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『アニ民297人目』小学館集英社プロダクションの小沼俊さん
- 2017.03.23
今週のアニ民は小学館集英社プロダクション(=小プロ)の小沼俊さんです。劇場版「名探偵コナン」ではマーチャンダイズ・ディレクターとクレジットされてる小沼さん、実はホントに多彩な仕事をしてくれてるんです。今回はそんな小沼さんを紹介させてもらいますね。
小沼さんのメインの仕事は「名探偵コナン」の商品化窓口。でも一口に商品化って言っても今はいろんなジャンルがあり、それぞれに対応も違ってくるので本当に大変です。まずは普通のコナングッズなどの開発ですが、普通のレギュラーグッズはもちろん、最近のUSJグッズなどの特定タイアップに対応する仕事。これは原作・青山先生の意向を小学館・少年サンデー編集部を通してひとつひとつ確認をしながら、作品世界を大切にして版権許可をしていく作業です。「名探偵コナン」のキャラクターでビジネスをしたいという業者のメリットと、作品そのもののメリットのバランス。これは実はとても難しいことなのです。
ちなみに今現在の「から紅の恋歌」絡みで小沼さんフィルターを通過して実現している、もしくは予定されてるタイアップ案件を一部列挙してみましょう。担当企業名をあげますね。(敬称略ですみません。)ユニバーサルスタジオジャパン・ムービック・ゼロジーアクト・セガインタラクティブ・バンプレスト・サンクレスト・ハート・エポック社・ブランネージュ・日本テレビサービス・ベネリック・KADOKAWA・くら寿司・第一興商・JR東日本・セブンイレブン…。実はまだまだあるのです。あ、コナンカフェ2017なんて各地での開催ですが、それぞれしっかりと監修もされてたりします。おかげさまで良いタイアップの嵐ですが、小沼さんたち、本当にご苦労様であります。
そんな小沼さんは新潟県新発田市の出身。ご両親が教師だったこともあり、横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程を卒業。と言っても普通に教師を目指す勉強とは少し違う感じ、子供に夢を与える教育を考えていたそうです。そして就活。小プロという会社は3回前の有馬さんの時にも書きましたが、教育というジャンルにすこぶるチカラを入れているのです。それを知って小プロのドアを叩き見事入社。そして5年目からコナンチームに参加、その有馬さんの後任・山田成彦さんの指導を受けながら今に至ります。ちなみにボクはその様子と成長をヨコでずっと見てきていることになります。
そしてボクが小沼さんにお願いする案件は、イベント関係が多いかな。声優さんが参加するのはもちろん、劇場版パブリシティを兼ねてスタッフとして呼ばれてお話をする時も、告知ポスターなどに使うコナン画像などの了解をとったりします。最近多い音楽イベントもキャラクターなど映像使用許可の窓口も小沼さん。すべては原作者や版権者の権利を守り、なおかつ作品世界を丁寧に拡大すべくしていく判断をしていく作業なのです。
と言うわけで、今は名探偵コナン案件も飛躍的に増えて、小プロさんとしては4人のチームで映画周りやTVシリーズ周りに取り組んでくれてるんです。もちろん小沼さんはそのリーダーとして日々届けられる新たな案件にも目を通し、さらに作品を支える柱を構築してるわけです。毎日のその作業の積み重ねが、ファンのみなさまに届けられるコナンプロジェクト全体を彩っていく。どうかこれからも大きく楽しいコナンワールドを、スタッフやファンのみなさまと一緒に作り上げていって下さいね〜。