• 『アニメ村のステキな住民たち』アニ民71人目
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  • 2010.12.16

 今週は声優・古川登志夫さんです。

 冒頭で説明した放送600回を迎える、今年最後の前後編「河童が見た夢」で堂々と警察側捜査のメインをつとめるのが群馬県警山村警部。軽妙だけど頼りないちょっとへんてこな警部を演じる古川さんと初めてお会いしたのは、やはり1998年「名探偵コナン」で山村刑事が登場した時でした。

 えっ、このベテランの古川さんにそれまで会ってないの?って自分につっこみを入れたいところですが、どうも記憶をたどると事実なんですね。でも神谷明さんとは「うる星やつら」などライバル関係を演じることが多かったり、有名な「スラップスティック」という声優バンドで一緒に活躍されたそうで、神谷さんとよく行動を共にしてた僕はどこかでご挨拶はしてるのでしょう、おそらく飲み会?コナンの時も初対面という印象は全くありませんでしたから。そのころ「金田一少年の事件簿」でも何度かお世話になってましたよね。

 「スラップスティック」は僕が上京した年あたりで活動を休止しています。ちょっとウィキペディアで調べてみると[1977年〜86年に活動した人気声優5人によって結成されたバンド、数々の歌番組で歌を披露。メンバーは野島昭生さん・故曽我部和恭さん・古谷徹さん・神谷明さん・そして古川さん。他にも一時的に三ツ矢雄二さんや故鈴置洋孝さんらも参加してました。]すごーいメンバー全員知ってる!うーん、このバンドの演奏をこの目で直接見られなかったことはホント残念です。

 先日、夕方のNHK番組で古川さんのことを放送してました。内容は古川さんの青春時代が中心で上京する時のお話やお母さんのお話など。妙にドキュメンタリー的な内容にドキドキしながら見ましたが、TVカメラの前で地元の友人たちと会話してる古川さんは、僕らの前にいる古川さんよりちょっと若いような気がしました。自分の思い出をテーマに語る今の古川さん自身が青春真っ只中のようにも見えます。

 それにしてもこんなに実績がありトップに立つ人なのに、一緒にいて気が抜けるというか気楽に過ごせてしまえるのは古川さんをおいていないでしょうね。毎週のアフレコ日にコナンのキャステイングを確認する際「あ、今日は山村が出てる」って思うと、なんだか古川さんに会えるってワクワクしちゃいます。

 お酒に弱い古川さん、600回の収録のあとの“スタッフお祝い打ち上げパーティー”では、ほとんど飲めないワインをぼくと一緒に1グラス楽しんでくれました。そういえば、あまり数多くないコナンアフレコ出演の後はほとんどスタッフに付き合ってくれます。そしてそんな時にも必ずお迎えしてくれるのが奥さんの声優・柿沼紫乃さん。その夫唱婦随(逆もありえるけど)ぶりにはかくありたいもの、と感動さえ覚えます。

 ラムちゃんとやんちゃに遊んでいた諸星あたるが、ドラゴンボールのピッコロを経て、どーゆーわけか群馬県警で刑事から警部へ昇進し、作品内でたまにおばあちゃん孝行?しちゃう山村ミサオとなって大活躍!今回もコナンにプシュッとされて、小五郎の立ち位置をジワジワおびやかす成長しないダメダメなキャラは、主人公コナンをしてなかなか憎めないものとなっているようです。古川さん、どうかこれからも身体にだけは気をつけて、その厚みのある軽妙面白キャラクターをますます増幅していってくださいね。