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『アニ民216人目』 声優・歌手の椎名へきるさん
- 2014.01.09
2014年最初のアニ民は声優で歌手の椎名へきるさんです。ここでは椎名さんのことをいつものようにへきちゃんと呼ばせてもらいます。
へきちゃんと初めて会ったのは1994年10月スタートしたTVアニメ「魔法騎士レイアース」です。実はこの作品が放送される前半年間、僕はアニメーションの仕事をやってなく、主にドラマ「お玉・幸三夫婦です!」などの広報担当をしていて、そこに舞い込んで来た話がレイアース。僕は他にも2つ企画を出していたのですが、休んでいた枠をアニメで再開すべく、代理店の後押しもあってのレイアースでした。それがその後の僕をも大きく左右する作品になるのですから人生いろいろわかりません。
へきちゃんとは確かその年の8月にオーディションで会ってます。そして第一話の収録時にいろいろお話できましたが、当時の印象はちょっと別世界に住む女の子でした。その後一世を風靡する“へきる語”と呼ばれる「へきらるらー」の挨拶に上手くついていけない自分を感じて、プロデューサーならここは乗り越えないと、なんて構えて毎週会っていた記憶があります。
レイアースは主人公・獅堂光がへきちゃんで、中学2年生の仲間・海ちゃん(声・吉田古奈美さん)、風ちゃん(声・笠原弘子さん)との友情アドベンチャー。アフレコはその3人の演技力もあって、迫力の展開を繰り広げることになります。原作のCLAMPさん生み出す壮大なファンタジードラマは、その豪華なキャスティングともあいまって、今でも語り継がれるレジェンドとなってることはみなさんご存知ですよね。僕としてはOP主題歌、田村直美さん歌う「ゆずれない願い」も数々の思い出と共に永遠に忘れられないものです。
へきちゃんは歌手活動をスタートした忙しさもあって、なかなかアフレコ後の食事会に参加出来なかったのですが、時折顔を見せて独特な世界観を持った素顔を見せてくれました。お酒はほとんど飲めないのですが、その代わり当時はまだ珍しかったミネラルウォーターを持参してフレッシュな会話を振りまいていたのが印象に残ってます。
その後の武道館ワンマンライブや年越しカウントライブなど歌の世界でも目覚ましい活躍を遂げる一方で、声優としても着実に実績をあげています。2001年秋、映画「犬夜叉 時代を越える想い」で犬夜叉たちの敵・瑠璃役は双子の技使いが印象的。複写というチカラを持ち、最期はそのチカラを制御出来ずに、キャラは風穴に吸い込まれ消滅する壮絶なクールキャラクターでした。この前偶然あるスタジオで会った時もアフレコ待ちだったし、評判のTVアニメ「ガールズ&パンツァー」も陸上自衛隊・蝶野亜美もさすがです。
昨年9月8日京まふの日と同じくして京都コンピューター学院京都駅前校で開かれた「魔法騎士レイアース」上映会イベント。この日記でも行ってきたよレポートを書いたのですが、その舞台上でもへきちゃんは元気そのもの。他の緒方恵美さんや小杉十郎太さんと話す、20年前(正確には19年か)の思い出話が全く古びないどころか妙に新鮮で。光ちゃんの技のキメゼリフ「炎の矢っ!」も見事に現役で楽しいステージでした。
その縁もあって最近ちょくちょく食事など一緒しています。相変わらず音楽活動も含めてリハーサルなど忙しそうですが、今年のへきちゃんは数えてみれば第三の扉を開けているところかもしれません。声優そして歌手としてのステージからもう一つ向こうに踏み出す。それはこれまでの実績をあげてきたへきちゃんだからこそいける領域なのでしょう。それはともかくこの2014年も可能な限りお仕事も飲食系もご一緒してくださいね。そしてお互い困ったり悩んだりした時はへきちゃんの「ほ・の・お・の・矢っ!」で突破していきましょう!