ヘッダー Space『ショージ君の養生訓』
(東海林さだお、文藝春秋
:2005、11、15)
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「東海林さだお」は、1937年生まれの今年69歳だが、永遠の若者である。
ショージ君の世界は昭和40年代で止まっているように感じる。そういう意味では、東海林さだおは間違いなく「天才」である。
この本に収められている物は、これまでに書いた健康に関係したエッセイである。
「はじめに」で書かれている「男は黙ってニンニク注射」は、「2005年11月」に書かれたものだが、このタイトルの「男は黙って○○」というのは、間違いなく、
「男は黙ってサッポロビール」
という三船敏郎が出演していた昭和40年代のコマーシャルのセリフである。こんなところにも東海林さだおが「昭和40年代で時計が止まっている、若い」という片鱗が見える。
そして、「即席ドック入院日記『ショージ君のぐうたら旅行』」はなんと「1977年」に書かれたものである。当時、東海林さだおは40歳になるかならないか。驚くべきは、この1977年の文章と2005年の文章の間に、時代の差を感じさせないところである。
69歳にもなってこんなにのんびりとしたホンワカした文章が書けるというのは、やはり東海林さだおは「天才」であろう。


★★★★

(2006、11、28読了)

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