第一部が「マンガ評論の歴史」、第二部が「現代マンガ慨史」、そして第三部が「作家論・作品論」で、現代を代表すると呉が判断した漫画家とその作品について、具体的に論じていく。この第三部が一番おもしろそうなので、そこから読んでいった。
取り上げられた漫画家は、手塚治虫、山上たつひこ、楳図かずお、白土三平、水木しげる、藤子不二雄、谷岡ヤスジ、ちばてつや、中沢啓治、花輪和一、ひさうちみちお、蛭子能収、近藤ようこ、小林よしのり、諸星大二郎、はるき悦巳、いしかわじゅん、大友克洋、いがらしみきお、畑中 純の20人。驚いたことに(?)私はこれらの漫画家の漫画を、ほとんど読んだことがある。まったく読んでいないのは諸星大二郎だけである。
作家の名前に覚えはないが、その作品を見て、
「あ、読んだことがある(でもあまり好きじゃない)」
と思ったのは、花輪和一と畑中 純であった。結構、マンガ通じゃん、俺。
他にも好きなマンガはあるが、4コママンガ家として「いしいひさいち」も論じて欲しかったな。結構「オタク」な本です。でも、ということは「おもしろい本」なのです、好きな人にとっては。 |
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