10話「ボクが主役になった日」
6月7日(木)ヨル24:08~
マキ(谷村美月)はゴールド化粧品の女社長、南川英子(小沢真珠)の母性を目覚めさせる事に成功する。そして英子は息子の南川隆久(伊澤柾樹)に愛情を注ぐ優しい母親になると決心するが、事態は思わぬ方向に急展開。英子は浮気していた夫の南川トシオ(宅間孝行)に離婚を切り出し、母親の代役も終了だとマキに伝える。この家族を追い詰めていた張本人はトシオだったのだ。
それから一週間、英子とトシオは別居して離婚調停に入る。そんな家庭環境の中、隆久は学校帰りにORコーポレーションを毎日訪れるようになっていた。モンゾウ(山本耕史)は、他の仕事で事務所にいないマキの代わりに隆久をファミレスへ連れていって相手をする。隆久は両親のケンカを見る事のない遠くへ行きたいと泣き出す。隆久は本気で死にたいと考えるまで追い詰められていた。モンゾウは死にたいという隆久の言葉を聞いて幼少期のトラウマがフラッシュバックする。幼い頃、一家離散を経験したモンゾウは当時の事を思い出して目の前が真っ白になってしまう。
仕事を終えたマキはモンゾウから隆久がいなくなった話を聞いて心配になり、モンゾウと一緒にゴールド化粧品の社長室を訪ねる。マキは隆久が家出したかもしれないと英子に報告し、クラスメイトの家に連絡する事を勧める。だが、英子は大騒ぎした後に隆久が無事に帰ってきたら笑いものになると言って、もう少し待つ事を選ぶ。英子はこの期に及んで企業イメージを気にしていたのだ。
隆久はトシオに会いに行っていると考えるモンゾウは、トシオに電話するよう英子に言うが、英子は自分からトシオへ電話するくらいならクラス中に電話した方がマシだと拒絶する。マキはモンゾウを廊下へ引っ張り出し、狂言の家出なのかと確認。マキは別居中の夫婦2人を会わせるように仕向けて仲直りさせる作戦と考えたのだ。だが、モンゾウはノーギャラでそんな事はしないと否定。マキは無責任なモンゾウに呆れて帰っていく。モンゾウは社長室に戻り、英子に接近。不適な笑みを浮かべながら、隆久は家出した訳じゃないと告白し始める…。
マキはトシオのアトリエを訪ねて事情を説明するが、隆久は来ていなかった。自分から電話したくないという英子は、実はトシオからの電話を待っているのだとマキは解釈。トシオに、英子へ電話をかけて一緒に隆久を捜して欲しいと頼む。しかし、売れないイラストレーターの隆久は一家の大黒柱としての自信を失っていて電話する事をためらう。仕方なく、今度は担任の弓田を訪ねて助けを求めるマキだったが、保護者からの依頼がなければ学校としては動きようがないと言われる。
モンゾウは学校から出てきたマキを待ち伏せしていて、そろそろ見つかる頃だと意味深な事を言う。モンゾウは隆久の泣き声を聞いて過去のトラウマがフラッシュバックし、頭が真っ白になった事をマキに打ち明ける。そして、ファミレスの掃除用具入れに隆久を隠したと告白するモンゾウ。話が見えないままファミレスへ急ぐマキの目に飛び込んできたのは、パトカーと刑事たちだった。そこには警察から連絡を受けた英子、トシオも駆け付けていた。掃除用具入れから隆久の遺体が発見されたと言うのだ…。