毎年12月1日の行なわれる「新語流行語大賞」。去年(2005年)初めて、その表彰式を取材した。というのも、この「流行語大賞」というのは実は『現代用語の基礎知識』を出している自由国民社が主催しているのである。去年から私も『現代用語——』の「執筆者の一人」(たった5ページだけど)になったので、招待状をもらって取材がてら行ってみたというわけ。逮捕される前の生・ホリエモンや、レイザーラモンHGを見ちゃいました・・・・って、ミーハーか!でもなかなか楽しかったですね。
それでこの本は、そういった「流行語大賞」の歴史を振り返りながら、世相を読み解くという新書。明治維新後の最初の流行語は「御一新」だったとか、実は「戦後」という言葉も流行語だったとか、流行語の意外な裏面も見られる。著者は、博報堂勤務で第1回の流行語大賞の立ち上げに参画、以来23年間運営に関ってきたという1937年生まれの方。
そうそう、新村出の「日本一」と「日本晴れ」という言葉に関する論文を読んでいたら、「日本一」は室町時代の「流行語」だったと書いてあってビックリした。平安時代や鎌倉時代の「流行語大賞」を、今からさかのぼって決定するのも、面白いかもしれないな。 |
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