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『なぜ「耐震偽装問題」は起きるのか』
(長嶋修、講談社+α新書:2005、12、26)
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帯に「緊急出版」と書いてあったので、「これは急いで読まないと!」と、買ってからすぐに喫茶店に入って読んだら、30分で読めました。緊急読破。これなら立ち読みでよかったのでは・・・と思わないでもないですが。
著者は「不動産の達人・株式会社さくら事務所 取締役会長」ということで、不動産コンサルタント。
この本では、最終的な「真犯人」は、こういったマンションやホテルを建てさせるように業者を追い込んだ「あなた」=消費者だと指摘。確かに社会の流れとしてはそれはそうかもしれないし、みんなわかっているのに目を瞑って誰も言わないかもしれないけど、関係者とも言うべき不動産コンサルタントが言うと、信憑性に「?」が付くのではないか。「おまえが言うな!」と言われませんかね。
先日新聞に、「日本には構造設計を担当する一級建築士は、たったの4%ぐらいしかいない」と書いてありました。ヨーロッパでは、構造設計を担当する建築士が一番権威があるのに、日本ではデザインを担当する建築士の方が主導権を握っていると。たしかに「安全」は大前提です。それなくしてデザインもへったくれもありません。しかもそれはシロウトにはわかりにくい。だからと言って手を抜くなんて、玄人の風上にも置けないのは言うまでもないことですね。

★★
(2006、1、9読了)
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