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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民131人目
- 2012.03.01
今週は作家・脚本家の辻真先さんです。
一番最初にそのお名前を自覚したのはやはり「ジャングル大帝」だったでしょうか。それとも「宇宙少年ソラン」 だったでしょうか。何にしても長きに渡るアニメの歴史の、驚くべき初期からずっと、これほど第一線にいらっしゃる方は他にいらっしゃらないんじゃあないでしょうか。
そんな大先輩にこの業界に入ってちゃんとご挨拶できたのは、まだ5年ほど前のことでした。デジタルハリウッド大学でアニメ企画の何かのテーマで打ち合わせした時に初めて紹介されたのです。実はその打ち合わせに辻さんがいらっしゃることを知らず、僕としては本当に驚き感動の初対面だったのです。
そしてこの業界での大きさに比べてなんとその腰の低いこと、一緒にいてとっても自然に会話ができる事にいつも感謝したい感じ。話を聞くとアニメの歴史的なナマな事実をいっぱい聞けて無茶苦茶おもしろいのですが、実は今のアニメにも相当詳しい事にビックリします。だってもうすぐ80歳。なのにマンガは読んでるし映画もTVもアニメはしっかりご覧になってる。それら全てが辻さんのモノ創作に結びついているんです。
これらの事実も辻さんのツィッターをフォローしててしっかりわかるし、いちいち感心する視線もいっぱい。たとえばツィッターにかかわらず、辻さんを追っかけているコトがこの業界をしっかりフォローできるコトになっているのが本当にスゴイです。
あれはどこかのパーティーで立ち話をしてた時でしょうか。ミステリー作家の大御所でもある辻さんが「名探偵コナン」をちゃんと見ていてくれてることがわかって、調子に乗って「じゃあぜひ辻さんも書いてくださいよ」なんて言ったところ快諾、びっくり現実になってしまいました。さあ辻さんが初めてシナリオ打ち合わせにおいでになるっていう当日、僕らシナリオ打ち合わせのメンバーはちょっと緊張気味。それぞれ所有している辻さんの著書を持って来てサインをお願いする始末。
そんな辻さんのオリジナルコナンストーリーも、今お願いしてるお話で5作目になります。この日記でも書いたことがありますが、なんというかストーリーのベースにヒューマンな感情がしっかり流れているんですね。なので殺伐とした事件のお話なのにウェッティ、人間の良さ素敵さを感じることができるのです。
今、取り組んでいただいているお話もスケールの大きさと人間の歴史の深さを感じさせるモノになるはずです。って言っても、これはみなさんに見てもらうのはかなり先になるよなあ。
最近読ませていただいた著作に「完全恋愛」があります。今言った辻さんの創作要素が見事に詰まった名作です。そしてなんてったって、底辺に流れるあの茶目っ気がたまりません。で、何度も年齢のコトを言うのはなんですが、とにかくその行動範囲や行動内容が本当に若い。それは今も何かにつけても興味津々ポジティヴな態度、まさに永遠の青春を地で行っているのでしょう。どうかこれからも僕らの目指す楽しくステキなスーパーマン大御所として、くれぐれも身体には注意して、バリバリ元気で活動してくださいね。