ヘッダー Space『若者はなぜ3年で辞めるのか?
〜年功序列が奪う日本の未来』
(城 繁幸、光文社新書:2006、9、20)
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これも「下流喰い」と同じく、本来なら「年功序列が奪う日本の未来」がメインのタイトルになって、サブタイトルが「若者はなぜ3年で辞めるのか?」になるところだろうが、逆の方が興味を惹かれるのも事実。もうだいぶ、このネーミング法も飽きたけど。
本書の第4章の「年功序列の光と影」にあるように、「年功序列」は右肩上がりの経済下においては機能したが、低成長、もしくは右肩下がりの社会の中では機能しないという。つまりはここ数年問題になった「年金制度」と同じ構造を持っているということを、キチッと書いてある。そして、こういった考え方は「昭和的価値観」なのだと断罪している。
これからの生き方はどうすればいいのか?価値の基準を「10年後の自分はどうなっているか」を見据えた上で「働く理由を取り戻していく」ことに置く、というやや抽象的なまとめ方になっているが、サブタイトル「年功序列が奪う日本の未来」に関してはよくわかった一冊。


★★★

(2006、10、5読了)

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