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『乱世を生きる〜
市場原理は嘘かもしれない』
(橋本治、集英社新書:2005、11、21)
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橋本治の文章は、慣れないとうっとうしい。回りくどいからだ。この本も、途中で何度投げ出そうと思ったか知れない。本を読む時に「最低でも100ページまでは我慢して読む。そうすると、おもしろくなってくることがあるから」と思っているのですが、この本は100ページを過ぎても一向におもしろくならない。もう止めようかな・・・と思った139ページ「スーパーマーケットと日本経済」から、俄然おもしろくなった。ちょうどそのあたり読んで「そうだったのか!」と思っていた頃に、セブンイレブンとイトーヨーカドーのグループ「セブン&アイ・ホールディングス」が西武百貨店・そごうを傘下に持つ「ミレニアム・リテイリング」のグループの株を取得して、「統合」の方向に進むというニュースが流れた。橋本治の言っていることが、実際の形として、あまりにもズバリのタイミングで現れたのでビックリした。
この人は、世俗から少し離れたところから見ていて、世の中の流れが見えている人なのだなと感じたのだった。

★★★
(2005、12、28読了)
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