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ストーリー

第22話
3月14日(土)
「レッド・ティアー」

 怪盗キッドはホッパー奇術団が所有する世界最大のルビー、レッド・ティアーを明日、港ホテルで開催されるディナーショーで奪うと予告する。紅子はこのルビーを奪うのは止めた方が良いと快斗に忠告。このルビーは手に入れようとする者に必ず災いをもたらす悪魔の石と言われていた。この後、快斗は父の盗一もこのルビーについて話していた事を思い出し、予告を撤回する内容の手紙を中森警部に送る。

 当日の昼間、快斗と青子はひょんな事から奇術団の団長、ジョディ・ホッパーと知り合う。ジョディの祖父、ジェームズ・ホッパーはイギリスで最も偉大なマジシャンだった。ジョディは盗一の事も知っていたが、マジシャンの事を人の目をごまかして金を巻き上げるペテン師と軽蔑。ジョディは2年前に他界した祖父の跡を仕方なく継いだが、それも今夜のショーが最後になると告白する。そして、ジョディはラストショーのチケット2枚を快斗と青子にプレゼントして去っていく。この時、快斗はジョディの様子を窺うスネイクと部下たちに気付く。スネイクもレッド・ティアーを狙っているのだ。

 夜、奇術団はディナーショーを開催。青子は快斗に断られ、中森と一緒にショーを楽しむ。中森は念の為に会場に数人の刑事を潜り込ませていた。近くのテーブルにはスネイクも座っていた。ステージでは団員のポールがマジックを披露。ジョディはポールの腕前が上がっている事に驚く。団員のロバートはジョディに奇術団を続けてもらうために皆が努力して技を磨いている事を伝える。だが、ジョディは奇術団を引き継ぐ期間を団員の新しい仕事先が決まるまでの2年間と決めていた。

 この後、レッド・ティアーを身につけたジョディが観客に挨拶して回る。中森と青子はロバートを呼び止め、ジョディの事を聞く。ジョディの両親は10年前にショーの最中に事故で他界。それはジェームズが2人に宝石を譲った日で、それ以来、ジョディはマジックをやらなくなり、ルビーは悪魔の石と呼ばれるようになったという。ショーのフィナーレに近づいた時、会場にキッド(スネイクの部下)が出現。中森たちは外に逃げたニセキッドを追う。ニセキッドは中森たちを追い出すための囮だった。

 ジョディが楽屋に逃げると、そこでは銃を持ったスネイクが待ち構えていた。スネイクはルビーを渡せと要求して発砲。次の瞬間、ポールがジョディの盾になって銃弾を受け、ジョディは忌まわしそうにルビーをスネイクに投げつけようとする。その時、ポールがジョディの手首を掴んで投げるのを阻止。ポールは防弾チョッキを着て無事だった。実はキッドがポールに変装していたのだ。キッドは正体を明かし、あなたとルビーを守るとジョディに約束。キッドは一瞬の隙を突いてジョディと逃げ出し、スネイクは銃を撃ちながら跡を追う。この後、キッドとジョディは回転展望レストランで逃げ場を失って…。