルニュースは全くありません。
 この番組は、関西ならではの目線ということで、ローカルニュースを、まず最初に持ってくるというあたりは、非常に価値があるといいますか、いいんじゃないかなというふうに思います。
 ただ、そのニュースの内容については、ちょっと期待も込めて言わせていただくとするならば、やはり社会部系のニュースとか、スポーツニュースがやや多くて、経済面のニュースというのは、全体的に少ないんじゃないかなと。
 非常に経済ニュースというのは、テレビではなかなか取り上げにくいというふうにも思いますけれども、特にローカルのニュースですから、関西経済も最近は、少しずつ元気になってきていますし、ぜひ、そういった視点も含めて、ニュースを発掘していただければなというような、これは期待も込めて、そういうふうに思っています。
 それから、もう1点だけですが、これはちょっと非常に主観的な印象で申しわけないんですけども、やはり5時20分という時間帯というのは、多くの人は、これから出勤する、あるいはこれから学校へ行くということで、食事をしたり、身支度をしたりしながら見ていると、そんなことだと思うんですけども、明るく、楽しく伝えるということは非常にいいんですけれども、それに司会のキャラクターとか、アナウンサーのキャラクターも好感を持てますけれども、もうちょっと緊張感といいますか、朝の引き締まった感じがあるほうがいいんじゃないかなというのが率直な印象でして、もうちょっとピリッとしたところもあってもいいんじゃないかと、以上3点でございます。

委員
 何か、大衆食堂に入ったように、たくさんのニュースがありまして、実は私、これ1時間のビデオを見たときに、だんだん最後の方になってしんどくなってきたんですけど、先ほど、どなたかおっしゃいましたが、何か仕事をしながら、ラジオ代わりに聞いているというのは全く同感で、私自身も早く起きたときは、必ずやっぱり10チャンネルをひねって見ているんです。
 ただ司会の方が非常に軽い方がいらっしゃる。太平サブローさんは非常によく勉強なさって、さわやかにやっていらっしゃるんですけども、やっぱりちょっと「何か軽いな」という感じが第一印象でした。
 それとアナウンサーと、それから周りの方にお天気の方とか、たくさん女の方が画面に映る割合が多いように感じたんですけど、その人たちが合いの手に「キャー」とか、何か奇声を発する場面が何回も初めの方にたくさんあって、笑い声だとか、ワーッと入るので「あら、何か観客でも入れているのか」と思ってじっと見ていると、実は、アナウンサーだったり、あるいは一緒に出てきていらっしゃる天気予報の方あたりが割と甲高い声で「キャー」とか合いの手みたいなのが入っていますので、これがちょっと耳につきまして、朝から、そんなに軽々しくやってもらいたくないなと、見ている方がついていけないですね。声のトーンが非常に高い。アナウンサーも声が高いですね。そういうのが少し気になったのと。
 あと、ビデオの撮り方なんかも参考になりましたし、川藤さんが一生懸命熱っぽくしゃべって、はじめの間は「ええこと言うてはるわ」と思いながら聞いていたら、だんだんくどくて、同じことばっかり言うている。あれもうちょっと省略して、もうちょっと短くしたらいいのになとか思いながら見ていたんです。
 ただ全体的に見て、いろんなニュースとか、ローカルなニュースが随所に入っておりましたし、私自身は、ここで何か言わないといけないので、こういうふうに感じたことを申し上げているわけで、毎日、時々早く起きたときは見てますけれども、それほど気になることはないです。
 私は、6時前に起きますので、ベッドの中で見たりしていますんで、そのときに非常に甲高いのが気になると、私みたいにベッドの中で見ている人もいると、そんなような感想でございます。

委員
 家で見せていただきましたけども、全体的に見て一言で言えば、非常に質の高い、いい番組だなというように思います。
 意見については皆さんから、もう出ていますけど、5時20分から6時半という朝のタイミングから考えると、もうちょっとニュース性を重視して、淡々と事柄を中心にテンポを早く流してもらうのがいいのかなと、1時間10分見ていると、かなりくたびれますわな。
 そういったことで、夜だったら、この番組をゆっくり見ると思うんですけども、朝の時間帯で、こういうふうなやり方では、ちょっと中途半端なので、もうちょっと短くするか、もっと解説でいくか、どっちかだと思うんですけど。
 出来ればテレビだとか、新聞もそうですけども、ニュース性として淡々として述べる部分と、それから、もう一度、深く突っ込んで解説して、物事の本質を見ていくような番組と、どっちかというと今のところはニュース性というか、事象を追っかけて軽くパッと表現してやっていくようなものが多いんですけど、出来れば、いろいろこのごろ出ている事柄で、村上ファンドもそうですけども、大阪市の改革問題でも、もうちょっと突っ込んで、いろいろ解説してもらうなり、意見を聞いてもらうというふうな番組もあってもいいんじゃないかなとか、この中に入れろという意味じゃないんですけど、そういった意味で、あんまりジャーナリスティックに流れ過ぎないようなことも、時々配慮していただいて、日本人に、関西人に、ものを考える癖というのをつけていただくというのも大事かなと思いました。
 この番組は非常にいいと思いますけども、出来れば、もうちょっとテンポが速いと見やすいかなというのが感想です。以上です。

委員
 一番最後に意見を申し上げるのは難しいなというので聞いていましたですけど、本質的にはニュース番組ですね。それでニュース番組に、単にニュースを流すだけであると、皆さんあまり興味を持たないということで、とにかく庶民の感覚、意見というのを、それに加えて放映しようというんで、意図はよく分かりますし、企画も大変結構だと思うんですけれども。
 ただ、あそこにお出での方だけが、いろいろ意見を述べられると、これは、どんなふうにしゃべりなさいということは、何もおっしゃってないんだろうと思いますけども、取り上げられた前市長の退職金の問題なども、「返還すべし」というお考え、それはそれでいいだろうと思いますけども、その額がどうであるなんていうことになると、これはかなりやっかみも入って、その高いか安いかというのは、一概に言える問題ではないと思いますし、そこで違う意見も、やっぱり一つあっていいんではないかなと、そうでないと、あれはもう本当に大衆迎合番組になってしまうんではないかなという気がして、皆さん方おっしゃったのと同じ意見でございます。
 それと、これはフィーリングの問題ですけども、皆さんおっしゃっているように、朝の5時20分から、あのテンションの高さは何やねんという気がやっぱりいたしました。モーニングコールでも、やっぱり静かな音楽から始めますよね。モーニングコールでいきなりデキシーランドジャズが出てきたりしたら、飛び上がってしまうと思うんです。やっぱりもうちょっと。6時のところからのニュースというのは非常に穏やかなニュースでしたが、あれを前へ持って来られたほうがいいんではないかなという気がして見ておりました。
 これは大体皆さんのおっしゃったのと同じですけども、最後のほうの芸能コーナーは他の委員もおっしゃいましたですけど、どうもやっぱり、あまり気に入りません。特にタイガースカラーですか、髪の毛まで黄色にした男とも女とも分からんような方が出てこられましたけれども、ああいう人を出すと、この番組本当に健全なテレビ番組なのかなという感じさえ抱きますので、ちょっと、あれはマイナスではないかなという気がいたしました。気のついたところは、そんなところでございます。

委員長
 ありがとうございました。石橋さん何か、作られた側として皆さんのご意見に対して何か言いたいことございますか。

社側
 何もございません。全くそのとおりでございまして、芸能コーナーについても検討してみます。

委員長
 皆さんが時間帯などについてご意見がございましたけれども、これそもそも、どのような視聴者を想定してはじめられたんですか。

社側
 基本的には時間帯としましては、高齢の方が多いというのは、もちろん分かっておるんですが、早朝の番組というのは、誰もが家にいてる。まあ言ってみればゴールインタイムより、いろんな層の視聴者が朝、家の中にいるという状況で、ただ、寝てるか起きてるかという問題がある。私どもは、やっぱり後発ですので今、関西のテレビ局の朝番組、もちろん、それは東京から流しているやつもあるんですけども、そこに勝っていくためには幅広く何とか取っていきたいと、ですので、ちょっとイメージとしましては、若く設定はさせていただいております。
 ターゲットと思われるところより若く設定をして、何とか若い層も取り込んでいきたいと。

委員長
 若くというのは、どれぐらいですか。

社側
 小学生とか中学生のお子さんを持たれるような主婦であるとか、そういう方々は、どうしてもお弁当をつくるとかで早起きをしたりで、そこらあたりを何とかこっちのほうへ、特に関西色を出しながら取り込んでいきたいというのが狙いでございます。

委員長
 ちょうど、このぐらいの時間帯ですと、多くの方がおっしゃったように、寝ているか、起きているかだけでは済まないですよね。起きていても何をしとるかということになるわけで、夜は別に出勤の準備をするわけでもないから、そのつもりで見るでしょうけど、朝は、委員もおっしゃいましたけども、今から学校へ行こうとか、出勤しようとか、主婦にしたら、子どもたちの弁当とか、そういうことをやっている時間ですよね。
 ですから、この番組をゆっくり見ようという人は、もう病院におる人か、自宅でももう仕事がなくなって、お天気がよかったら散歩に行くというような人が多いんじゃないかと思いますね、ゆっくり見れる層としてはね。
 何か、そういう人を主たる視聴者として想定されているのかなと思ったんですけど、そうでなくて、子どもが出かける準備とか、出勤の支度をしているサラリーマンとかだったら、やっぱり朝っぱらから、報道番組ともいえず、バラエティーショー的な番組ともいえないものを、ゆっくり見る人がいるかなという疑問があるんですけどね。
 それに背景、場面を映している背景なんかも、ほかのどの局も朝というのは、あんな感じゃないですよね。夜的ですわな、背景の色柄ね。
 ですから、もうちょっと締まった感じがいいんじゃないかとかいうご意見もありましたけど、内容もですけども、番組の全体的な印象、映像的印象としても、そんな感じがしますね。
 だから私は、悪い番組とは少なくともいえないと思いますが、ポイントが決まってないし、早朝の番組としてチャンネル回していたときに、私も朝、この時間起きていることがありますけども、あの場面全体を見た時に、朝見る気がまずはしないですよね。
 けども番組というのは、みんな見る人の好みとか、その人のいろんな立場等々で、一人ひとりがめいめい、いい番組とか悪い番組と、面白い番組、面白くない番組というのは、個人が決めるものですから、だから、どういう層を、どういう意図でねらって作るかということが、やっぱり基本だと思って、そうやって見ると、なかなか、理解しにくかったんですけどもね。
 何か追加のご意見ありませんか。

委員
 私は、比較的抵抗感なく見られたというのは事実です。あの時間帯になかなか掘り下げた情報というのは難しんじゃないかなと、用意するのにね。前の晩から朝にかけて起きたことを伝えるんですから、だから、ある程度予定されているというか、準備できるやつは、なるべく情報を提供するというふうにしたらいいんじゃないかなというふうに思います。
 どこにこのねらいが、どれなのかなというあたりが、ちょっと。一つ一つは、そんな嫌みがないと思っているんだけど、その辺のメリハリのつけ方でしょうね。という感じはありますけどね。

委員長
 まあ始まってから、まだ約1か月ですから、少し様子を見させていただきましょうかね。

社側
 毎回のことではありますけど、きょうは特に具体的で的確なご指摘を聞かせていただきまして、ありがとうございました。
 それでは9月の読売テレビに寄せられました視聴者からの声につきまして、担当からご報告をさせていただきます。

社側
 9月に寄せられました視聴者の皆さまからの意見・苦情8,225件ございました。その中で主なものを申し上げますと、9月に放送をいたしました『鳥人間コンテスト』のフォーミュラークラスの優勝機の扱い、これが非常に短かったということで多くの苦情・ご意見をいただきました。『鳥人間』に関しては今年で29年目に入りますので、いろんな意味で演出的にも、あきられないようないろんな工夫をやっているんですけれども、その中で今まで『鳥人間コンテスト』というのは、安全にフライトできれば、大きさとか、重さとかを一切規制をかけてなかったんですけれども、去年から、あまり知識のない方々、素人さんでも参加できるようにということで、フォーミュラークラスという12メートル以下の飛行機で飛ぶというクラスを設けました。
 ただし、どうしても飛行機が小さいものですから、飛行距離的に、いわゆる滑空機、グライダーであれば、今、高さ10メートルのプラットホームから400メートルぐらい飛ぶんですけれども、このフォミュラークラスに関しては優勝機で50メートルぐらいしか飛んでおりません。そういったこともありまして、どちらかというとジュニア扱いというような意味合いがありまして、あまり大きく扱わなかったということなんですけれども、毎年大体200チーム以上がエントリーされまして、実際に飛べるのが5~60機ということで、大会に出ること自体が非常に大きな喜びであるということと、ましてや、そういう限られたクラスであるにせよ、優勝したということに対して、非常に期待を持たれていたんですけれども、放送の中では、どうしても記録を大きく狙われているチームのことを扱いましたので、そのあたりについての苦情を多くいただきました。
 それから、あとジャニーズ事務所のKAT-TUNというドラマの『ごくせん』なんかでも、メーンで活躍したタレントさんのいるKAT-TUNというチーム、これがバレーボールの応援番組をやっているんですけれども、それが日本テレビで流れたんですけれども、深夜番組ということで読売テレビでは流れておりませんので、「ぜひ読売テレビでも放送してください」というような意見が400件近く届けられました。
 それから野球に関しては、終盤ということもありまして、新聞の中では「試合状況により延長あり」という形で書いていたんですが、ここに書いてますように、13日、15日に関しては、16対1、7対1という非常にワンサイドゲームになっておりましたので、定時で中継を打ち切りましたところ、「ジャイアンツが負けているから切るのか」というような形で多くの苦情をいただきました。
 それから、問い合わせに関しては『おもいッきりテレビ』の健康情報に、やはり数多くの問い合わせをいただいております。以上です。

社側
 これで審議会を終わらせていただきます。
 次回は11月11日に、同じ時間、同じ場所で開催をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

終わり
  • 平成17年度読売テレビ番組審議会委員
  • 委員長    熊谷信昭   兵庫県立大学名誉学長、大阪大学名誉教授
  • 副委員長    馬淵かの子   兵庫県水泳連盟   顧問   元オリンピック日本代表
  • 副委員長    川島康生   国立循環器病研究センター   名誉総長
  • 委員    秋山喜久   関西電力株式会社  顧問
  • 委員    金剛育子   能楽「金剛流」宗家夫人
  • 委員    林  千代   脚本家
  • 委員    阪口祐康   弁護士
  • 委員    佐古和枝   関西外国語大学教授
  • 委員    北前雅人   大阪ガス株式会社   代表取締役副社長執行役員
  • 委員    谷  高志   読売新聞大阪本社   専務取締役編集担当