• 現在の餘部鉄橋
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  • 2009.07.09

 7月11日土曜よる6時からの「名探偵コナン」はTVオリジナル「毛利小五郎探偵廃業の日(前編)」を放送するよ。これはユニークミステリーでお馴染みの脚本家、扇澤延男さんが書き下ろした前後編の作品。なんだか、すごくショッキングなタイトルですよね、ついにその日が来ちゃったか的な。冒頭からちょっとオカシナ依頼をするおばちゃんが出てきたり、小五郎が不吉な夢を見たりと何か起きそうな予感な展開。みなさんご存知のように小五郎はトンチンカンな推理を繰り返しているけど、コナンのフォローによって何とか、じゃなくてものすごい名探偵になってるよね。でも今回はついにそれが自分の首を絞める結果を招いてしまうことになる。

 この辺は今回結構ディテールがしっかりしてて、冗談じゃないマジな空気がただよっているのよ。要するに小五郎の間違った推理によって被害者が出てしまい、その責任をとって探偵を廃業しなければならない状況まで追い詰められてしまうってわけ。そういえば劇場最新作「名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)」ではコナンが不吉な夢を見てエライ目に遭うけど、今回は小五郎の番。

 さあ娘の蘭は探偵を辞める覚悟の小五郎をどうやって勇気づけるか、そして小五郎はどーゆー風に巻き返し、コナンは小五郎をどうやって助けていくのかはすっごく見所。久々に蘭のお母さんの妃英理も登場するんだ。とにかくハードボイルド的に追い詰められていく小五郎にも注目して下さい。ミステリーとしても素晴らしい作品なので、推理好きの人は犯人が誰かもしっかり考えて楽しんで下さいね。今回の前後編は一緒にアフレコしたので、出番が多かった小五郎役の神谷 明さんは特に大変だったと思います。役者のみなさん、長時間にわたるアフレコ作業、本当にお疲れ様でした。

 「名探偵コナン」の放送終了から12時間半後、12日日曜あさ7時からの「ヤッターマン」は「その名もヤッタードラゴンなり!だコロン!」を放送するよ。今回から新しいヤッターメカが仲間入りするんだけど、ガンちゃんが作り上げるってワケじゃなくてね。異次元の世界で遭遇するのが新しい仲間のヤッタードラゴンなんだ。ヤッタードラゴンは声がでかいキャラクター。さて、例の如く山寺宏一さんはどんな風にこのキャラクターを料理して声を吹き込むのか。オンエアを楽しみに待っていて下さい。

 次は8月22日公開の劇場版アニメ「ヤッターマン 新ヤッターメカ大集合!オモチャの国で大決戦だコロン!」の最新ニュース。先週は音楽の山本正之さんと電話でも打ち合わせをしました。みんなが待ち望むビックリするような音楽も作っていきます!映画の最新情報は「ヤッターマン」オンエアでも週変りで毎回流していますよ。毎回いろいろ変わっていますので、よく注意すると美味しい情報があるんです。本編同様そちらの方もしっかりチェックして下さいね。

 そんな情報と共にみなさんに注目して欲しいのが最後の最後、30秒のオマケコーナー。ネエトンのギャル語講座やヤッタージンベエの感動コーナーなど、各キャラクターが生き生きと話し笑わせてくれて大人気。番組の最初からシリーズ構成やシナリオを担当してくれてる本田さんの力作でもあります。これからも「ヤッターマン」「名探偵コナン」ともども番組の最後までちゃんと見て下さいね。

 もうすぐ夏休みですね。この日記でもお伝えしてるJR西日本「名探偵コナン 城崎温泉・出石ミステリーツアー」にこれからお出かけするぞ、という方もいらっしゃると思います。メインの謎解きに必要な場所はもちろんちゃんとまわって欲しいのですが、意外な穴場?なのが餘部(余部とも書きます)鉄橋。鉄道関係方面が好きな通称“てっちゃん”にとってはいわゆる聖地な場所です。コナンのミステリーツアーブックにも、城崎温泉の近くにある、という紹介しかされてませんが、下り山陰本線が鎧駅という面白い名前の駅を過ぎ、トンネルを抜けたら突然の高さ40mの餘部鉄橋になり、渡りきったところにあるのが餘部駅。冒頭の写真は先週撮影してきたものです。

 コナンのシナリオにも結局関係しないのでロケハンのときは行かなかったのですが、明治末期にできたという赤い鉄橋が、2010年には取り壊されてしまうだろうと聞いてどうしても見ておきたくなり行ってきました。昭和61年末に強風で不幸な事故も起きてしまい、時代のながれもあって、赤い鉄橋から白いコンクリート橋に変身してしまうのは免れることのできないことなのかもしれません。でも実際に鉄橋の下から見上げると100年近い歴史をもつ日本人の建築遺産をなんとかできないのか、という想いは残ります。

 約40mの高さにある餘部の駅に下から行く方法は完全に徒歩しかありません。途中の階段から直に赤い鉄骨に触れられる場所もあり、幾重にも塗られたであろう朱色のペンキに、果てしない人間の知恵と労力を感じます。本来の赤い架橋の向こうにありながら、建設中の次代をになう四角い大きな柱も強い存在感を主張してます。強い日差しに汗をかきながらも時間を忘れ登り切り、眼下に望む餘部の町並みや海にも風土的味わいを感じます。プラットホームのみの駅、踏切から鉄橋方面にまっすぐに伸びる線路など、近い将来の風景の変身に想いをはせ、なぜか妙なミステリー感覚に襲われてしまいました。この時期に行けて良かった。コナンミステリーツアーにご参加のみなさん、もし時間があれば城崎温泉から電車で約1時間弱、人間の産業遺産とも言うべき鉄橋に足を伸ばされてはいかがでしょうか。

 編成局アニメ事業部の始動に伴い、会社で席の移動がありました。住み慣れた座席が変更になり、新たにアニメ事業部のシマへデスクの引っ越し。なんとなくデジャブ感が…と思ったら、学生の時のクラスの席変えの気分かな。大人なので仕事関係の荷物が多くて大変だけど、とにかく大きく気分の切り替えにはなります。関係会社の期待も大きいのか、先週に引き続きお祝い祝電や芸能界的胡蝶蘭を重ねていただいてます。ビーイング様も本当にありがとうございました。

 新規事業部のメンバーは大熊部長と永井、北田、斎藤、米倉にデスク大塚、それに兼任の乙部も入れた計8人。このチームで頑張って魅力あふれるパワフルなアニメを作っていきたいと思います。どうかこれからも読売テレビ発のテレビアニメーションをよろしくお願いいたします!