ボクシングはそれほど好きと言うわけではないのだが、ボクシングの映画や物語は好きだ。「ロッキー」しかり、「レイジング・ブル」しかり、「どついたるねん」しかり、「ミリオンダラー・ベイビー」しかり。「レイジング・ブル」の冒頭に使われている音楽「カバレリア・ルスティカーナ」は何度聴いてもウットリするぐらい、好きだ。
この本は、「世界チャンピオン」という頂点を極めながら、その後の人生は光を浴び続けることなく、それどころか闇に沈んでしまったボクサーたちの様子を丹念に追ったもの。
ホセ・トーレス、マイク・タイソン、アイラン・バークレー、ティム・ウィザースプーン、ジョージ・フォアマン。それほどボクシングに詳しくない私でも、この中の3人は知っている。今は伝道師をしているジョージ・フォアマンのすごさを改めて知り、マイク・タイソンの人間臭さを改めて知った。世界一という光を浴びた後、長い人生がある。そう、60億の男・松坂大輔にも・・・。そうなんだよな。しっかりと見つめて生きたいと思う。
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