著者は1957年生まれで駿河台大学教授だが、どうもこの本は、1970年代の素晴らしい(西)ドイツサッカーと、その西ドイツチームを率いた監督・ヘルムート・シェーンをこよなく愛する著者の趣味の集大成といった感じである。
しかしここまで詳しく書けるなんてすごい!私も著者とほぼ同世代(4つ下)で、この本の口絵グラビアに代表のカラー写真が載っている、1974年の西ドイツワールドカップから、世界のサッカーとワールドカップにとりつかれたので、特に1974年の大会のあたりは、真っ先に読んだ!うーん、満悦。
本書には、著者がそういった西ドイツの名選手や名監督と2ショットで撮った写真が誇らしげに出てくるが、そこに映っている著者の風貌は、50代後半と言ってもおかしくないぐらいの風格がある。(著者は1957年生まれと書いてあるので、今年49歳のはずだが。)ただ、135ページに載っているラインハルト・リブダ選手と撮った写真(1978年、とある)に映った著者は・・・え!?若い!!若すぎる!笑みを浮かべた好青年である。とても同一人物とは思えないくらい。28年前にドイツサッカー好きだった著者が、その後の28年、一体どんな人生を送ったのであろうか?この一枚は異彩を放っている。サッカーを追い続けた一人の男の物語でも、ある。大修館書店から出ているというのも、シブイ。
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