ヘッダー Space『新書365冊』
(宮崎哲弥、朝日新書:2006、10、30)
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帯に「ミヤザキさん読みすぎです」とあるとおり、すごいですね、どうも。以前、週刊誌に、東京から大阪への移動の新幹線の中で、新書を2冊とか3冊とか(もっとだっけ?)何冊も読み切ると書かれていたけど、本当なんですね。毎日7冊読んだという故・米原万里さんもすごいけど。
ここでは「教養」「哲学・論理学・数学」「政治・国際問題」「歴史・文学・ことば」「メディア」「宗教」など、15章に分類されたさまざまな分野の新書を紹介し、
「Best」「Better」
に選ばれたものには詳しめの書評が、それに次ぐぐらいの
「まあ、余裕があれば読んだら・・・」
というものは
「More」
として「ひとことコメント」が付けられている。
でも、一番おもしろいのは第16章の「問題な新書」。これは「Worst」に分類された新書29冊が紹介されている。
その中には香山リカの『<私>の愛国心』が挙げられていて、
「政治学や政治史、法学や言語史についての無識は覆い難い」
とケチョンケチョン。でも、香山リカと宮崎は、日本テレビの朝のワイドショー「スッキリ!」で、ゲストコメンテーターとして「同じ曜日に出演」している。とすると、これは「できレース」的なけなし方なのか?それとも嫌々、隣の席に座ってテレビに出ているのか?興味深いところである。
全体的には「ふーん、この本は宮崎さんも薦めているので読んでみよう」と思ったが、難しい漢語を使いすぎ。わざとだと思うけど。「これぐらいの言葉が分らない奴には読んで欲しくない!」ということなのだろうか?
最新の『週刊文春』の自分のコラムで、この本の売れ行きが好調で、3刷が決まった事を聞いたということを書いていたが、その反応が「フーン」。自分でも意外ということなのだろうか?


★★★

(2006、11、21読了)

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