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ストーリー

第2話
10月11日(土)
「ブルーバースデー」

 父、黒羽盗一の跡を継いで怪盗キッドになったマジック好きの高校生、黒羽快斗。キッドはいつものように警備する中森警部の裏をかいて狙った宝石を奪う。そしてキッドが手に入れた宝石を眺めている時に近くの公衆電話が鳴る。キッドが受話器を取ると、電話の主はキッドとわかった上で「今回は我々が求めている宝石ではないので見逃してやるが、また同じ事を繰り返せば命はないぞ!」と警告する。

 快斗は盗一の付き人だった寺井黄之助に会い、電話で警告された事を報告する。快斗はこの警告と盗一が殺害された事は何か関係があると考えていた。翌日、快斗は青子が17歳の誕生日を迎えた事を知る。この日はキッドがインド最大のサファイア、ブルーバースデーを奪うと犯行予告している日だった。快斗は用事があって遅れるが、誕生パーティーに行ってやると青子に約束する。

 放課後、青子はキッドが泥棒をやっている理由を快斗に訊ねる。盗んだモノを捨てたり持ち主に返したりするキッド。青子の目にはキッドが盗みを楽しみ、必死に逮捕しようとする父親の中森警部をあざ笑っているように映っていた。快斗はキッドという正体を隠しているため、そうではないと青子に伝える事ができない。快斗はただ父親を殺害した犯人を突き止めたいだけなのだ。

 帰宅後、快斗は地下にある隠し部屋へ行き、怪盗キッドの衣装に着替えてインド大秘宝展が行われている博物館へ向かう。博物館の展示室では中森警部たちがブルーバースデーを警備していた。中森はキッドから宝石を守り抜いてみせると館長に約束。宝石ケースの周りには触れたモノを一瞬にして爆発させるレーザー光線。さらに絶対に破れない特殊合金の柵、高圧電流を流した床と防犯システムは完璧だった。だが、キッドは電動ドリルで展示室の天井に穴を開け、中森の説明を盗み聞きしていた。

 この後、柵の中にキッドが出現し、中森はゴムのダミーと気付かずに電源を切って柵を解除。キッドはフロアに降り、大混乱に乗じてブルーバースデーを手に入れる。キッドは逃げていくが、中森はキッド捕獲作戦パート2を用意していた。それはアジト壊滅計画。中森は逃げたキッドを追跡するため、宝石に付いているチェーンに超小型高感度センサーを取り付けていた。

 中森はヘリと地上班に連絡してキッドの追跡を始める。その頃、キッドは博物館の屋上へ逃げていた。キッドは屋上からハングライダーで青子の家まで飛ぼうとする。その時、背後から何者かが銃を撃ってハングライダーは破壊されてしまう。キッドが振り返ると、そこには怪しげなコートを着た男たちの姿。先頭にいる謎の男、スネイクは「宝石には手を出すなと忠告したはずだ」と言ってキッドに銃を向ける。それは昨日の電話の男の声だった…。スネイクは盗一の事を知っていて…。