• 秋の演劇ざんまい
  • 秋の演劇ざんまい

  • 2011.09.15

 先週は縁あって2本の演劇を見ることが出来ました。一つは恵比寿で劇団アルターエゴ第46回公演「シンプルレビュー3」。いろんな角度からちょっとした人生の側面を切り取ったようなショートストーリーが8本上演されました。目的は真弓ねーさん[100]だったのですが、三ツ矢雄二さんやノンコさん[20]たちも見事な演技でホントに面白いステージでした。でも一番よかったのはやっぱり真弓ねーさんの“ほとんど一人舞台”な「ベスト・フレンド」というお話かなあ。

 売れっ子お笑い芸人にふんしての真弓ねーさんに対して、作家として見つめる三ツ矢さん。自然な電話の会話から垣間見えるその芸人のキャラクターの幅。ほとんど反省な独白でつながる芝居が、どういうわけか自分の脳内に届き、思いもせず自然にウルウルきちゃいます。劇中、仲間のプロデューサーに紹介するよ、のセリフ中に真弓ねーさんが僕のフルネームを声に入れてくれたのは、唐突でドッキリでしたが嬉しかったです。

 もう1本は池袋でSCARECROWS15「歌わせたい男たち」。こちらは目的の高乃麗さんが主演。高校の卒業式で「君が代」を歌うか歌わないかをめぐる、卒業式開始までの先生たちの2時間を描く物語は実はかなり有名な劇作。5人の出演俳優はみなレベルが高く、校長と問題の先生とのやり取りにはちょっと応えました。音楽の先生役で音楽を続けたいと叫ぶうららさんも最高。物語の結論はどうあれ、いろんな問題にぶち当たるたびに、影響し合う心理と芝居がマジ奥深くて面白い。こーゆーのをガチ芝居というのでしょうか。うららさんのステキな歌声が余韻となって後々まで染み入る舞台でした。

 どちらの舞台にも前説に、震災被害者へのお見舞いと万が一地震があった時の対応を、劇団の個性豊かに取り入れていたのが印象に残りました。あれから半年、僕らも今以上に復興に想いをひとつにしなくちゃですよね。エンターテイメントはそのための大切な手段の一つだと思います。

 冒頭の写真はある友人スタッフのバースデーお祝いデコレーションなのですが、左の写真の花火の火が進むと右のように開きます。正直言って小さく感動してしまいました。こーゆーのはその瞬間を見るとマジ盛り上がりますね。

 

 9月17日土曜よる6時「名探偵コナン」は「花時計は知っていた」。われら業界の至宝とも言うべきベテランミステリー作家・辻真先さんの最新作です。各地の公園にある花時計はみなさんどこかで見たことありますよね。今回はそれを舞台にした異色ミステリー。米花公園にあった大きな花時計が修理されて、その復活お披露目イベントでバトントワラーに選ばれた歩美ちゃん。探偵団あげての早朝練習から物語が始まります。見る人をちょっとビックリさせる奇想天外なトリックがあるので、前半をよーく見て考えて後半に備えてくださいね。

 そして毎週木曜日深夜11時58分「木曜ミステリーシアター 名探偵コナン 工藤新一への挑戦状」file11、ネクストドラマズヒントは「真珠のピアス」。今回は原作にもあったお話、あの高層レストランでの新一と蘭が登場です。二人の関係にとってキモとも言うべきこの瞬間、さて溝端新一は忽那蘭にどんな告白をするのでしょうか。それにしてもこのロケ現場の夜景レストラン、いい感じの場所ですね。