日本と海の向こうをつなぐのは、山口智充。
今回の配達先は、アメリカ合衆国南東部のジョージア州アトランタ。
アトランタでただ一人の日本人内科医として勤務している倉岡真紀さん(34)と、大阪市に暮らす父・多さん(60)、母・千谷子さん(59)をつなぐ。
「真紀さんのアメリカでの生活のどんなところが見てみたいですか?」という山口の質問に、父は「二人目の孫が生まれたので、その男の子を見てみたい」と。母は、「最近プール付きの家に引っ越したらしいので、その家を見てみたい」と、それぞれ話す。
アメリカへは、飛行機で11時間、9300キロの旅。真紀さんは、アトランタでただ一人の日本人内科医として、日本人専用のクリニックで3年前から勤務し、アトランタに暮らす日本人の健康と安心を守るため、多忙な日々を送っている。患者さんからの信頼も厚い真紀さんはその功績が認められ2007年「アメリカ南東部で活躍するアジア人50人」の中の一人に選ばれた。
真紀さんと夫・マークさんの出会いは、マークさんが日本に留学していた頃。真紀さんは日本で医師免許を取った後、帰国するマークさんと一緒にアメリカに渡り結婚しようとするが、両親が大反対。真紀さんは、家出同然の形で渡米。その後、父から「アメリカで医師免許を取ったら結婚を許す」と言われる。真紀さんは何度も「日本に帰る」とマークさんに泣きつきながらも二人三脚で勉強。その結果一年半後、見事医師免許を取得した。マークさんもトップクラスの医学生しか入局できない放射線科で6年間の研修期間を終え、はれて今年医師となった。そんな真紀さん家族が3ヶ月前に引っ越してきたばかりの新築の家は、9LLDK、敷地600坪という大豪邸。このVTRを見た両親と山口もその豪華さにびっくりする。
真紀さんは、現在2人の子供を持つワーキングマザー。真紀さんが仕事の間は、長女のエイミーちゃん(3)、生後6ヶ月の長男ジェイク君は、オペアーと呼ばれる住み込みのベビーシッターが面倒を見ている。
真紀さんが医者を志すきっかけになったのは、町医者のおじいちゃんの影響だという。地域の人たちに慕われていたおじいちゃんの姿を側で見て育った真紀さんは物心ついた頃には「お医者さんになる」と心に決めていた。
日本の両親から真紀さんへの届けものは、医師を目指すきっかけとなったおじいちゃんの形見の「聴診器」。聴診器を受け取った真紀さんは、涙を浮かべて…