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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民52人目
- 2010.08.05
今週は「名探偵コナン」灰原哀役・声優の林原めぐみさんです。あのニヒルな(死語?)スタイルを見事に演技する林原さんをここではいつものようにメグさんと呼ばせてもらいます。
メグさんと初めて会ったのは「シティーハンター3」の時でしょうか。当時渋谷にあったAPUスタジオの扉の外で、たしか神谷明さんに紹介してもらった記憶があります。20年も前のその印象は背筋がピンとはって、近づいたらヤケドするわよ的なムードがあったように思います。
実際メグさんの活躍は目を見張るものがあります。声優の演技としてはもちろんですが、歌唱の方も前人未踏の記録ラッシュ!オリコンにメグさんの名前を見ない週がないようなヒット曲連発アーチストなのは有名です。でもスタジオで一緒にいてもメグさんが歌手という気が全くしません。ラジオなどで聞く歌声はいつものメグさんで、スタジオでの声の演技もいつものメグさん、なのに歌ってる姿が想像できない。歌での露出が少ないこともあるでしょうが、やはり本人が見事にそのスタンスを分けているからでしょう。
灰原哀、というキャラクターはまさにそんな基盤に立っているといえるでしょう。身体がちぢんでしまったという、主人公・江戸川コナンと同じ境遇でありながら、コナンより1枚も2枚も重い過去を背負ってます。世界をひっくり返すような薬を開発できる才能に恵まれながら、その才能がゆえに組織にきつい運命を課せられてしまう。やっとたどりついたのが阿笠博士であり少年探偵団たちだけど、自分の行動一つで仲間たちの命もわからない状態が続く…。
こんな宿命をにおわせながら演技できる役者はそうはいません。感情を抑えながらも3次元的奥行きを感じさせる演技そのものがまさに天才であり、メグさんならではのものですよね。誰もが知る他の超有名なキャラクターの演技も納得しますが、哀ちゃんはかなり特別に思えてます。最近は黒ずくめの組織以外のエピソードなら、笑顔も出せるようになってずいぶん楽になった、そうです。そんなメグさんに、たまにコナン君に言うように言って欲しいですね「ヤケドするわよ」って。会うたびにいつも言われちゃ困りますケド。
この欄でカナダ人のHIMEKAさんを紹介しましたが、彼女と出会うきっかけは彼女がメグさんの大ファンだったことです。メグさんの演じる日本語は明らかに国境を越えて世界の若者たちに届いています。もちろん彼女に限ったことではありませんが、いくつものビッグタイトル作品を担うメグさんがその最先鋒であることは間違いありません。どうかこれからも主人公・江戸川コナンをオモテからもウラからもサポートしながら、スケールでっかく「名探偵コナン」そのもので世界制覇を目指していきましょうね!