日本と海の向こうをつなぐのは、山口智充。
今回の配達先は、カナダの東海岸に浮かぶ、プリンスエドワード島。
3ヶ月前にプロのアイスホッケー選手を目指して、たった一人でカナダへ留学した森腰啓太くん(12)と、大阪府泉大津市に暮らす祖父・山下正明さん(61)、祖母・はるえさん(58)をつなぐ。
お母さんの仕事が忙しいこともあり、祖父母宅から学校に通っていたという啓太くん。「まだ12歳の啓太くんが一人で留学されて、今どんなことが心配ですか?」と山口が聞くと、「全く連絡をしてこないから、何もわからない」とおじいちゃん。「勉強についていけているのか、カナダで友達が出来たかが心配」とおばあちゃん。
カナダのプリンスエドワード島へは、13000キロ、およそ16時間の旅。プリンスエドワード島は、「赤毛のアン」の舞台として知られ、物語そのままの美しい世界が広がる島。アイスホッケーはカナダの国技で、世界最高峰のプロリーグNHLをはじめ、その競技人口は50万人以上ともいわれる。
啓太くんは、現在中学1年生。島の中学校に通いながら、地元のアイスホッケーのクラブチームに所属している。啓太くんがアイスホッケーを始めたのは、5歳の時。昨年、プリンスエドワード島で行われたNHLジュニアキャンプに参加し、そのレベルの高いプレーに魅了され、カナダ留学を決意したという。
シーズン前の選抜テストでも好成績を残した啓太君は、ピーウィー(11歳と12歳の子供が所属)リーグの中でも一番上のクラス「トリプルA」のメンバーに選ばれた。そんな啓太くんをコーチは、「スピードが速く、技術的にはトップレベルの選手」と絶賛。
啓太くんのホストファミリーは、4人家族。この家に来て3ヶ月、すっかり家族に溶け込んでいる様子。ほぼ同じ体格のセバスチャン(11)とは、チームメイトでもあり。大の親友だ。
啓太くんの通う中学校は、生徒数800人以上のマンモス校。カナダでは9月から新しい学年が始まる。啓太くんはこの中学校に通い始めて、まだ2ヶ月だが日常会話には困らないほどに英語が話せるようになった。放課後は、友達を集めて家の前でストリートホッケー。大勢の友達に囲まれて啓太くんは、充実した生活を送っている。
日本を離れて3ヶ月。夢に向かって突き進む啓太くんへ、おじいちゃんからの届け物は「だんじり祭りを撮影したDVD」。今年初めて「だんじり祭り」に参加できなかった啓太くんのために、おじいちゃんが撮影した。
そのDVDを見た啓太くんは…