今回の配達先はフィリピンのセブ島。放送500回を記念し“ぐっさん”こと山口智充が、教育プログラムのコーディネーターとして日本から来るボランティア団体を支援する三浦聖子さん(43)へ、日本に住む母・陽子さん(69)の思いを届ける。
7000以上の美しい島々からなるフィリピン。中でもセブ島を中心とするビサヤ諸島はアジアを代表するビーチリゾートだ。セブ島随一の繁華街・セブシティからさらに車で4時間半、オスロブという町へやってきたぐっさん。ここは世界中からの観光客で賑わう人気スポットで、95%以上の確率でジンベイザメと一緒に泳ぐことができるという。日頃の活動で島々を飛び回りセブの魅力を知り尽くす聖子さんが、ぐっさんにも体験してほしいと待ち合わせにこの場所を選んだのだった。聖子さんの夫のジェフさん(30)、息子の翔唯(かい)くん(8)とともに海に飛び込んだぐっさんの目の前には、巨大なジンベイザメと魚たちが!至近距離で見る神秘的な光景にぐっさんも大興奮する。セブの自然を満喫した後は、聖子さんがよく立ち寄るというローカルのレストランへ。ご当地ならではの料理を楽しみながら、聖子さんに話を聞く。
聖子さんの仕事は、日本からフィリピンに来るボランティア団体のサポートとコーディネート。教育環境が整っていない現地の学校に赴き、子どもたちに授業や衛生指導などを行う。ジェフさんとはNGOの活動を通じて出会い結婚。日本で翔唯くんを出産した後、7年前フィリピンに移住した。ジェフさんの実家で暮らし始めるも、離島スラムと呼ばれるその貧しい島では私的な場所を取りづらく、1歳の翔唯くんの子育てをするには厳しい環境だったという。現在は、ツアー会社を立ち上げた夫とサポートし合いながらセブ各地を転々とする毎日。そして、その現場にはいつも翔唯くんの姿がある。「できるだけ多くの人と触れ合いたくさんの経験を積ませてあげたい」との思いから、学校には行かず家庭で勉強するホームスクーリングという形をとっているという。子育ても仕事も自分たちのスタイルを見つけ、今はようやくマクタン島に生活の基盤となる住まいを持った。親戚やスタッフ、日本からホームステイしている子どもも一緒に暮らす大所帯だが、様々な言語が飛び交うこの環境も翔唯くんにとって良い“学び場”になっているという。
ぐっさんは、聖子さんが行っているボランティアプログラムに同行し、ジェフさんが生まれ育った島・パンダノン島へ。500人もの子どもが通う学校で、聖子さんと共にぐっさんも「歯磨きの大切さ」を伝える授業を先生役として行うことに。絵本を読み聞かせるぐっさんに子どもたちは大笑いしながらも、真剣に耳を傾ける。
幼稚園の園長だった母の影響で、幼い頃から教育に深い関心があった聖子さん。女手一つで育ててくれた母の背中を見て育ち、学びながら人と関わることが大好きになっていったが、高校時代、周りの環境と自分が本当にやりたいことに隔たりを感じ大きな葛藤を抱えるように。高校中退を決意した聖子さんは、母にだけは理解してもらいたいと気持ちを伝える。その時、母から意外な一言が…。フィリピンに渡って7年。島の人たちの暮らしのため、地元に根を張り自分の信じる生き方を貫く聖子さんへ、日本の母から預かった届け物をぐっさんが手渡す。母が今、娘へ伝える想いとは。