• アニメ業界セミナー
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  • 2012.02.09

 かなり久しぶりに秋葉原のデジタルハリウッド大学にお邪魔してきました。この時期恒例の特別セミナーだそうで、そういえば数年前にもMBS竹田さんと2ショットで参加した記憶がよみがえります。今回僕の担当は午前中の2限目。テーマは「これからのTVアニメーション」と妙に幅広く難しいモノであります。まずは僕の前の講師、AT-X社長・岩田さん[60]の講義を聞かせていただきました。

 岩田さんの講義タイトルは「アニメコンテンツのインプットとアウトプット『作品の創り手と資本の作り手』WIN-WINの関係論」。うーん、とにかく内容がさすがなんですね。これらのデータはインターネットで取得可能です、なんて前置きしながらのそのツボをついた資料の数々が現在状況をシャープに切り取ります。そしてホントこーゆーのが講義っちゅうもんだよな、と思わせる業界内外のエピソードを交えた流暢な語りが勉強になります。と言うわけで思わずその配られた資料を次の講義でも引用させて貰ってしまう始末。

 だいたい僕は教鞭をとって教えるには向いていないと思います。自分も現場ではまず先達の背中を見て学べ、的な指導を受けてきたし、僕があえて指導する言葉よりもその現場における一連の動きみたいなモノをつかんでもらいたいし、さらに言えば僕自身未だそこが充実し完成するような手応えがありません。ただ僕とは違う世代の方々の前に立って、自分の言うことに対する反応を感じることは嫌いではありません。というか、その場の人たちの持つエネルギーの集合体みたいな空気に触れることは大好きなんですね。

 今回僕は最近の僕の携わった「神☆ヴォイス」、「名探偵コナン TV&映画」、そして一番メインに「輪廻のラグランジェ」の現場での作業を中心にお話ししました。で、先述のテーマについては当然ながら完璧な答えなんてあるはずないのですが、ラグりんの日産や鴨川市の話にまずそのヒントがひそんでいる、そんな考えもお伝えしました。さて受講していただいた方々の感想はいかがでしたでしょうか。いずれにしろアニメは現場チーム的なヒューマンパワーで作るもので、これは将来にわたって変わる事ではないでしょう。そのチーム作りが時代の進歩に応じて多様化してきていることは間違いありません。これからも僕らがズンズンと進むべき道であるこの課題、これは今後も真摯に追求して行こうと思います。

 好調3ヶ月目に入ってる映画「神☆ヴォイス」11日からは「福山駅前ピカデリー劇場」で上映されます。あと「プレビ劇場ISESAKI」「MOVIX清水」「ジョイランドシネマみしま」「沖縄 桜坂劇場」でも上映中。18日からは「ジョイランドシネマ沼津」もです。静岡県が多いですね。

 さて今週末からのラグりん第6話「風と火と水と鴨川と」。物語は大きな展開を迎えてきています。どんな方法をとってもぜひご覧になって下さいませ。冒頭の写真はプロダクションI.Gの前にかわいく鎮座ましますラグりんアートカーです。

 11日建国記念の日のよる6時「名探偵コナン」は「死ぬほど美味いラーメン(後)」です。みなさん、新しいED曲grram「悲しいほど今日の夕陽きれいだね」と映像はいかがでしたか。歌詞に少しシンクロしている、蘭ちゃんが過ごしてるあんな感じの喫茶店時間って結構イイですよね。古い事を言いますが石井いさみ作「750(ナナハン)ライダー」というマンガを思い出します、主人公・早川光が入り浸ってたのが「ピットイン」という喫茶店。思いっきりあこがれて自分なりにそーゆー店を探したものです。蘭ちゃんみたいに自分の〈ポアロ〉があるってホントいい。…でも僕にとってのそれはやっぱりゴールデン街になっちゃうのかなあ。