第464回 番組審議会議事録

1.開催年月日
平成17年07月08日(金)
2.開催場所 読売テレビ 役員会議室
3.委員の出席 委員総数 10名
出席委員数 9名
出席委員の氏名 熊谷信昭、秋山喜久、林 千代、馬淵かの子、吉岡征四郎、阪口祐康、佐古和枝、金剛育子、老川祥一
欠席委員の氏名

川島康生

会社側出席者 土井共成(代表取締役会長)
髙田孝治(代表取締役社長)
丸山和男(代表取締役専務)
編成・コンテンツ・制作スポーツ担当
越智常雄(常務取締役)
総務・労務・報道担当
久保哲郎(執行役員審査室長)
森岡啓人(執行役員報道局長)
位寄雅雄(編成局長)
村上博保(制作スポーツ局長)
松下泰紀(視聴者センター部長)
片岡克也(制作スポーツ局)
事務局 田北和博(総務局次長兼労政部長)
新谷 弘(審査室次長兼番組審議会事務局長)
菱田千佳(審査室番組審議会事務局)
前田義信(審査室考査著作権部)
4.審議の概要 番組視聴
「発見!仰天!!プレミアもん!!!土曜はダメよ!」
放送日時 毎週土曜日午後4:55~6:00 
放送エリア 関西ローカル
 7月度の番組審議会は7月8日(金)読売テレビで行われ、毎週土曜日の夕方4時55分から放送しているバラエティー番組「発見!仰天!!プレミアもん!!!土曜はダメよ!」を委員が視聴して審議した。
 若者たちの特異な風俗だけを取り上げているように思う。テンポが速すぎて見ていてイライラしたなどの感想が出された。また、大阪で作られているバラエティー番組全般に対しても、少しずつ質が落ちてきているのではという厳しい指摘もあった。
  一方で、別の委員からは「昔の井戸端会議を現代風にテレビ化したもので、土曜日の夕方のんびり見るには適している」とした上で「演出が下品になることがないよう気をつけてほしい」という注文も出された。
  審議会ではこの後、6月に読売テレビに視聴者から寄せられたおよそ、七千件の意見や抗議、問い合わせなどの概要について報告した。
 出席は、熊谷信昭、秋山喜久、金剛育子、林千代、馬淵かの子、坂口祐康、佐古和枝、老川祥一、吉岡征四郎の各委員と読売テレビ側から土井会長以下14人。
5.審議内容 下記の通り
6.審議会の意見に対して取った措置
特記事項なし(議事録は関係部署に配布)
7.審議会の答申・意見の公表
●7月28日(木)付け読売新聞夕刊に議事の概要を掲載。
●8月13日(土)午前5時25分から放送の「声~あなたとよみうりテレビ~」の中で議事の内容を放送。
●本社審査室に閲覧用として議事録を備え置く。
●インターネット読売テレビホームページ「テレビの門・話し合ったもん」で議事録を公表。(http://www.ytv.co.jp)
●社内LANにて全ユーザー(全社員および関連スタッフ)に議事録を配信。
8.配布資料 ●視聴番組 概要
●6月に寄せられた視聴者からの意見・苦情
9.送付資料 ●民放連機関誌「月刊民放」
●民放連機関紙「民間放送」

【審議内容】
会社側
 定刻になりましたので7月度の番組審議会を始めさせていただきます。
 まずお手元の資料ですが、通常の資料以外に前回ご報告させていただきました日本放送文化大賞のパンフレットが出来上がりましたので、お配りさせていただいております。
 それでは、いつのものように番組審査に入っていきたいと思いますが、その前に 委員の交替についてご報告申し上げます。大阪ガスの野村委員のご退任を受けまして、今回より、同じく大阪ガスから吉岡征四郎委員にご参加をいただくことになりました。よろしくお願いいたします。
 それでは審議に入らせていただきます。
 本日ご審議いただく番組はバラエティー番組『発見!仰天!!プレミアもん!!!土曜はダメよ!』です。毎週土曜日夕方4時55分から6時の時間帯で放送しております。
 このところ、ご審議いただいている番組が、報道系の堅い番組ばかりでしたので、きょうはガラリと変わってバラエティー番組ということで、委員の方々からは、いろんなご意見をいただく覚悟をしておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、まず制作にあたっております片岡プロデューサから番組の概要を説明させていただきます。

会社側
 制作部の片岡と申します。よろしくお願いいたします。2003年9月に、吉本興業の藤井隆さんというタレントさんを中心にスタートいたしました番組です。
 出演者の方は、かつては吉本新喜劇で人気を博して、今は東京でタレント活動をされています藤井隆さん。それとYOUさんというのは女性で、最近は映画なんかも出ておられます。それから桂小枝さん。そして今、漫才では各賞を総なめにしましたフットボールアワーの二人という5人のメンバーです。
 この番組の企画意図というのは、そこにも書いてありますけれども「ダメなものってどこかかわいい。ウィークポイントがチャームポイントじゃないか」というような企画コンセプトでスタートしています。
 具体的には、非常にかわいい女の子なんだけれども、どこかちょっと欠点がある子を取り上げてみたりとか、何かへんてこな不動産物件を取り上げてみたりとかというようなコンセプトでVTRをつくっております。
 ただ、その駄目なものをこきおろしたりとか、非常にバカにする目線というよりは、それを「かわいいな」とか「面白いじゃない」と思うことによって笑いを生み出していこうと。どちらかというと、そういう意味では大阪的なバラエティー番組というのを目指しております。
 土曜日の夕方ですから、小さなお子さまから、お母さん、お父さんまで見ておられるんで、そういう皆さんに面白がっていただければというふうに番組づくりをしております。以上です。

会社側
 それでは早速、番組のダイジェストをご覧になっていただきたいと思います。既に委員の方々には本編を送らせていただいておりますので、それを思い起こしながら、後でご意見をいただければと思います。

<VTR視聴>

会社側
 ご視聴ありがとうございました。視聴率ですが、土曜日の時間帯で言いますと大体他局が2%から6%の視聴率なんですが、当日の『土曜はダメよ!』は7.9%と頭ひとつ抜け出ておりました。委員長、よろしくお願いします。

委員長
 それでは、ひとつ新しいメンバーも加えて、ご自由にご発言をお願いしましょう。いかがですか。

委員
 番組審議会委員を長くやっていますけども、ちょっとコメントしようのないものだなと。今おっしゃったように視聴率が7.9%と、こういうものに興味を持たれる方は持つんだろうけど、我々にはこれは何が面白くて、何が駄目で、何がかわいいとか、チャーミングだとか、そういうポイントがよく分からないんです。
 例えば、メル変、変換ですか、あんまり機械は利口じゃないですわな。よく使った文字が必ず出てくるかといったら出てこないんで、「今夜」と押したら「や」は必ず平仮名で出てきたり、そんな意味で、機械が正直に使ったものの順序にうまく並んでくれているのかどうか、他の人が何を使っていようが、人が扱っている文字を見て何が面白いのか。
 最初に言われた、その「ウィークポイントがチャーミングだ」という、ダメなものの中に、また見直すものがあるというそのポイントがどこなのか、ちょっと我々にはつかみにくいし、「ギョーテン住宅情報」でも、それはまともなものですわな、ダメじゃなくて。世界のものを集めて住み心地がいいか、使い勝手がいいのか、何かそういうメリットが出てくるのか、ただ趣味で集めただけだというのか、その辺がよくつかめないんですが、バーッと気楽に見ていれば面白い番組なのかなと思うんですけど、我々には見たいと思う番組ではないですね。
 「ギョーテン美人」ですか、あれも要するにちょっと変わった人ですわな。鏡を見なければ、それがあれだけ禁断症状になって、それで鏡を見て喜んでいるというのは、社会的に見て何か興味を持つ話なのか、結局、視聴者は見ているんだから、これはやっぱり興味を持つ話なんでしょうな。
 だから、もうちょっと若手の方にコメントしていただかないと。

委員長
 よく分からないですね。

委員
 だからちょっとこっちがかなり遅れているのかなという気はしますけどもね。誠に申しわけない。

委員長
 いえいえ。年齢が比較的近い委員はいかがですか。

委員
 私も、ちょっとこういうのにはなじまない世代でありまして、最初の番組の基本的なコンセプトとして、家族で楽しめるというお話だったんですが、ちょっとそういうコンセプトにはそぐわないんじゃないかなと。
 つまり拝見していて非常に落ち着かない気持ちでした。というのは、取り上げられているケースが、ちょっとノーマルとは言えない人なんですね。今の鏡の話もそうだし、それから携帯で女の子同士が、友達が彼氏だどうだこうだと、こういう話、そういうのを子どもが見て楽しめる、あるいは楽しむべき素材なのかなということについては、ちょっと僕は違和感を禁じ得ないということが一つと。
 それから、いわゆる個人情報というのが今非常にやかましくいわれていまして、これは自分で応募してきて、自分で取り上げてもらいたいと思って多分登場しているんでしょうから、本人は了解しているんだから問題ないと、こういうことかもしれないけれども、ちょっとそういう、のぞきを我々が見せられている感じで、それを面白いと思う人もいるかもしれないけども、そういうものを楽しむということ自体に僕はかなり違和感を感じざるを得ません。
 ただ、今ご紹介いただいたダイジェスト版とは別に、後半部分で商店街の話が紹介されていて、これは僕は非常に面白かったです。八百屋さんがサトイモをいじって手がかゆくなると塩でもんでやるとか、ネズミが揚げ物が好きだとか、それから揚げ物屋さんがサクサクに揚げるコツとか、こういう商店街の豆知識とかということで披露されていて、これは非常に「ああ、そうか」とか、いろいろ参考になる、あるいは見ていて楽しい。
 つまり、あの人たちの日常の生活の中で、自分で学んだ知恵、そういうものが人それぞれ、自分の経験でつくり上げた秘訣みたいなのがあるんだろうと思うんだけど、これは面白く拝見できました。
 欲を言えば、それは一つ一つには、みんな合理的な根拠がきっとあるんだろうと思うんですね。なぜ、かゆみがなくなるか、それはこうこうこうだとか医学的にも説明できることがきっとあるんじゃないかと思うんで、むしろ、そういうところを紹介していただくと、もっと面白く、かつ参考になったんじゃないかなと、こういう感じで、今の紹介されなかった部分について、私は評価したいと思いますが、ご紹介いただいた部分に関しては、ちょっと違和感を感じざるを得ませんでしたね。

委員長
 なるほど、ありがとうございました。いかがですか、そちらの若手お二人。

委員
 もう、これが面白いと思える年代じゃないのかなと、本当に自宅で拝見した後も、番組審議会で何を言えばいいんだろうというのをずうっと分からないまま来てしまったようなところがあります。
 先ほど委員がおっしゃいましたけども、本当にこれを家族で見る気になるのかなと、少なくとも私だったら、ちょっと子どもと一緒に見たくないなと、子どもにはあんまり見せたい番組だと思わないし、親と一緒に見たいとも思わないなという気がしまして、一体どういう世代が喜んで見ていらっしゃるのかなというのが、よくつかめないような気がしました。
 携帯メールの変換なんていうのは多分若い人じゃないとピンとこないでしょうし、住宅情報なんかは逆に若い人が見せられても手の出ない世界の話だし、かといって、それが何かのプラスになる情報かというと、別に何の役にも立たない情報で、あのマンションにしたって、性能がいいからというんで集めているというより、とにかく世界の有名ブランドを集めただけで、何かすごく嫌な感じだなというほうが先に立っちゃって、変わったなら変わったでも、何か徹底的にエコにこだわった変な家とか、そんなほうが、まだ放送する意味も少しはあるんじゃないかなと思いました。
 「ダメットさん」にしても、本当にウィークポイントがチャームポイントになるところまで番組が応援して、最後「ああ、よかったね」となるんだったら、同じようなウィークポイントを持っている人も、希望が持てたりするかもしれないけど、出てきたのは、ただ変な子という感じで、あれ見たから何かどうということも何も残らないし。以上です。

委員長
 委員、いかがでしょうか。

委員
 これは私の個人的な感想ですが、藤井隆というのはあんまり好きやないんですね。いや正直な話。それがあるんで、一回、ちょっと僕も見させていただきましたけれど、うちの事務所の人間に「土曜日のこれ見たことある?」と聞きましたら、正直申し上げて男は全員見ていません。
 ただ、女性はほとんど見ていまして、「どう」と聞いたら、ほぼ全員が「面白い」いうんです。年齢的にいうたら、いわゆるF1といわれる層ですが、面白いというんで、僕が「何が面白いの」と聞いたら、すぐ答えは返ってこないんですが、みんなが言ったのは小枝の不動産のは面白いと。
 その面白さをずうっと聞いていくと明確ではないんですけど、何かトークが面白いとか、あるいは出ている出演者の話が面白いとか、それでも僕ちょっと納得がいかなかったんで、「もうちょっと考えてよ」というふうに言いますと、結局たどりついたのは、この企画意図のところで、何となく、こんな不動産ちょっと変やけど、でも「どう」とか、あるいは変わった子やけど、ちょっと分からんでもないかなとか、何か、そういうところに面白さを、どうも感じているみたいで、最後には、結局は土曜日の夕方やから、どう言ったらいいんかな、言葉が適切ではないんですけど、ダレて見る分にはええかなというのが、その面白いという答えでした。
 聞いたのは全員独身の女性ばっかりですけど、番組の中で駄目だけどちょっとかわいいとか、というのが何となく見ている人に反映しているのかなというのが僕の感じで、そういう意味でいうたら、ここに書かれている企画意図は、実際いわゆる20代から30代の女性に聞くと、確かに反映していて、何となく納得したというのが正直なところで、あんまりまとまった意見じゃないんですけれども、大体そんな感じでした。以上です。

委員長
 委員は、ニュースとスポーツ以外はあんまりご覧にならないそうですが、視聴されたものについて率直なご感想はいかがでございますか。

委員
 私も、かねてからバラエティーというのは低俗番組であるという強い先入観を持っておりましたので、今まで、こういう番組を見たことがなかったんですけども、今回、初めて見た第一印象は、意外にそうでもないと、結構シンパシーを感じました。
 この番組全体の印象を一言で申しますと、昔の長屋の井戸端会議をテレビで中継してもらっていると、井戸端会議の現代版をテレビで中継してもらっているのを見ているような、そんな印象を持ったんですけども、井戸端のおかみさんの代わりに人気芸人が、スタジオや街角でしゃべったり、詮索したりしてくれていると、そんな感じを受けまして、企画意図の家族で楽しめるかどうかはちょっと自信がありませんけども、少なくとも肩肘張らずに楽しめるという意味では、ある程度、成功しているんではないかなというのが全体の印象です。
 この番組の特徴の一つは、多分全く市井の非常に平凡な庶民の日常生活の中から何か題材を掘り起こして、もっぱらあまりオーソドックスでないものとか、あるいはダメなものを取り出して、そこを、もう一回評価しようと、そういうところにあると思いますんで、今の世の中というのは非常に競争社会の傾向が強くなっておりますし、全体に非常にそういう傾向が強くなる中では、そういうちょっとオーソドックスではないものに光を当てるという考え方というのは、それなりに意味があるんではないかなというふうにも思います。
 ただ、この番組、結局どういう題材を選ぶかというようなことと、それから、その題材から、どういういいものを引っ張り出すかということがポイントになると思います。
 そういう意味では、あまりゲテモノを引っ張り出すと視聴者の支持が得られないんではないかと思いますし、特に演出過剰になったり、あるいは下品に過ぎたりしますと「家族揃って」というところから外れてくるんで、その辺が大事じゃないかというふうに思いますけど、見た限りでは、その辺は節度を持って制作されているなというのが私の印象です。
 土曜日の夕方の番組としては、それなりに適切ではないかというふうに思っておりまして、ぜひ今後とも節度を持った形で、このほのぼのとした、この明るさが持ち味のこの番組のよさを維持していただけたらというのが私の感想でございます。

委員長
 ありがとうございました。委員はいかがでしょうか。

委員
 この番組だけではなくて、関西ローカルといわれるバラエティー番組が、何か、かなり今低きにどんどん、どんどん流れていくような感想を受けて、今回もそう思ったんですけれども、私自身は、やはり親が笑いというものをやっていたので、その辺では非常に敏感で、父親は家族みんなが誰も傷つけずに笑える明るい笑い、無邪気な笑いということを一生、自分の目標にして取り組んでおりましたので、そういう意味で、漫才を含めてお笑いさんが出てくるときに、あまりにもそれが自分をおとしめながら笑っているということに関して過敏には反応してしまいました。
 これだけではなく全般的に申し上げますと、読売テレビの中でも非常に、いいバラエティー番組が多くて、局のアナウンサーが出られて、びしっと締めるところがあると思うんですけれども、今回の番組は局のアナウンサーが押さえるところとか、そういうものがなくて、タレントさんだけでやっている部分の中で、ややちょっと違うような気がします。それから最近、電車の中でお化粧をするということがあるんですけれども、この番組を見たときに、あまり考えない若い人たちが「あっ、テレビでやっているから自分もいいか」という安心の中で、文化がどんどん、どんどん低下していくように思うんですけれども、出来ましたらテレビの制作者、つまり文化の担い手である方たちが、もう少し、どういう文化を伝達していくかという意識をしっかり持っていただいて、誇りを持ってやっていただけたら、少しずつでも関西文化、それから日本文化が高まっていって、常識というものも、今の若い人たちの常識じゃなくて、もう少しレベルアップできるんじゃないかという感想を持たせていただきました。以上です。

委員長
 ありがとうございました。委員、いかがでしょうか。

委員
 ちょっと申しわけないんですが、頭が固いといわれるかもわからないんですが、ちょっとどこをどうコメントさせていただいたらいいのか、さっきから苦労して考えていまして、出ていられるお笑いの方も、ちょっと、あまり魅力のある方がなかったというか、昔のお笑いというのは、やっぱりすごく、それぞれ個性があって非常に人間的に魅力もあったと思うんですが。
 本当に、何か薄っぺらなという印象を、どうしても受けてしまったのと、それと何か今の時代の悪いものが全部浮き上がっているといいますか、先ほどの鏡でも、やっぱりそういう外観ばかりにとらわれるような、そういう若い人の風潮、それから携帯でも、彼氏の取り合いみたいな、いとも簡単にくっつくような若い世代の問題とか、それからこのマンションの問題でも、非常に、ブランド志向みたいな、経済至上主義というか、何か日本の、そういう悪い面がすごく出ているみたいな、ちょっとそういう否定的な見方ばかりになってしまいまして。
 この土曜日の夕方というと、やっぱり家族みんなで見るような、そういう貴重な時間帯ではあるんで、やっぱり今こういう時代ですし、何も堅い番組ばっかりをすべて流すというのではなく、もちろんこういう楽しい場があっていいんですけど、やっぱりもう少し社会貢献できるような観点からの番組づくりというのをお願いしたいなというふうな、そういう気持ちでした。

委員長
 ありがとうございます。委員、いかがですか。

委員
 私も、これ、おとといビデオを送っていただいたのを見まして、実は本当に何を言おうかと思ったんですけれども。
 「ダメットさん」が、こう鏡を見ています。先ほどもどなたかおっしゃいましたけど、あの子はきっと電車に乗っても、ずっと降りるまで鏡を見ているでしょうね。私たちが最も「お行儀悪いわ」というふうなことを平気でやる子だと思いますし、番組に出て、ますますエスカレートしていくんじゃないかなと。
 こういうことはあんまり宣伝してもらうと、みんなもっと大きな鏡を持って、鏡ばかり見る女の子も増えるんじゃないかなとか、そういうことを思いましたし、最後のほうに市場の情報で、塩辛いサケだとか、天ぷらの揚げ方だとか、葵のマークのキュウリとか出てきましたね、そのときだけぱっちり目を開いて一生懸命見ていましたけど、「もう早く終わってくれないかな」と思いながら、苦痛を持って最後まで見たんですけど、最後のほうでやっと目が開きました。
 それとスタジオでパッパッと、いろんなタレントさんが映ってくるんですけど、スタジオのデザインというのか、空間バックもそうですけど、色彩が、はっきり言いまして非常に悪い。セットの色彩と、それから出演している人の着ている洋服が本当にちぐはぐで、帽子をかぶっていたり、非常に下品な服装で出てきているタレントさんが多かったです。非常にセットと出てくる人の服装が気になりました。
 何かそんなことばかり浮かんできまして、いいほうで何か見てみようかなと思うのが、私としては本当になかったのがちょっと残念で、もうちょっと統一性のあるような色彩とか、タレントさんもお行儀のいい格好をしてとか、そういうことぐらいは少しやっていただけたらいいかなと、きょうはあえて、そういうことを言わせていただきます。以上です。

委員長
 どうもありがとうございました。委員の皆さまのご意見を伺っていますと、この番組審議会としては、近来稀な皆さんコメントのしにくい番組のようにお受け取りになったようですが、これ2年近くも続いている番組ですし、視聴率もまあそこそこで、極端に悪いというわけでもないみたいですね。
 それで私は、この時間帯にテレビを見る機会というのは非常に少ないんで、この番組も今回ビデオと、きょうの編集したものを見せていただいたんですが、少なくとも先ほど視聴させていただいた、編集された部分について申しますと、全く面白くないと、何が面白くて何が楽しいのかも全く理解できないというのが率直な印象なんです。
 こういう、きょう視聴させていただいたような部分を「面白い」とか「楽しめる」というような人がいるとしたら、中学・高校生レベルぐらいまでじゃないかなという気がいたしますが、しかし、テレビの番組の内容を面白いと思うかどうかというのは年齢にもよりますし、好みにもよりますし、人それぞれなんで、我々の意見、印象が一般を表すというわけではないんですけれども、拝見した範囲では、何が面白くて何が楽しいのか全く分からなかったというのが率直な印象なんです。
 委員の皆さま、何か追加のご発言とか何かございませんか。
 片岡さん、何か反論なり、釈明なり、ございましたらどうぞ。

片岡
 一つ釈明させていただきますと、この週の小枝不動産の物件のネタが非常に弱かったことは確かで、こんなことならばもっととっておきのやつを、ここで放送しようかというような。いつもは、もうちょっと変てこなやつが出てくるんですけれども、それだけはちょっと釈明をさせていただくとして。
 この場で視聴率のことを言うべきではないと思うんですが、基本的にやっぱり、この番組を誰が見ておられるかということを視聴率の表から分析しますと、やっぱりティーンエージャーの子たち、それから20代の子たちの、特に女性がやはり非常に多いという番組です。
 そういう方々に支えられているという部分はあるんですけれども、先ほど家族でというが、これは家族で見られないというふうに辛辣なご意見もたくさんいただきましたけれども、つくり手の側としては、あまり毒づいたり、人をこき下ろしたりというような部分で悪い印象を与えないようなということだけは心がけて、やらせていただいております。

委員長
 ありがとうございました。ただ今のようなことですが、よろしゅうございますか。

会社側
 どうもありがとうございました。予想どおり非常に厳しいご意見をいただきました。読売テレビは、報道、スポーツに限らず、こういうバラエティーもたくさんつくっております。
 また、出てくるかもしれませんので、懲りずに、またご批評をいただければというふうに思っています。どうもありがとうございました。
 それでは引き続きまして、視聴者センター部のほうから6月の視聴者の声をご報告させていただきます。

会社側
 6月に視聴者の皆さまから寄せられました意見、苦情についてご報告いたします。
 まず、視聴者センターの対応件数ですけれども、ほぼ毎月並みの7,000件弱ということで、そのうち約4,000件が問い合わせ、苦情関連が1,000件ちょっとというような形になっております。
 主な意見・苦情につきましては、まず『ザ・ワイド』、若貴問題についてというところで117件寄せられております。これは「亡くなられた二子山親方、それから相撲のことに関して取り上げるならまだしも、非常にプライベートなこと財産がどうのこうのというようなことばかり放送をする必要があるのか」というような意見が多数寄せられました。それから「もう、うんざりだ」というような意見が寄せられております。
 それから、またこれも若貴のネタになるんですけれども『ニュースプラスワン』で、ちょうど真反対の意見が、それぞれ寄せられました。これは夕方『ニュースプラスワン』で貴乃花親方が孤立の真相について語るというところを大特集しておりまして、日本テレビは夕方トップでそれを取り上げたまま、ずうっとローカルの部分まで放送しておりました。
 読売テレビは6時17分からローカルに入りますんで、ちょうど貴乃花親方が告白しているところを、ちょうど切るような形でローカルニュースに突入いたしました。そうしたところ「一番大事なところでなぜ切り替わるんだ」というような意見が多く寄せられたことと、反対に「ニュースがワイドショー化してしまっている」と「ほかにもっとやるべきことがあるのに、なぜ、こういう若貴問題ばかりやっているんだ」というようなご意見もいただきました。
 それから『ウェークアップ!』に関しては、政治家のパネリストが言ったことに対して「ちょっと一方的ではないか」というような意見が寄せられております。
 それから『たかじんのそこまで言って委員会』に関しては、これも非常におほめをいただくことが多い番組でもあるんですけれども、「そろそろパネリスト、それから中身もパターン化してきたんじゃないか」と「いろいろと、もっと工夫してください」というような意見が寄せられております。以上でございます。

会社側
 本日の審議は以上でございます。8月は休会でございますので、次回は9月の開催になります。
 次回は9月9日金曜日、この役員会議室で、また開催をさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。
  • 平成17年度読売テレビ番組審議会委員
  • 委員長    熊谷信昭   兵庫県立大学名誉学長、大阪大学名誉教授
  • 副委員長    馬淵かの子   兵庫県水泳連盟   顧問   元オリンピック日本代表
  • 副委員長    川島康生   国立循環器病研究センター   名誉総長
  • 委員    秋山喜久   関西電力株式会社  顧問
  • 委員    金剛育子   能楽「金剛流」宗家夫人
  • 委員    林  千代   脚本家
  • 委員    阪口祐康   弁護士
  • 委員    佐古和枝   関西外国語大学教授
  • 委員    北前雅人   大阪ガス株式会社   代表取締役副社長執行役員
  • 委員    谷  高志   読売新聞大阪本社   専務取締役編集担当