• ■6月21日
  • ■6月21日

  • 2005.06.21

 27日の「ブラック・ジャック」は「空からの侵略者」を放送するよ。主人公のサトルは周りの人が宇宙人に見えて、お母さんまで宇宙人の手先になったと思ってしまうんだよね。僕も小さい頃は宇宙人の存在を信じていたかも…。雑誌の怪奇特集を楽しく読んでいたからね。原作が描かれた30年以上前は、そんな怪奇モノの宝庫みたいな時代だったんだ。その怪奇モノをおもしろい漫画にしてしまうなんて、さすが手塚治虫先生。

 この作品は、純粋な子供なら誰もが経験した不安感みたいなものを描いているんだけど、僕も子供の頃に日野日出志さんの漫画の中で台所に立つお母さんの切っている大根が腕に見えるシーンがあって、実際に自分のお母さんを見るのがドキドキだった記憶があった。他にも、梅図かずおさんの怪奇漫画とかを見て、夜のトイレが怖かったり、いろいろ影響されたことがあったよ。でも今では笑い話のようなこんな経験も決して悪いことじゃないと思うね。どんなことにしたって想像力を働かせることは心の教育上、正しい気がするんだ。今の小、中学生は今回の作品を見てどう思うのか、僕も気になるから、ぜひ感想を聞かせて欲しいなぁ。

 話は変わるけど、キリコらが登場する新しいオープニングの評判がすごく良いんだ。パターンは全部で4つ用意されていて、今後は余裕があればパターンを増やしていこうと考えているからお楽しみに。エンディングのカルテNGも好評で、このコーナーだけ見ている人もいるみたいだけど、できれば最初から番組を楽しんでほしいね。

 一方の「名探偵コナン」は「不思議な天使の館(後編)」。大成功を収めた人でも、孤独のうちに死んでいくのは寂しいと印象づける作品だね。舞台となる山奥に建てられた「天使の館」は牛がモチーフになったすごい建物だから、少年探偵団と一緒に歩いて謎を解いているスリルを味わって欲しいね。そして、同級生のためにがんばる少年探偵団の姿は、みんなも共感できるはず。家族や仲間のためなら底力が出せるってことがあるよね。この作品では、そんな家族や仲間の大切さが描かれているんだ。「ブラック・ジャック」は家族や仲間が信用できずに孤独になってしまう内容だけど、どちらも家族や仲間の大切さを描いている点では同じ。2作品を通して見て、それを感じ取ってくれるとうれしいなぁ。