毎日のようにお世話になっている、インターネットの検索エンジン「グーグル」。便利なんだよねえ。もう、これがなかった時代のことなど考えられないほど。
そのグーグルの、便利さの陰に隠れている特質とは何か?常日頃、
「便利さと安全性は反比例する」
と訴えている私の言葉にウソはないのか?本の帯には、
「Google 破壊者か、全能の神か」
とある。
第1章はちょっと難しい感じだが、第2章で書かれた、小さな駐車場経営者がネットを使って商売を拡げていく様子の実例は、「プロジェクトX」みたいなおもしろさがある。ぐいぐい引き込まれて、検索エンジンの持つ力をまざまざと見せ付けられる。
しかし、本当にスゴイ(コワイ)のはその陰にある。知らず知らずの間に「全てを支配して」いき、短期間に「巨大な権力」となったグーグルである。今日(6月16日)の朝日新聞の特集記事「グーグル革命 世界を覆う」では、そういった権力の行使を、
「情報覇権」
と呼んでいます。特集記事では、『ウェブ進化論』の著者・梅田望夫氏が「対抗できるライバルを育てよ」と述べ、また取材に当たった志村 亮記者が「脅威論だけではダメ」と、グーグル社員の「技術の進化が世界をよくすると真剣に信じている」姿勢を評価している。
「ユビキタス」という言葉の意味は「どこでもコンピューター」だとも言われるが、本来の意味は「神の遍在」である。ネットはそして検索エンジンは、その会社(グーグル)は「神」なのか?今、我々が問われているのは、そういったことかもしれないのである。
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