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ストーリー

第11話
12月13日(土)
「キッド・コナンの龍馬お宝イリュージョン」

 快斗は怪盗淑女ファントム・レディだった母親の千影から郷津と同じ手口で私服を肥やす弟子のような人物を懲らしめてほしいと頼まれる。快斗は近日中に鈴木大博物館で開催中の龍馬展に証拠となる龍馬の手紙、近江屋の盃、ピストルという坂本龍馬の遺品3点セットを返却すると予告する。快斗が警備員に変装して龍馬展の会場を下見すると、そこにはキッドの宿敵、江戸川コナンもいた。

 この後、博物館のオーナー、鈴木次郎吉はポストに入れられた予告状を確認。そこには「明日20時、閉館間際に例のピストルなどを持参し、幕末の志士坂本龍馬の下に、今一度洗濯いたし申候 怪盗キッド」と書かれていた。中森警部はキッドが犯行日を突然明日にした理由が気になる。それを聞いたコナンは博物館から駆け出し、何かに閃いたように空を見上げる。遠くの空では雷鳴が轟いていた。

 夜、快斗は青子、中森とキッドのニュースを見ながら夕飯を食べる。中森はキッドが犯行を明日にしたのは天気が雨だからだと青子に教える。快斗は中森の割に鋭いと思うが、実はキッドが雨を待っていたと気付いたのはコナンだった。中森によれば、主催者の樽見と鑑定家の華村は返しに来るのが目的ではなく、キッドの本当の狙いは龍馬展の目玉、龍馬のガンベルトを盗む事と警戒しているという。

 翌日は天気予報通りの雨。金属探知ゲートが用意された博物館の入口ではキッドのコスプレを着た偽物が現れて騒ぎになる。そんな中、ゲートを通過する太った中年の男。それは変装したキッドだった。太った男(キッド)は展示物を見るフリをして、展示物の説明プレートに別のプレートを貼り付けていく。全て貼り終えた時、太った男(キッド)は会場にいたコナンに声をかけられる。太った男(キッド)はコナンに気付かれたかと動揺しつつも平静を装う。そこに入口を見てきた中森もやってくる。

 この後、太った男(キッド)は男子トイレの個室に入り、腹の膨らみからお宝の複製品を出してバッグに詰め替える。その時、隣の個室から「ファントム・レディ」とつぶやく声が聞こえてくる。それは携帯でレディの事を検索しているコナンだった。キッドは盗まれた品を返しに来ただけだから今回は邪魔するなとコナンに釘を刺した後、別の客に変装して会場へ紛れ込む。

 コナンは会場に行ってキッドを探すが、蘭と園子に見つかって腕を掴まれる。園子の右腕の袖には反転したような文字が付いていた。園子は人混みで押されてガンベルトの展示ケースに右腕を押し付けたという。それを聞いたコナンは何かを閃く。そしてコナンは樽見と華村のヒソヒソ話を聞き、キッドには別の目的があると見破る。予告時間の5分前、キッドはおばさんに変装した寺井にバッグを渡し、ショータイムの準備を整える。この後、怪盗キッドはガンベルトの展示ケースの上に現れて…。