今年5月に出て、すぐに購入したものの、ちょっと読みづらそうだなあと思って読んでなかった。夏休みを機に、読みました。日本語を、時代を追ってその特徴について書いてあります。
奈良時代=漢字にめぐりあう、平安時代=文章をこころみる、鎌倉・室町時代=うつりゆく古代語、江戸時代=近代語のいぶき、明治時代以後=言文一致をもとめる、というふうに、第一章から第五章まで繋がっていく。まさに「日本語の歴史」。
これを見ると、やはり江戸時代に、今の日本語の基礎部分が、かなり形作られたのだなあと思う。「言文一致」は、明治以降一直線に進んできたのかと思っていたが、実は何度も挫折していたということも、よく分った。
著者の山口仲美さんと言えば、擬態語の研究で有名だが、こういった「やさしい日本語の教科書」のような本もなかなか良いな、と思った。 |
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