著者は、あの故・米原万里が「シモネッタ」と名付けた(と言うか、自分のあだ名を進呈した)イタリア語通訳の第一人者。書名の「パーネ・アモーレ」とは、もちろんイタリア語で、戦後作られたイタリア映画『パーネ、アモーレ、ファンタジア』(邦題『パンと恋と夢』)から取ったと、「はじめに」に書いてあります。人間の本能に属する2つを主題に展開されるこのエッセイは、痛快であります。著者が下ネタ好きなのでニックネームが「シモネッタ」なのだが、著者はこのほかにもう一つ、英語名のニックネームを持つ。その名は「サラ」。パーティなどで通訳をこなしつつも、決して「皿」を放離さないところから付いた名だという。それを考えると、「パーネ、アモーレ」という本書のタイトルは、大変納得の行くものだと思う。
まーね、とにかくおもしろいから、読んでみて!5つ星!
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