狐火流し殺人事件
File.2
はじめのカブスカウト仲間、茉莉香が狐の嫁入りに見立てて殺害され、はじめと美雪、カブスカウトの仲間は6年ぶりに茉莉香の自宅がある白狐村に集まる。そして夜、狐火流しという村の習わしの最中に新たな事件が発生。流れてきた灯籠2つにつけられたゴムボートには狐の面を被った光太郎の遺体が乗せられていた。このボートは6年前のキャンプでヘビに噛まれたあかりを乗せ、川下りした時に使用したもの。はじめは茉莉香と光太郎を殺害した犯人は6年前の遭難事件に関わっている人物と推理する。
はじめは灯籠2つのロウソクの燃え具合を調べ、犯人が川のどの辺りからボートを流したかを推測する。そして実験の結果、はじめは450メートル上流にある釣り場からボートは流されたと判断する。この後、はじめたちは釣り場を調べ、忍が使用済みのマッチ、陸が光太郎の携帯電話を発見。皆は犯人がこの釣り場からボートを流した可能性が高いと考える。流し場から釣り場までは急いでも8分。遺体をボートに乗せ、灯籠を流す時間を考えると、往復20分は必要だった。トイレに行ったり食べ物を買ったり、皆が流し場を離れたのは4、5分程度。カブスカウトのメンバーの犯行は不可能だった。
だが、はじめは白狐稲荷にいる凛だけ犯行が可能だと気付き、一番信用できるあかり、陸を連れて凛のいる白狐稲荷に向かう。途中、あかりはキャンプでヘビに噛まれた時を振り返る。はじめと陸は治療する場所を探すため、ボートにあかりを乗せて川下りしたのだ。その時、皆のスニーカーの靴紐でペットボトルを繋げて救命胴衣を作ったはじめ。陸は靴紐を貸すのを渋った事を謝罪する。陸は当時、家庭が経済的に厳しく、母親からの誕生日プレゼントの靴の紐を渡したくなかったと訳を説明する。
白狐神社に到着後、はじめたちは狐の面をつけて座る花嫁姿の凛に声をかけ、息絶えている事に気付く。凛は延髄を何かで刺され、ほぼ即死の状態だった。流し場に行く時には生きていた凛。遺体をきちっと座らせるには時間がかかるため、はじめは流し場にいた仲間たちにはアリバイがあると判断する。この後、はじめは神社に来た亮と美咲からキャンプの時の話を聞く。亮は茉莉香と光太郎が靴紐を貸さなかった陸に怒っていたと明かす。心平は陸をかばって茉莉香、光太郎とケンカになったという。
美咲は忍と凛も揉めた事を明かす。忍が凛にキスをしようとしたのが原因だった。皆は泣きながら森の中へ逃げた凛を探し、大きなスズメバチの群れに遭遇。光太郎がペットボトルでハチを捕まえる罠を作って何とか無事だったという。この後、駐在警官に注意され、はじめたちは神社を後にする。この時、はじめは何か違和感を抱く。皆と合流したはじめは犯人を捕まえるために協力してほしいと頼み、「真犯人は必ず俺が見つけ出す。ジッチャンの名にかけて!」と拳を握る。
登場人物
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桃瀬心平
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霧谷凜
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鐘本あかり
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梨村亮
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緋森美咲
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蝉沢忍
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神小路陸
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乾光太郎
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月江茉莉香