• 一月遅れのサクラコン報告
  • 一月遅れのサクラコン報告

  • 2012.05.10

 今年のGWは事故も多く天候が不安定だったり自然の猛威を見せつけられたり、日本各地で大変な状態だったようですね。被害にあわれた方々には心からお見舞い申し上げます。そんな中でも映画「名探偵コナン 11人目のストライカー」には、これまでに約240万人もの多くのお客さまに映画館においでいただけました。映画をご覧いただいたみなさま、本当にありがとうございます。まだの方はなんとか今月中にスクリーン体験してくださいね。

 5月12日土曜よる6時「名探偵コナン 毒と幻のデザイン(illusion)」4週連続シリーズいよいよ完結編です。コナンと平次の見事な推理タッグプレー!?をお見逃しなきようお願いします。そして13日日曜朝7時「宇宙兄弟 拝啓日々人」から12時間後の夜7時「スワラジ」はちょっといろいろ一人しゃべりの回。文化放送のHPから超A&G+を開いて、ぜひ毎週このインターネットラジオもお聞きくださいね。マイバックページのコーナーではかなり珍しい曲をかけたりもします。

 さて、わーっと何かといろいろあってご報告が1ヶ月遅れちゃったけど、ここでサクラコンのことについて書きますね。アメリカはワシントン州シアトルで毎年開催されているアニメやマンガの祭典・サクラコン、今年の会期は4月6日から8日でした。僕は自分の都合もあって、6日9時過ぎに現地空港に到着します。当日僕が担当のプログラムが12時スタートと聞いて急いでホテルにチェックイン。何とかパネルの準備をして会場に向かうと、そこは見事に明るいコスプレワールド。自分の好きなキャラクターなり好きなコスチュームに身をまとい、現地の人はじめ全米からの人々が思い思いに自由に行動しています。冒頭の写真は会場の様子2枚と宿泊したホテル前にあるちょっとびっくりなビル。そして現地のコナンファンとの「真実はいつも一つ」ショットです。

 さて僕の行ったパネルはまずは日本におけるTVアニメ制作の実際をお伝えすること。「名探偵コナン」を例にとり放送フォーマットや視聴率の仕組みなど、なかなかアメリカでは理解しにくいだろうなという内容を説明しました。でも前もって送っておいたグラフを元に指差ししながら話すと、数字や表は国際共通語として理解されるのでけっこう大丈夫…でしたよね。さらに新企画アニメとして「輪廻のラグランジェ」のプロモーション映像などもお見せ出来てなんとか1回目のパネルは終了。

 2日後にもう1回行ったパネルのテーマは日本の声優について。昨年11月に公開した映画「神☆ヴォイス」の特報映像に、実際のオーディションのお話や過去の作品におけるキャスティングのお話などをさせていただきました。僕は裏方なので声優さんや監督さんのようにパネルにお客が入らないかも、と心配していたら1回目は30人くらいでしたが、2回目は5,60人になり少しは興味を持ってもらえたかな。

 驚くべきはオートグラフすなわちサイン会で、漫画家さんなどどは比べものになりませんんがそれでも50人ぐらいが列を作ってくれました。コナンや犬夜叉、シティーハンターやレイアースなどの作品を持ってきてくれていろいろ感激。僕のサインはずっと前から「すわみちひこ」ひらがな本名で通しています。

 現地では大きな身体の僕の担当マイケルさんと昼も夜も一緒でした。特にお昼はなぜか寿司ざんまい。ハーバーで食べた「I LOVE SUSHI」立地も雰囲気も最高で、あの空気はちょっと忘れられません。夕食は他のゲスト達と一緒に自由なディナー。前回アニ民で書いた声優の森田さんやマネージャー池田さん、アニメ監督の川尻さんはじめ、現地での日本人スタッフと主にアニメ業界をテーマにした楽しいトークが続きます。その熱気をホテルに戻ってもスタッフ交流部屋に持ち越し、ワイングラスを傾けながら深夜まで。例えばアメリカの人たちが日本のアニメに何を求めているか、その輪郭は感じることが出来ました。

 僕をこのイベントにいざなってくれた声優の佐々木るんさん、そしてマイケルはじめ現地のスタッフや出会った人たちに心から感謝をいたします。シアトルはホントいい街でした。僕が滞在してる5日間ずっと好天だったのも珍しいことだそうです。また絶対行かなくちゃ、ステキなワイナリーもあるし。

 それにしても会場はごく当たり前のように丸3日間に渡ってコスプレワールドが続きます。好きなモノの取引に当然金銭は発生しますが、そこには例えばいかなる戦いも生まれません。これが日本のアニメやマンガ好きを中心にした、僕らも“オタク”と呼ぶ人たちの世界であり、それは国境を海をラクラク越えて文字通り世界に広がっています。そしてどの国で開かれるアニメ祭りもイベントそのものは同じ様相を見せてくれます。基本的に日本のアニメを核にして、世界の多くの若者たちが率先して平和活動とは呼べない“アニメ大好き”な活動を持って、見事に平和な世界を作り上げている。残念ながらこのことやその効能を一番知らなく自覚もないのはその日本人自身であることも間違いない事実のようです。