アイルランドとアイスランド

　しばらく日記をお休みしている間に悲しいお知らせが３つもありました。マウスプロモーション社長・納谷光枝さん、声優の加藤精三さんと永井一郎さんの訃報です。お三人とも僕が本当にお世話になった方々。みなさま社業も役者も超ベテランとはいえ、特に永井さんはその直前までご活躍されてたのに。あまりある想いは後日アニ民などで語らせていただきます。いまはここでただただご冥福をお祈りいたします。

　昨年に引き続きアイルランドのゴールウェイ大学で行われたアニメイベント「アクマコン」に参加してきました。今回はフランクフルト経由でアイルランドの首都ダブリンへ、そこからバスで2時間半でゴールウェイに到着です。メンバーは昨年同様作家の木原浩勝さん（＝キハさん、アニ民173）に加えて音楽家の和田薫さん（アニ民18）です。それぞれアイルランドのアニメ好きな学生のためにいろいろなお土産を用意してパネルに臨みました。パネル時間も増大していて会場のみなさまと濃くも楽しい時間を過ごせました。

　犬夜叉のコスプレも目立つ中、和田さんはドイツで収録された「犬夜叉幻想オーケストラ演奏」映像を披露。アニメイベントとしては異色な気品が流れたあと、キハさんの語りに続いて僕が持って行ったのは「ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE」と「名探偵コナン 異次元の狙撃手（スナイパー）」の特報映像。日本では歴史のある両キャラクターもここアイルランドの地では知る人ぞ知る状態なのですが、特にルパコナのスタイリッシュな映像と音楽は初めて見る現地学生たちに強く印象ついたようです。

　僕のもう一つのミッションは「アニメミライ」。日本で着々と進行しているこのアニメプロジェクトの真意を伝え、アニメーションの先端を担うアニメーターらすべてのスタッフのがんばりを短いVTRでお見せしました。そして昨年の作品からチョイスした「リトルウィッチアカデミア」を英語字幕スーパーで上映。それにしてもアニメ好きには共通の言語でもあるのでしょうか。文字通り初めて見る作品だと思うのに、その映像やストーリーの理解度がハンパない。きちんと受けを狙ったアニメ演出にも見事に反応してくれます。現地の人たちから見ればやはり日本は元祖アニメの国。これからのアニメに対して我々がどう取り組んでいるのか、その一端でも伝われば嬉しいですね。冒頭の写真はパネル中の3人と通訳と主催者、それにアイルランド国旗を持った僕たちです。

　イベント参加のあと、僕らは思い切ってアイルランドからカタカナ一文字違いの国・アイスランドの首都レイキャビクに向かいます。寒いアイルランドからさらに北極圏の世界へ。目的はオーロラです。なかなか見られないと聞いていますがとにかくチャレンジあるのみ。結果は…なんと初日に見れてしまいました。バスで何もない荒涼とした土地へ連れて行かれ暗闇で待つこと2時間以上。ほとんどあきらめてバスは帰路へついたその時運転手が何かを叫んでバスは止まり、予定ではない場所でそれは遠く淡くその姿を見せてくれました。

　これはどう表現すれば良いのでしょう。オーロラを僕は人生の一つの目標にしていました。キハさんは今後の作家活動に、そして和田さんは今後の音楽活動に、そこにいるだけで明らかになにか大きなエネルギーを与えてくれるそんな世界に包まれていると言えば良いのか。ゆっくり動く緑色のそれを感じるだけで心いっぱい胸いっぱい。すべてに祈り感謝する、そんな普通の言葉が僕を支配します。それにしてもオーロラ撮影は普通のカメラではダメですね。ipadを持っていっても全然アウトでした。ちょっと薄いですが、写真は同行したT2メディアパル社長・廣中さんの高感度カメラ撮影のものです。

　さて2月1日土曜日夕方5時30分「宇宙兄弟 孤独な彼ら」引き続き「名探偵コナン 果実が詰まった宝箱（後）」。スタジオでの番組収録中に起きた事件に対しての、コナンと世良の名コンビ？推理をご堪能下さい。文化放送超A&G「諏訪道彦のスワラジ」2日日曜夜7時のゲストは「宇宙兄弟」監督渡辺歩さんと外崎真プロデューサー。快調放送中「宇宙兄弟」の成り立ちや現場のお話をお二人にたっぷり語ってもらいますよ。そしてこの日記の次回は2月13日アップ予定とさせていただきます。よろしくお願いいたします。