11話「遺産相続バトル」
6月14日(木)ヨル23:58~
マキ(谷村美月)は郷田裕造(徳井優)から娘を演じて欲しいと依頼される。長年心臓を患っていた裕造の父、郷田堅造(石倉三郎)が発作を起こして緊急入院。裕造が妹の上嶋由紀江(大沢逸美)と病院に駆け付けると、朦朧とした堅造がうわごとで「貯めた3000万円はやらん。」と言ったのだ。しかし、この後、堅造は持ち直す。裕造からの依頼は、孫に成り済まして退院した堅造を世話しながら現金3000万円の在処を探る事だった。財産を取り上げる手伝いに気が乗らないマキだったが、1割にあたる300万円という成功報酬を聞いて目の色を変える松平(段田安則)に必死に説得される。
裕造は堅造の自宅を訪ね、孫としてマキを紹介。裕造は孫のマキが、体の弱った堅造の身の回りの世話をすると伝えるが、堅造は金目当てで近づいてきたものと疑ってかかる。マキは腹を空かせた堅造のためにうどんを作るが、料理のできないマキが作ったうどんはダシも入れずに醤油を湯で薄めただけの素うどんで、堅造はこんな不味いものが食えるかと激怒。その時、寿司屋から特上2人前が届く。堅造は勝手に出前を注文していて、マキが代金を支払う羽目に。結局、堅造は特上2人前を1人で食べてしまう。
深夜、寝ていたマキは堅造に呼び起こされ、尿意を催したから尿瓶を持って支えろと命じられる。報酬が高額な事もあり、家政婦のような扱いも我慢するマキだった。後日、マキは配達で届けてもらえる米を、わざわざ買いに行けと堅造に命じられる。米屋に買いに行くと、配達のガソリン代30円をケチって堅造が米屋に毎回買いに行っていたことが判明。マキが10キロの米袋2つを両脇に抱えて家に帰ると、堅造はすぐにご飯の支度をしろと言い放つ。だが、マキはろくに米も研げず、堅造はぶっきらぼうながらも米の研ぎ方、炊き方をマキに教える。一緒に生活していく間に堅造とマキの距離は徐々に縮まっていった。
そんな折、由紀江が娘の由佳(宮地真緒)を連れて堅造とマキの前に現れる。夫が単身赴任しているため暇な由佳が堅造の身の回りの世話をするという。この後、マキたちは公園でレジャーシートを敷き、由佳が堅造のために作ってきたちらし寿司を食べる。由佳は堅造のために塩分を控えめにし、節約のために陶器のお皿も用意。気遣いができて、しっかり者の由佳に堅造は感心する。マキは堅造と本物の孫である由佳のやり取りを微笑ましくも、どこか寂しげに見つめていた。
由佳が風呂に入り、堅造と2人きりになるマキ。その時、堅造は金遣いの荒い父親が商売に失敗して苦労した幼い頃の境遇を語り始める。堅造が節約して生活を送るのは、贅沢は身を滅ぼすと父親を見て知っていたからだった。マキが風呂から上がると、由佳は居間のあちこちを漁って必死に3000万円を探していた。少なくとも由佳はお金目的じゃないと信じていたマキはショックを受ける。由佳の話はデタラメで、結婚もしておらず、ちらし寿司も行きつけの店に頼んだものだった。
由佳は母・由紀江に電話して、お金を見つけられないので堅造が死ぬまで待って、その後、探した方が効率的だと話す。堅造は電話のやり取りを聞いてしまい、由佳の本心を知ってしまう。翌日、堅造が死ぬのを待つ作戦に出た由佳は、夫が急に帰ってくる事になったと理由をつけて去っていく。その直後、ご飯の支度に取りかかろうとした堅造が苦しそうに倒れ力尽きる。その姿を見守るマキは、堅造の無念を晴らす事を決意。翌日、マキはメイクを整え、由紀江や由佳が集まっている堅造の自宅を訪ねる…。