第1話7月4日(木) よる11時58分~0時53分放送
海辺の風見町にある『馬場医院』では、院長・馬場公平が急逝し、一人娘で新米看護師の飛鳥が後任の医師を必死に探していた。一刻も早く診療所を再開しなければ…。しかし、オンボロ医院を引き継ごうとする医者は見つからず、飛鳥は途方に暮れていた……。
そんな馬場医院に、市議会議員・西川武が、自らの後援会メンバーである『太川酒店』の女店主・太川雅美とその夫・太川星児とともにやってきた。飛鳥に対し、『白根総合病院』の傘下に馬場医院が入ることを勧める西川。当番制で医師を確保できるし、経営も円滑になる。なにより馬場医院が存続すれば風見町が救われると、西川たちは言葉巧みに飛鳥を言いくるめようとしていた。飛鳥が諦めかけたその時、突然、扉が開いた!海での事故で怪我をした若者が、漁師たちによって運び込まれてきたのだ。続いて姿を見せたのは、サングラスをかけた髭の男……。その瞬間、飛鳥は「?……ジャンボ先生!?」と声を張り上げた!その男は、飛鳥の憧れの存在であり、12年前に姿を消した腕利きの医師・“ジャンボ”こと鶴田正義(眞木大輔)だったのだ!そして、ジャンボの的確な処置で若者は命を取り留める。
「先程のお話、お断りします。この馬場医院は、こちらの鶴田正義先生とともに守っていきます!」飛鳥は西川たちに告げる。ところが……飛鳥の意に反し、ジャンボは、馬場公平の『一億円の借用書』と馬場医院の『土地と建物の権利証』を突きつけ、診療代をきちんと請求しない馬場公平を「ダメ医者」と口汚く罵る。呆気に取られる飛鳥に追い打ちをかけるように、ジャンボは「金を返せねーなら出てってくれ。このおんぼろ医院は俺のもんだ」と冷たく言い放った……。父とジャンボと3人で撮った思い出の写真を破り捨てようとする飛鳥だった……。
西川は、白根総合病院の副院長兼外科部長・天龍一郎(尾美としのり)に、ジャンボという変な男が現れて飛鳥説得に失敗したと報告する。天龍は西川を利用し、馬場医院を白根総合病院の系列にする形で乗っ取ろうとしていたのだ。実は…天龍とジャンボには過去に因縁があり、天龍にとってジャンボは、その存在自体が許せないほど憎悪の対象だった……。そんな天龍が推し進める『地域医療統合ネットワークシステム』を取材している医療ジャーナリスト・里中麗子(笛木優子)も、敬愛する天龍が敵視するジャンボに興味を持ち始める。
白根総合病院の医師・三沢光成(山口大地)が、幼馴染の飛鳥を心配し、馬場医院を訪ねると…そこに、ジャンボが信頼する優秀な看護師、大人の色気たっぷりの長尾千種(吉田羊)が現れた。千種はジャンボに呼ばれてやって来たのだ。馬場医院はこれからどうなっていくのか…飛鳥は何がなんだかわからず、ただ混乱するのであった……。
その夜、雅美・星児夫妻と今後について話し合っていた西川が肩の痛みを訴え、突然嘔吐したと馬場医院に電話がかかってきた。飛鳥から電話を取り上げたジャンボは「ウチじゃ診れねーから、さっさと救急車呼んでくれる?」と往診を拒否!飛鳥は「父なら患者さんを放り出したりしない!どんな事があっても!」と三沢と飛び出していく!
嘔吐は疲労とアルコール、肩の痛みは重い荷物を持ったため、と三沢は診断し、症状が落ち着いたかに見えた西川だったが……すぐに容体が急変した!さらなる嘔吐、瞳孔不同、意識不明……。慌てふためく飛鳥たちの元に、なぜか救急車のサイレンが近づいてきた……!
白根総合病院へ搬送された西川は、緊急手術で一命を取り留める。『クモ膜下出血』だった。西川の本当の病を見抜いたジャンボが、いち早く救急車を手配したのだ。飛鳥は父・公平の口癖を思い出す。「目の前の患者の症状だけ見ていてもダメだ。カラダ全身、心、日常生活まで興味を持たないと――」飛鳥は頭を振る。たまたま勘が当たっただけ…父を否定したジャンボを絶対に認めたくなかった。
そしてジャンボは、自分の指示を聞かなかった飛鳥を、馬場医院から追い出そうとする。仕方なく土下座する飛鳥……。馬場医院をジャンボに渡したくない…。結局、飛鳥は“雑用係”として馬場医院に残ることになった。
後日。ジャンボが飛鳥に命じたのは、営業をして“客”を見つけてくることだった。「アイツがいい」とジャンボが指名したのは、太川酒店の星児。だが、飛鳥には彼がとても病人とは思えない…。ジャンボに言われるがまま、星児の尾行をしていると……突然、目の前で星児が倒れ、呼吸困難に陥ってしまう……!
パニック状態の飛鳥! 今にも死にそうな星児! 二人の元へ駆けつけるジャンボ! はたして、星児が冒されている病とは…?! ジャンボは、彼を救うことができるのか……?!