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『アニ民285人目』声優の石井真さん
- 2016.09.22
今週のアニ民は声優の石井真さんです。ここではいつものように石井さんをまこつくんと呼ばせてもらいます。まこつくんと初めて出会ったのはアニメ「ブラック・ジャック=BJ」です。まだまこつくんがデビューして間もない頃、手塚治虫先生原作の「万引き犬」で登場する大型犬ラルゴを演じてもらいました。そのラルゴ、原作では地震で崩れたBJの家の下敷きになって死んでしまうのですが、TVアニメの方ではBJに手術され生き延び、家で飼われてる設定にしたのです。普段はおとなしい犬だけど、何かの予知能力を本能的に持っている、そんな犬の吠え声や唸りをいろいろなパターンで演じてくれてました。
その「万引き犬」のお話ですがアニメでは第3話「ひったくり犬」というサブタイトルでラルゴ初登場話として制作されました。ただ、そのストーリーが地震予知犬という設定があり、放送数日前に起きた「新潟中越地震」の影響でその時には放送されなかったのです。登場お披露目がなかったのにその次の週第4話から極めて自然にBJの家で飼われてる状態で登場することになります。まだ新人だったまこつくん、放送に結構ドキドキしたんじゃないでしょうか。当時の記憶をお聞きしてみました。「BJは大好きだった原作なので、参加できるとなって少し舞い上がった部分もありましたね。犬でしたがそんなことは全く関係なく、いかにBJの世界をカタチづくれるか、すごくチカラが入ってた気がします。当時の事務所の先輩・BJ役の大塚明夫さんが舞い上がった僕をアタマから押さえてくれた記憶もあり、いろんな意味で刺激的な現場でした。放送されなかったラルゴのデビューが約2年後に放送されたのも嬉しかったですね。」
年齢も若かったのでアニメBJのスタッフチームには何かとかわいがられるというか突っ込まれるというか、とにかく好かれて場を賑やかし系性格のまこつくん。声優に興味を持ったのがなんと保育所の時に見たアニメとか。しかもそのアニメは「機動戦士ガンダム」だったそう、人と人とのやりとりにやたら感動してたのを覚えてるって。実際にその世界に行きたいと言ってたことも後で親から聞いたりして。さらに小学校2年の時「キン肉マン」のアニメコミックを買ってもらって、その中に神谷明さんを発見、アニメキャラとは違う、それが声優という仕事を意識した最初だとか。
両親に声優志望を伝えてたけど、とにかく大学には行け、という事で大学に入り3年生の時に勝田声優学院に入学、大学と声優の勉強を両立させてたそう。数年かかってマイクの前に、一番最初の仕事はNHKの洋画ドラマのゲストだったとか。いっぱいいっぱいで何も覚えてないけど、とにかくがんばって叫んだ記憶があるって。
そんなまこつくんが「名探偵コナン」のオリジナル前後編「二度死んだ男」ゲストキャラ・深海治行役として、2週にわたって出演してくれました。ユニークミステリーの旗手・扇澤延男さんによるちょっと込み入ったストーリーを彩るまこつくんの演技は番組を見ていただくとして、本人の感想は「前回のコナン出演は劇場版「天空の難破船」でもう6年も経ったのですね。なので少しは成長できたのか、すごく楽しく演技することが出来ました。ストーリーが複雑だったので、特に前編の演技が難しいと感じました。周りの出演者の方々もほとんど知らなかったので、不思議な感覚でマイクにのぞみました。とにかく前後編ともじっくり見てもらいたいし、自分で見るのも本当に楽しみです。」
「名探偵コナン 二度死んだ男」は10月1日と8日の放送です。というわけでお酒も強いまこつくん、収録後のワインまでもしっかり付き合ってくれてありがとう。これからも業界の愛犬・ラルゴ的な存在として(笑)、いや個性あふれる声優として末永くお付き合いしてくださいね。