• 『アニメ村のステキな住民たち』アニ民139人目
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  • 2012.04.26

 今週のアニ民は青ニプロダクション執行役員の池田克明さんです。

 仕事柄、声優さんとの出会いはよくあるのですが、マネージャーさんはスタジオごとに変わったりすることがあるし、立場上そんなに深くおつきあいすることにはなりません。でも何人かの声優プロダクションマネージャーは、タレントさん本人よりもツーカー?でいける方がいます。池田さんはそのうちの一人です。

 初めてお会いしたのはいつなんでしょうか。知らず知らずの内に共通の話題を持つ仲間になっていました。池田さんが言うには青ニプロダクション主催のゴルフコンペで初めて挨拶していただいたとか。

 池田さんに対してはいろんな印象があります。まずはもちろん本職のマネージャー。役者さんのスケジュール管理やキャスティング系のお仕事に加え、イベントなどのサバキが秀逸です。役者さんと一緒にいろんな現場をまわっているとアクシデントは付きもの。ありとあらゆる想定内外のトラブルが降って湧いてきます。そしてその対処やり方は臨機応変としか言いようがないのですが、一番トラブル傷の出ない結果を持ってくるのは手腕というものでしょう。

 次の印象はプライベート面。と言ってもその日々の活動のどの要素も、自分の担当する役者たちにとってプラスにつなげていく、そんなプライベートです。楽しい会合もその時間を少しでも無駄にしないしたたかな意思を感じます。

 もう一つは音声業界における活動です。自分のプロダクションの仕事エリアに限らず音声に関する仕組みを常にバックアップしてます。仕事する上で避けられない業界内外の軋轢も個々に受け入れながら、その業界全体の発展を強く願っていることは間違いないでしょう。

 僕が池田さんとよくお話しをし出したのは、コナン映画に古谷徹さん[16]が出演してくれたタイミングからです。古谷さんにプライベートな時間をもらうと池田さんが一緒にいます。でも付き添いという感じではなく一緒に遊ぶ仲間のひとりな感じ。そのうち池田さんだけともよく過ごすようになった、そんないきさつからでしょうか。

 そんな池田さん、シアトルでのサクラコンでは森田成一さんと引き合わせてくれました。異国の地でほぼ初対面にもかかわらず、過去に一つ基礎を築いていたかのように森田さんと打ち解けることができました。これも簡単なようでなかなか出来ない池田さんマジックみたいなもの。これから起きること、出会う人、段取りをその先まで見据えていろいろ事前準備ができているということでしょう。というわけで冒頭の写真はシアトルのレストランで池田さん(左)と森田さん(右)との3人ショットです。

 声優出演実写映画「神☆ヴォイス」に青ニプロダクションが出資という前向きな形で参加してくれたのも池田さんの采配です。普通作品に参加する多くの役者は異なるプロダクションに所属しています。その中でも業界最大手プロダクションの一つとして、その自覚も含めての決断をしてくれたのです。厳しいスケジュールの中で例えば神谷浩史さんや田中真弓さん[100]らの出演を可能にしてくれた事には大感謝です。

 業界内で呼ばれている、というよりその田中真弓さんが名付けて僕らに広まった池田さんのニックネームは“次期社長”。それだけの実績と信用があるのでしょうが、けっこうずっとそう呼ばれてるのも何だか面白くあたたか味を感じます。どうかこれからもアニメ業界の“次期社長”として、最前線で声優さんタレントさんだけじゃなく、僕らも引っ張って行って下さいね。