- 第10話
- 12月6日(土)
- 「怪盗淑女と龍馬のお宝」
快斗は中森警部に変装し、青子と一緒に東都タワーにやってくる。そこで待ち伏せしていたのは18年前から初代の怪盗キッドと相方の怪盗淑女ファントム・レディを恨む郷津だった。中森(快斗)は今の状況が母親、千影から聞いた18年前の父親、盗一との馴れ初めの話とそっくりだと思う。中森(快斗)は展望台に展示されるルビーも郷津がキッドに盗まれた事にして、闇で大量の模倣品を盗まれた本物と騙して売りさばこうと企んでいると察する。この後、郷津と部下たちは18年前の借りを返すため、中森(快斗)に銃を向ける。すると快斗は中森の変装マスクを脱ぎ捨て一瞬で怪盗キッドに変身する。
キッドは助手席で青子が眠る車に乗り込んで発進させる。展望台の窓枠は幅が狭く、キッドは銃撃の中、片輪走行で車を縦にして窓へと突っ込む。車は窓を豪快に突き破って外へ飛び出す。青子は手錠で車と繋がっていて、キッドは地面に落ちるまでに手錠の鍵を開けようとする。だが、鍵開け用の針金を無くしていて、キッドは咄嗟に青子のヘアピンで手錠を開錠。そして車が地面に叩きつけられ大爆発する寸前にキッドはハングライダーを広げ、抱きかかえた青子と空を舞う。その頃、郷津と部下たちはキッドが放ったテグスで壁に貼り付けられ、身動きがとれずにいた。
帰宅した快斗は海外にいる千影に電話し、郷津との一件を報告する。すでに郷津たちは警察に捕まっていた。千影は同じ手口で私服を肥やす郷津の弟子のような人物がいる事を快斗に教える。がんばって集めた証拠の品は物置の隠し扉の奥に眠っているらしく、千景はその悪党も懲らしめてと快斗に頼む。証拠品のリストはメールにして送ったという。証拠品は龍馬の手紙、近江屋の盃、ピストルという坂本龍馬の遺品3点セット。物置にはこの3点セットの模造品が大量に保管されていた。
快斗はこの証拠品を使い、どのように郷津の弟子をハメるかで悩む。そして快斗は生前の盗一が残したテープを聴き、「マジックに悩んだ時にヒントになるのは逆転の発想」という助言からアイデアを思いつく。この後、茶木警視と中森は鈴木大博物館のオーナー鈴木次郎吉相談役に届いたキッドからの予告状に困惑する。キッドは開催中の龍馬展で3つの品を返却すると予告してきたのだ。その3品は主催者の樽見猪彦が20年前にやった龍馬展で盗まれたものだった。
後日、快斗は警備員に変装して龍馬展の会場を下見する。警備員(快斗)は小型カメラを使って会場内を撮影。会場の一角には怪盗キッドお宝返却予定地という札が立てられていた。この時、警備員(快斗)はぶつかった少年を見て一瞬驚くがすぐに微笑んでその場を立ち去る。少年は怪しむように去っていく警備員(快斗)を見送る。その少年はいつもキッドの邪魔をする宿敵、江戸川コナンだった…。