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【独自解説】山梨県道志村で靴と靴下発見、なぜこの場所に?動物が運んだ可能性「考えにくい」気になるのは「靴の劣化具合」犯罪ジャーナリストが現地から解説
2022年5月3日 UP
4月28日、行方不明になっている小倉美咲さんのものと酷似した靴が見つかった山梨県道志村。5月2日も新たな手がかりを見つけるため、発見現場周辺では40人態勢で捜索が行われています。道志村で取材を続けている、元大阪府警の刑事で犯罪ジャーナリストの中島正純さんが現地で解説します。
当時の捜索現場を知る民間山岳捜索隊の三苫育さんは、「沢状の地形は隠れるものも多く、水がない時でも捜索は難しい」といいます。今回、骨や靴は“動物が運んだ”という可能性がありますが、地元の方によると、この人骨や靴が見つかったキャンプ場の東側の場所にクマはいないとのことです。ただ、キャンプ場の西側にはクマが生息しているとのことで、実際、捜索のボランティアの方も、西側でクマに遭遇した方はいました。そして靴下に関してですが、劣化が激しく色やサイズは判別できなかったということです。
Q.骨や靴などが見つかった場所ですが、当初断崖絶壁の険しい場所だと聞いていましたが、裏に林道が通っているとの情報もあります。この林道は幼い子が行けるようなところなんでしょうか?
(犯罪ジャーナリスト 中島正純さん)
「私も行ってきましたが、まずその林道に入る場所が分からないくらい険しいところです。もし入ることができて山の上まで行くとなっても、険しいケモノ道のようなところを、大人の脚でも1時間半くらい歩かないといけません。子どもが1人でそこに行くというのは、ちょっと考えられません」
Q.クマなどが発見場所に運ぶ、ということは考えられますか?
(中島さん)
「ボランティアの方に聞いたのですが、『シカやイノシシはいるけど、クマは全くいない』と言っていましたので、動物が運んだというのは考えにくいと思います」
Q.靴下は劣化が激しいということですが、何らかの手掛かりが出る可能性は?
(中島さん)
「靴の場合はゴムや合成繊維でできていますので、劣化は分かりにくいと思います。靴下は布ですから、山中にあると生物的な分解や風雨などで劣化は激しいと思います。しかし靴下は、肌に直に当たるものですから、汗が付いたり靴擦れがあれば血液などが付着しますので、DNAなどが検出しやすいと思います」
Q.今日(5/2)の捜索はどういったものですか?
(中島さん)
「先日靴や靴下が見つかった場所を中心に捜索しています。本来この周辺に何かが出てくることが多いんですが、沢ということで、もっと上流の方に骨や服などがある可能性もあります」
Q.今回見つかったものに関して気になることはありますか?
(中島さん)
「今回見つかった靴の保存状態が気になります。もし靴の保存状態がよく、あまり劣化していないならば、動物もしくは人があとから置いたという可能性が出てきます。そうなると、上流にご遺体があるかどうか…ということになります」
(情報ライブ ミヤネ屋 2022年5月2日放送)