最近「うつ病」の人が増えているそうだ。教師の中でもうつ病で休職している人が多いらしい。それに対して「そんなヤツが教師なんかやるな!」などとテレビで言うコメンテーターがいたりして、顰蹙を買っている。
「うつ」に対する情報をしっかりと理解することで、そういった偏見をとく助けになれば・・・そう思って本書を読んだ。
周りから見てはっきりと「病気」とは分りにくいだけに誤解を受けやすいこと、一度治ったと思っても再発することもあること、真面目な人がかかりやすいこと、リスト・カットを繰り返す女性は多いが、それで死に至ることは少ないことなど、著者は臨床の医師として日頃「うつ」の患者さんと付き合っているだけに、具体的な話を読むことができ、勉強になった。「うつ」は誰にでも起こり現代の病気なんだと、意識を新たにした。
(その後本屋さんに行ったら、同じ著者がこの本以外にも、精神の病気に関する新書を光文社新書から出しているのに気づいた。)
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