• 東京国際映画祭24-28時
  • 東京国際映画祭24-28時

  • 2011.11.03

 毎年都内で華々しく開催されている「東京国際映画祭」。例年僕にはあまり縁の無いものでしたが、今年は文化庁の新人アニメーター育成プロジェクトをお手伝い始めた関係で、初めてこの時期の六本木ヒルズを訪れました。で、会場入りしたのが10月28日金曜日23時30分。ああ、さすがに濃い目の映画祭だよね、という時間です。

 「NO ANIMETION,NO FUTURE 未来のアニメーション」と題された今回のイベント、TOHOシネマズでまずは司会のユニジャパン・田中文人さんと「キズナ一撃」キズナ役・安野希世乃さんの紹介で少しお話しを。で、最初に観ていただいたのが映画「神☆ヴォイス」の最新映像と「輪廻のラグランジェ」のプロモーション映像。確かにゲストに呼んでいただいた僕の現状仕事ではあります。ではありますがこの場でこれは本当に有難いのと、この話をここまでしてていいの?との心配が交錯してましたです。さらには次の日の別イベントゲストにもなってる脚本家・柏原さん[43]がサプライズで登場!ホントうれしかったなあ、懐かしい話もイマの話もすごくはずんで楽しんでたのは僕だけ?会場においでいただいたみなさまはいかがでしたでしょうか。二人の合言葉!?柏原さんにはコナンの新プロットをお願いすることだけは忘れなかったです。

 その後会場で上映されたのが「キズナ一撃」と「たんすわらし」。こちらが今回の本題であります。そしてこれらの作品は“第1回若手アニメーター育成プロジェクト”参加作品。「たんすわらし」監督の黄瀬和哉さんと作画監督の末吉裕一郎さんらとの楽しいトーク。だいたい新人育成と言いながら、予算をいただいて制作するのはもちろんちゃんとした30分のアニメ作品。しかもオリジナルや好きなものを企画できるのですから、業界スタッフとしてはすごくラッキーなチャンスですよね。僕は第2回プロジェクトからの参加ですが、次の作品が本当に楽しみです。

 そうやって作品の感想など楽しくトークした後、テーマは移ってなんと故出崎統さん[89]に。アニ民に書いたように僕にとっては仕事の接点はなかったものの「ブラック・ジャック」やプライベートの幾つものシーンで想い出一杯の師匠です。[あしたのジョー2]や[ガンバの冒険]などの映像を見ながら、メンバーそれぞれの気持ちを込めた会話はなかなか途切れなかったですよね。

 著名なアニメーション監督・山村浩二さんの新作「マイブリッジの糸」も観ることが出来ました。僕には思いもつかないそのチャレンジ魂たっぷり、セリフなしの渋い映像に今後のアニメーションの可能性を感じます。そしてトークの最後までお付き合いしてくれたプロダクションI.G.石川社長[56]とお別れしたのが4時(28時)前でしたか。こうやって都会のど真ん中でど深夜まで文化的?な活動に身をおけた喜びみたいな感覚を大事に抱いて帰ることが出来ました。おいでいただいたお客さま、スタッフのみなさま本当にありがとうございました。冒頭の写真は安野さんとキズナっぽく2ショット。

 11月5日土曜夜6時「名探偵コナン」は「ダイエットにご用心」。新鋭女性脚本家・山田朋佳さんのユニークなオリジナルストーリー。ちょっとびっくりなトリックにご期待ください。実はこれから年内の「名探偵コナン」はすべてアニメオリジナルとなります。青山先生の原作ファンもぜひ一本も見逃すことなく、コナンミステリーに挑戦していってくださいね。

 翌日曜朝7時アニメ「べるぜバブ」で楽しんだあとは一部地域を除いて、1970年10月スタートという長寿旅番組「遠くへ行きたい」が放送されてます。何を隠そう?僕はこの番組の最長期間宣伝担当でありました。15周年から25周年あたりなのでもう20年ほど前のことになります。今回超久しぶりに番組MA現場訪問をしてきました。理由は森末慎二さんに会うためです。テレビマンユニオンプロデューサー村田さんも演出の森さんも懐かしかったなあ。というわけで「遠くへ行きたい」森末慎二さんの鳥取の旅は11月6日日曜朝「べるぜバブ」のあと7時30分放送です。青山先生の故郷・鳥取県だけあってわれらがコナン君キャラもチラッと登場、そしてローカルな「若桜(わかさ)鉄道」いいなあ、行ってみたいなあ。写真はこの回の台本、これも懐かしいです。