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『国語の底力〜知を開き 情を養う』
(塩田経央、産経新聞社:2006、4、6)
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著者は、産経新聞の前・校閲部長で現在は特別記者・論説委員というえらい方。新聞用語懇談会でご一緒したことがある。そのよしみで、最新著書を贈っていただいた。ありがとうございます。
その用語懇談会の懇親会の席で、石井式の漢字教育の話を少し伺ったことがあったが、この本にはその石井式漢字教育の様子をつぶさに記してある。ただ、惜しむらくはそういった教育を受けた幼稚園児が、大きくなってどのようになったのか、小さい時に覚えた漢字は忘れないでちゃんと覚えているのか、そのあたりがわからない。追跡調査が欲しいと思った。
後半に出てくる、常用漢字表の見直しに関する塩原さんの意見には賛成である。ワープロ時代で、「書けないけど読める漢字」が増えている時代に、25年前と同じ基準で常用漢字を選んでも、あまり意味がなくなってしまうのではないだろうか。文部科学省の文化審議会国語分科会(以前の国語審議会)での討議では、そういったことを踏まえて常用漢字の改訂に臨んで欲しいと思う。

★★★
(2006、4、27読了)
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