雪鬼伝説殺人事件
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はじめと美雪は東北の雪鬼ヶ岳にある開発中のスキー場「スノーゴブリン・スキーリゾート」でアルバイトのモニターとして働く事に。他にも女子高生の影平文芽がバイトとして採用されていた。このスキー場の開発を担うのは、うぇぶすれっどCEOの月見里光。今回、客のモニターとして選ばれた無職の鯖木海人、白山大学附属高校3年の雲沢夏樹、共東女子大学1年の椿原紅湖、プロスキーヤーの鷹山翼、東京大学3年の斧寺空美、京庸大学2年の柊森一郎をスキー場に招待して試験営業を実施していた。
夜、月見里と秘書の黒木守はロッジにモニター客を迎えて祝杯をあげる。料理を担当するのはシェフの松島田学だった。この時、招待客たちは自己紹介をする。今回、招待された6人の客はネット上での情報発信力がある人物が月見里の会社のコンピュータによって選ばれたという。ネット上でスキー場を宣伝してもらうのが狙いだった。だが、月見里の会社のサーバーはハッカーにいじられたという噂があり、鯖木はハッカーが何かを企んで意図的にメンバーを選んだかもしれないと考えていた。
リビングでは斧寺、鷹山たちが雪鬼伝説の話題を話していた。事件が起きたのは50年前の大晦日。この辺りでは伝統行事のなまはげの一種、雪鬼の行事が行われていたという。その夜に現れた雪鬼はナタを持って一軒一軒の家を訪ねて村人全員を惨殺。次の日、警察隊が村を訪ねてみると、不思議な事に血の跡は残っていたが、村人の遺体は1つもなく、地元の人たちは村人たちが雪鬼に食われてしまったと話していたという。だが、この雪鬼伝説は本当の事件ではなく、ネットで流れる都市伝説だった。
招待客6人は大雪になる前にそれぞれ宿泊するコテージまで歩いて移動する。夜11時、黒木はインターホンで各コテージに連絡して用事はないか確認する。はじめと美雪も仕事を終えて自分のコテージに引き上げる事に。夜中、雲沢は何か気配を感じて目を覚ます。そして、雲沢は窓から外を見て絶叫する。翌朝、皆は朝食を摂るため、ロッジに集まるが、雲沢だけ姿を見せない。はじめは雲沢が泊まっていた2号のコテージまで起こしに行く。雲沢のコテージの鍵は開いていて、部屋には下着や部屋着が散乱。だが、雲沢の姿はなく、はじめは雲沢が消えたと月見里たちに報告する。
この後、全員分のスキー板がなくなっている事も判明。無線機3台もなくなり、山頂のロープウェイ乗り場へ行くリフトも操作不能に。はじめたちは雪山に閉じ込められてしまったのだ。雲沢のコテージ前には足跡がなく、連絡をとった夜11時以降に外出したとは考えにくかった。消えたとしか言い様がなく、斧寺は雪鬼に襲われて食べられたのかもしれないと不安を口にする。この時、はじめはまだ気付いていなかった。この雪鬼ヶ岳に潜む雪鬼が憎悪の牙を剥いて、獲物たちを喰らい始めていた事に…。
登場人物
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月見里 光
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黒木 守
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影平 文芽
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鯖木 海人
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雲沢 夏樹
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椿原 紅湖
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鷹山 翼
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斧寺 空美
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柊 森一郎
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松島田 学