『負け犬の遠吠え』ですっかり有名になった酒井順子。その後読んだ本は、あんまりおもしろくなかったが、この本はおもしろかった。
酒井があこがれる「京都」と、生まれ育った「東京」を対比させ、いいところ悪いところを紹介する、その視点がおもしろい。また、本の装丁も、「洛中洛外図」のパロディのような感じのポップなタッチで、東京と京都を収めており、なかなかよい!
そして本の「中身」だが、丁寧な文体の中にしばしば登場するおもしろい表現が、読んでいて「ハッ!」とさせられる。たとえば、「ポンチな発想」「キョドリながら」「アウェイ感覚」「東京資本」「ピンポンバー」「日本人のチンコロおねえちゃん」などなど。なかなかやなあ、と感じました。
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