• 天空の難破船アフレコ
  • 天空の難破船アフレコ

  • 2010.03.18

 いやーなんだか感激です。この日記が数えること300回を迎えることができました。いろいろカタチを変えながらもここまで来ることができたのは、番組を支えてくれるスタッフやHPのスタッフ、そして番組を応援してくれているみなさまのおかげです。本当にありがとうございました!これからも制作者としてなるべくナマな気持ちをお届けするようにがんばっていきますので、スワッチ日記をアニメルームを、そしてYTVHPをご愛顧いただきますようよろしくお願いいたします。

 冒頭の写真は2週前にお話した、日本アカデミー賞優秀アニメーション賞受賞お祝いパーティー会場での山本監督(右)と脚本の古内さんです。この2ショットは確か昨年もこの日記でお届けしていますね。さてそれでは映画「天空の難破船」のアフレコがありましたので、日記300回記念として?その様子をお伝えしますね。

 朝10時から始まるアフレコに対して、僕が当日1番乗り!を目指して、偶然駅で会ったAPUの音響監督助手・浦上慶子さんとスタジオ入りしたのは朝9時15分。でもYTV北田Pに先を越されてて若干の悔しさを秘めつつ、朝のあいさつで役者さんを迎え入れていって時間どおりに全員集合。今回は50名近い役者さんたちが集結、いつもは結構広く見えるスタジオが人であふれます。

 アフレコは全編を10ロールのパートに分け、1ロールづつ(平均10分くらい)進行していきます。役者のみなさんにはあらかじめ渡されているビデオ素材でリハーサルをしてきてもらっているので、その後出てきた変更点などを伝えたあとはすぐさま本テス(本番テストのこと、ちゃんとテープは回っています)、本番と収録していきます。

 第1ロールが終わったのが12時04分、このペースでいけば20時間かかることになります。えーっ、それじゃあ次の日の朝になっちゃう、それは無理だし無茶。しかしあせっても仕方ありません。本テスが終わるたびに浦上靖夫音響監督は山本監督や各パートを担当する演出、そして僕らプロデューサーたちと、打ち合わせやチェックを繰り返しながら粛々と進めていきます。

 お昼は短い時間でさくっとシューマイ弁当、役者さんたちもロビーやスタジオで食べることができず、階段や廊下などで座って食べてます。天気がよければ屋上で、という手もあるのですが残念ながらこの日は冷たい雨。出番が無いロールではロビーでみんな待機、そこに大勢のわれわれスタッフも混じり、歩くスペースも無いような状態でアフレコの時間は過ぎていきます。

 「夕食のお弁当は来ているのですが、先行っちゃいましょうか」浦上さんの提案にみんなの意思も一致して、最後の3ロールは見事なスピードで進みました。結局最後の目暮警部の直しが終了してスタジオの内外に拍手が起きたのが22時2分。見事に12時間かかった映画のアフレコは、この映画の手ごたえを感じさせるのに充分なものでした。

 とにかくみんなのテンションが上がったままで、簡単な打ち上げをスタジオ近くのお店Wで実行。そんな時間にもかかわらず30名以上が参加してくれます。座長・高山さんの音頭で気持ちよく乾杯、この一瞬ですべてが報われる感じになります。本当にお疲れ様でした。日付も変わり最後の6人になってもまだワインのオーダーをしていたのはどなたでしたっけ。

 さて今回のゲスト声優、大橋のぞみちゃんと優木まおみさんのアフレコは別日に行なわれました。とにかく超がつくコナンファンの二人は、事前の勉強もすごくしっかりしてきてくれて見事な出来ばえ。特にのぞみちゃんは、今回初登場、和葉の親戚の子・川口聡役。平次と行動するコナン君くらいのちょっと賢い男の子役を完璧にこなします。監督からも思わずうまい!と声がかかるほど。このお二人に関してはこれからいろんなところでこの映画のパブリシティに登場していただく事になります。この日記でもどんどん新たな情報をお伝えしていきますね。