木曜ドラマ「五つ星ツーリスト ～最高の旅、ご案内します！！～」

第5話: 2月5日(木)よる11:59～

サンセットツアーズに、川端哲男（寺島進）の娘の丸山芽衣（小久保結）が突然現れた。

大学進学が決まり、京都で下宿探しをしているという。
その芽衣から、離婚した元妻の丸山美穂（伊藤かずえ）が再婚すると聞き、動揺する川端。「イケメンで二十歳下の公認会計士。幸せになると思うよ」と言う芽衣。さらに、その美穂と彼氏が、芽衣の下宿を見るついでに、京都旅行すると言う。そこで川端、「芽衣、そのツアー、俺に任せてくれないか？最高のプランを提案してやるよ」と言い、美穂に内緒でそのツアーを請け負うことに。

川端は、高瀬京香（渡辺直美）と佐竹一郎（山本裕典）らを巻き込む。「あいつだけ幸せになるなんて許せない。美穂と若造を別れさせるんだ！京香ちゃん、最悪のプランを頼む！」と川端。「最低じゃないですか」と呆れる佐竹。京香も「お客様が不幸になるツアーなんて嫌です」と拒否。だが、川端の愚痴を聞くうち、結局、ツアーを引き受けることに。

美穂とその恋人の大倉孝彦（中林大樹）を迎える京香と佐竹。京香は二人を、縁結びで有名な「地主神社」に連れて行く。そこで大倉が“恋占いの石”の願掛けに挑戦するが、川端が姑息に邪魔をする。続いて、「首塚大明神」を訪れる一行。そこは、なにかといわくつきの観光名所で、大倉はお化けが苦手だと聞き、川端らが仕掛けた場所だった。しかし、怖がる大倉を美穂が優しく支え、かえって二人が密着することになる。面白くない川端。その首塚大明神を去る際、大倉の携帯にメールの着信が。それを見て、急に顔色が曇る大倉。その大倉の様子を京香は見逃さなかった。

夜は、旅館「夕里」で、大河原百合（有森也実）が美穂らを迎える。美穂は、素敵な旅館だと喜ぶが、大倉は首塚大明神を出てから終始浮かない様子。夕食も、大倉は体調が悪いと部屋にこもり、美穂とは別行動になってしまう。戸惑う美穂。

中央管理センターに戻った川端は、大倉の調子の悪さや、盛り上がらない二人の様子に満足している。「で、明日はどうする？」とご機嫌の川端。だが、京香は、「二人の仲を裂きたいなら、後は川端さんが素直に行動するだけですよ」と言う。「え？」となる川端。京香は、川端がまだ美穂に惚れており、できればやり直したいと思っていることを見抜いていた。だからこそツアーを引き受けたのだ。京香は後を川端に任せて去ってしまう。
図星の川端は、一人残って思い悩む。それを桜庭兵一（綾田俊樹）が励ます。「営業の鬼と言われたあなたらしくない」と。桜庭は、かつて川端がサンセットツアーズの社員で営業成績１、２位を争うほどの男だったことを知っていた。だがその熱さが仇で、川端は、理不尽な取引先を殴って解雇されたり、家庭を顧みず離婚に至ったりしたのだが……。

川端は思い切って美穂に連絡を取り、町屋バーに美穂を誘う。そこで、川端は、美穂に復縁を言い出そうとするが言い出せない。片や美穂は、大倉とのことをのろけつつ、悩みを打ち明ける。「結婚となるとやっぱり無理なのかな。未来ある若者とバツイチ子持ちのおばさんだし」と沈んでいる。川端はただ美穂を励ますだけで、復縁は言い出せなかった。

その頃、大倉は旅館の部屋で沈んでいた。それに気づいた百合が、何か悩みでもあるのかと大倉を気遣う。その百合に大倉はつい「嘘をつき続けるって苦しいですね」と呟く。
部屋に戻った美穂。起きて待っていた大倉は、思いつめた顔で、「美穂さん、俺と別れてほしいんだ」と言いだす。それを聞いた美穂は「わかった」と理由も聞かず、笑顔でそれを受け入れる。二人は翌日以降の旅行を中止することにした。

翌日、中央管理センターにいた京香たちは、美穂と大倉が旅行を中止したことに驚く。佐竹が「別れさせる作戦が成功ってことですか？」と言っていると、そこに芽衣が来る。「別れさせる作戦ってなに？お父さんが仕組んだの？最低！」と怒る芽衣。
一方の京香は、「夕里」にまだ滞在していた大倉の元へ向かう。旅行中止の理由を問う京香に大倉は、「僕たちは別れることにしたんです」と言う。腑に落ちない京香に、百合は、昨夜、大倉が「嘘をつき続けるのが苦しい」とこぼしていたと伝える。「嘘？」と京香。

川端は、美穂に会いに行く。だが美穂に「あなたの思い通りね。今回のツアー、私たちを別れさせるためだったんですって？」と言われてしまい、何も言えない。
中央管理センターに戻った京香は、大倉の抱える“嘘”にあたりをつけ、紅葉に調べてもらう。すると、大倉は公認会計士などではなかったことがわかる。
それを聞いた川端は、大倉のもとに駆けつける。「てめえ、美穂を騙したな！？」と川端。それに大倉は「すみません。美穂さんを騙すつもりはなかったんです！今年の試験に合格して、本当のことを話してプロポーズするつもりだったんです！でも……」、この旅行中に不合格通知が来たのだと言う大倉。だから、プロポーズを諦めたのだと。

その大倉を京香は、「八大神社」へ連れて行く。そこで京香は、何かに頼りたくなる気持ちは分かるが、最後に頼れるのは自分自身だ、と大倉に話す。そこに川端が美穂を連れて現れる。川端は大倉の前で、美穂に潔く復縁を申し込む。「今でも俺はお前のことが好きだ！俺とやり直してくれ！」と川端。それに触発され、大倉も言う。「美穂さん、すみません。俺は公認会計士なんかじゃないんです。それでも僕は美穂さんを幸せにしたいと思ってます！結婚してください！」と大倉。そして美穂は大倉を選ぶのだった。

翌日、川端のもとに、芽衣が来る。「ありがとう、お父さん。孝彦さんを奮い立たせるために、お母さんのこと、もう好きでもないのに、告白してくれたんだって？お母さんも感謝してたよ」と芽衣。「ま、まあな」と涙目の川端。「俺もこれで踏ん切りがついた！俺には京香ちゃんしかいない！」と迫る川端に困惑する京香だった。

丸山　美穂: 伊藤かずえ

丸山　芽衣: 小久保　結

大倉　孝彦: 中林　大樹